47 / 171
47
しおりを挟む
「いやいや、ちょっと待って下さいって...私、そんな高尚な志なんか持ち合わせていませんよ...」
ライラは困惑したような表情を浮かべた。
「あら!? 違ったの!?」
「違いますよ。私はただ単に運良く文才があったので、手っ取り早く稼げる手段を見付けたから、それで金儲けしようと思っただけなんです。実家の懐事情を少しでも改善できればと思って。要するに、自立しようと思ったのは経済的な理由のみなんですよ」
「あぁ、その気持ちは良く分かるわ。ウチも同じだからね...」
ソニアはしばし遠い目をした。
「あ、それともちろん、小説を書くのが楽しくなって来たからってのもありますけどね」
「そういや盛んにメモを取ってたっけね? もしかして今回の騒動も小説化する気でいるの?」
「いや、さすがに今回のネタは...オフレコにした方が良いでしょう...」
「まぁ確かにそうよねぇ...王家からもSTOP掛かりそうだし...」
渋い顔でそう言ったライラに、ソニアも納得したように頷いた。王妃候補を集めた合宿中に起きた毒殺未遂事件。そんなことが公になったりしたら、大スキャンダル間違い無しだ。王家としても隠蔽するしか無いだろう。
「多少アレンジを加えて何れ形にするかも知れませんけどね。今の時点ではお蔵入りと言った所です」
「なるほど...ねぇ、その時は私を美少女探偵として描いてくんない?」
ソニアは「キャルーン♪」とばかりに輝かしい笑顔を浮かべてお願いポーズを取った。
「な、なんて図々しい...」
ライラはかなり引いた。
「いいじゃない~! 酷い目に遭ったんだからさぁ~! 探偵役のあなたに協力だってしてあげたじゃないのよぉ~! ちょっとくらい優遇してくれたっていいでしょう~!」
ソニアはプンプンと可愛いく剥れた。
「分かった分かった...分かりましたよ...前向きに善処しましょう...」
ライラはやれやれとばかりに両手を広げた。
「やったぁ~♪ お願いねぇ~♪」
ソニアは一転して年相応の笑顔を浮かべた。
「その代わり、私のお願いも聞いて貰えませんか?」
「なあに?」
「私と殿下をくっ付けようと画策するのは止めて下さい」
「うん、それは無理」
ソニアは即答した。
「だからなんでですかぁ~!」
ついにライラは涙目になってしまった。
「だってぇ~♪ 出会いからして運命のようなものを感じるんだものぉ~♪」
ソニアはまるで夢見る少女のように、両手を胸の前で組んだ。
「あれのどこにそんな要素が!?」
ライラは信じられないとばかりに頭を振った。なにせ自分の中では消したい黒歴史No.1なのだから。
ライラは困惑したような表情を浮かべた。
「あら!? 違ったの!?」
「違いますよ。私はただ単に運良く文才があったので、手っ取り早く稼げる手段を見付けたから、それで金儲けしようと思っただけなんです。実家の懐事情を少しでも改善できればと思って。要するに、自立しようと思ったのは経済的な理由のみなんですよ」
「あぁ、その気持ちは良く分かるわ。ウチも同じだからね...」
ソニアはしばし遠い目をした。
「あ、それともちろん、小説を書くのが楽しくなって来たからってのもありますけどね」
「そういや盛んにメモを取ってたっけね? もしかして今回の騒動も小説化する気でいるの?」
「いや、さすがに今回のネタは...オフレコにした方が良いでしょう...」
「まぁ確かにそうよねぇ...王家からもSTOP掛かりそうだし...」
渋い顔でそう言ったライラに、ソニアも納得したように頷いた。王妃候補を集めた合宿中に起きた毒殺未遂事件。そんなことが公になったりしたら、大スキャンダル間違い無しだ。王家としても隠蔽するしか無いだろう。
「多少アレンジを加えて何れ形にするかも知れませんけどね。今の時点ではお蔵入りと言った所です」
「なるほど...ねぇ、その時は私を美少女探偵として描いてくんない?」
ソニアは「キャルーン♪」とばかりに輝かしい笑顔を浮かべてお願いポーズを取った。
「な、なんて図々しい...」
ライラはかなり引いた。
「いいじゃない~! 酷い目に遭ったんだからさぁ~! 探偵役のあなたに協力だってしてあげたじゃないのよぉ~! ちょっとくらい優遇してくれたっていいでしょう~!」
ソニアはプンプンと可愛いく剥れた。
「分かった分かった...分かりましたよ...前向きに善処しましょう...」
ライラはやれやれとばかりに両手を広げた。
「やったぁ~♪ お願いねぇ~♪」
ソニアは一転して年相応の笑顔を浮かべた。
「その代わり、私のお願いも聞いて貰えませんか?」
「なあに?」
「私と殿下をくっ付けようと画策するのは止めて下さい」
「うん、それは無理」
ソニアは即答した。
「だからなんでですかぁ~!」
ついにライラは涙目になってしまった。
「だってぇ~♪ 出会いからして運命のようなものを感じるんだものぉ~♪」
ソニアはまるで夢見る少女のように、両手を胸の前で組んだ。
「あれのどこにそんな要素が!?」
ライラは信じられないとばかりに頭を振った。なにせ自分の中では消したい黒歴史No.1なのだから。
40
あなたにおすすめの小説
婚約者を譲れと姉に「お願い」されました。代わりに軍人侯爵との結婚を押し付けられましたが、私は形だけの妻のようです。
ナナカ
恋愛
メリオス伯爵の次女エレナは、幼い頃から姉アルチーナに振り回されてきた。そんな姉に婚約者ロエルを譲れと言われる。さらに自分の代わりに結婚しろとまで言い出した。結婚相手は貴族たちが成り上がりと侮蔑する軍人侯爵。伯爵家との縁組が目的だからか、エレナに入れ替わった結婚も承諾する。
こうして、ほとんど顔を合わせることない別居生活が始まった。冷め切った関係になるかと思われたが、年の離れた侯爵はエレナに丁寧に接してくれるし、意外に優しい人。エレナも数少ない会話の機会が楽しみになっていく。
(本編、番外編、完結しました)
余命宣告を受けたので私を顧みない家族と婚約者に執着するのをやめる事にしました 〜once again〜
結城芙由奈@コミカライズ3巻7/30発売
恋愛
【アゼリア亡き後、残された人々のその後の物語】
白血病で僅か20歳でこの世を去った前作のヒロイン、アゼリア。彼女を大切に思っていた人々のその後の物語
※他サイトでも投稿中
完)嫁いだつもりでしたがメイドに間違われています
オリハルコン陸
恋愛
嫁いだはずなのに、格好のせいか本気でメイドと勘違いされた貧乏令嬢。そのままうっかりメイドとして馴染んで、その生活を楽しみ始めてしまいます。
◇◇◇◇◇◇◇
「オマケのようでオマケじゃない〜」では、本編の小話や後日談というかたちでまだ語られてない部分を補完しています。
14回恋愛大賞奨励賞受賞しました!
これも読んでくださったり投票してくださった皆様のおかげです。
ありがとうございました!
ざっくりと見直し終わりました。完璧じゃないけど、とりあえずこれで。
この後本格的に手直し予定。(多分時間がかかります)
「白い結婚最高!」と喜んでいたのに、花の香りを纏った美形旦那様がなぜか私を溺愛してくる【完結】
清澄 セイ
恋愛
フィリア・マグシフォンは子爵令嬢らしからぬのんびりやの自由人。自然の中でぐうたらすることと、美味しいものを食べることが大好きな恋を知らないお子様。
そんな彼女も18歳となり、強烈な母親に婚約相手を選べと毎日のようにせっつかれるが、選び方など分からない。
「どちらにしようかな、天の神様の言う通り。はい、決めた!」
こんな具合に決めた相手が、なんと偶然にもフィリアより先に結婚の申し込みをしてきたのだ。相手は王都から遠く離れた場所に膨大な領地を有する辺境伯の一人息子で、顔を合わせる前からフィリアに「これは白い結婚だ」と失礼な手紙を送りつけてくる癖者。
けれど、彼女にとってはこの上ない条件の相手だった。
「白い結婚?王都から離れた田舎?全部全部、最高だわ!」
夫となるオズベルトにはある秘密があり、それゆえ女性不信で態度も酷い。しかも彼は「結婚相手はサイコロで適当に決めただけ」と、面と向かってフィリアに言い放つが。
「まぁ、偶然!私も、そんな感じで選びました!」
彼女には、まったく通用しなかった。
「なぁ、フィリア。僕は君をもっと知りたいと……」
「好きなお肉の種類ですか?やっぱり牛でしょうか!」
「い、いや。そうではなく……」
呆気なくフィリアに初恋(?)をしてしまった拗らせ男は、鈍感な妻に不器用ながらも愛を伝えるが、彼女はそんなことは夢にも思わず。
──旦那様が真実の愛を見つけたらさくっと離婚すればいい。それまでは田舎ライフをエンジョイするのよ!
と、呑気に蟻の巣をつついて暮らしているのだった。
※他サイトにも掲載中。
家族から冷遇されていた過去を持つ家政ギルドの令嬢は、旦那様に人のぬくもりを教えたい~自分に自信のない旦那様は、とても素敵な男性でした~
チカフジ ユキ
恋愛
叔父から使用人のように扱われ、冷遇されていた子爵令嬢シルヴィアは、十五歳の頃家政ギルドのギルド長オリヴィアに助けられる。
そして家政ギルドで様々な事を教えてもらい、二年半で大きく成長した。
ある日、オリヴィアから破格の料金が提示してある依頼書を渡される。
なにやら裏がありそうな値段設定だったが、半年後の成人を迎えるまでにできるだけお金をためたかったシルヴィアは、その依頼を受けることに。
やってきた屋敷は気持ちが憂鬱になるような雰囲気の、古い建物。
シルヴィアが扉をノックすると、出てきたのは長い前髪で目が隠れた、横にも縦にも大きい貴族男性。
彼は肩や背を丸め全身で自分に自信が無いと語っている、引きこもり男性だった。
その姿をみて、自信がなくいつ叱られるかビクビクしていた過去を思い出したシルヴィアは、自分自身と重ねてしまった。
家政ギルドのギルド員として、余計なことは詮索しない、そう思っても気になってしまう。
そんなある日、ある人物から叱責され、酷く傷ついていた雇い主の旦那様に、シルヴィアは言った。
わたしはあなたの側にいます、と。
このお話はお互いの強さや弱さを知りながら、ちょっとずつ立ち直っていく旦那様と、シルヴィアの恋の話。
*** ***
※この話には第五章に少しだけ「ざまぁ」展開が入りますが、味付け程度です。
※設定などいろいろとご都合主義です。
※小説家になろう様にも掲載しています。
急に王妃って言われても…。オジサマが好きなだけだったのに…
satomi
恋愛
オジサマが好きな令嬢、私ミシェル=オートロックスと申します。侯爵家長女です。今回の夜会を逃すと、どこの馬の骨ともわからない男に私の純潔を捧げることに!ならばこの夜会で出会った素敵なオジサマに何としてでも純潔を捧げましょう!…と生まれたのが三つ子。子どもは予定外だったけど、可愛いから良し!
美男美女の同僚のおまけとして異世界召喚された私、ゴミ無能扱いされ王城から叩き出されるも、才能を見出してくれた隣国の王子様とスローライフ
さら
恋愛
会社では地味で目立たない、ただの事務員だった私。
ある日突然、美男美女の同僚二人のおまけとして、異世界に召喚されてしまった。
けれど、測定された“能力値”は最低。
「無能」「お荷物」「役立たず」と王たちに笑われ、王城を追い出されて――私は一人、行くあてもなく途方に暮れていた。
そんな私を拾ってくれたのは、隣国の第二王子・レオン。
優しく、誠実で、誰よりも人の心を見てくれる人だった。
彼に導かれ、私は“癒しの力”を持つことを知る。
人の心を穏やかにし、傷を癒す――それは“無能”と呼ばれた私だけが持っていた奇跡だった。
やがて、王子と共に過ごす穏やかな日々の中で芽生える、恋の予感。
不器用だけど優しい彼の言葉に、心が少しずつ満たされていく。
公爵令嬢になった私は、魔法学園の学園長である義兄に溺愛されているようです。
木山楽斗
恋愛
弱小貴族で、平民同然の暮らしをしていたルリアは、両親の死によって、遠縁の公爵家であるフォリシス家に引き取られることになった。位の高い貴族に引き取られることになり、怯えるルリアだったが、フォリシス家の人々はとても良くしてくれ、そんな家族をルリアは深く愛し、尊敬するようになっていた。その中でも、義兄であるリクルド・フォリシスには、特別である。気高く強い彼に、ルリアは強い憧れを抱いていくようになっていたのだ。
時は流れ、ルリアは十六歳になっていた。彼女の暮らす国では、その年で魔法学校に通うようになっている。そこで、ルリアは、兄の学園に通いたいと願っていた。しかし、リクルドはそれを認めてくれないのだ。なんとか理由を聞き、納得したルリアだったが、そこで義妹のレティが口を挟んできた。
「お兄様は、お姉様を共学の学園に通わせたくないだけです!」
「ほう?」
これは、ルリアと義理の家族の物語。
※基本的に主人公の視点で進みますが、時々視点が変わります。視点が変わる話には、()で誰視点かを記しています。
※同じ話を別視点でしている場合があります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる