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依頼人の事情
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「「 あっ!? あなたは昨日の!? 」」
私達の声が見事にハモッた。そしてどちらからともなく笑い出した。
「し、失礼しました。護衛の依頼を受けて冒険者ギルドから来ました、冒険者のカリナと申します」
「こ、こちらこそ失礼しました。オコネル男爵家の長女、マリスと申します」
「マリス様ですね。私を護衛として雇って頂けますか? 自慢じゃありませんが、護衛の腕に関しては自信があります。ついこの間まで隣国の王族を護衛していました」
「まぁ! そんなにお若いのに大した実績ですこと! もちろんよろしくお願いしますわ。同性の方なら安心出来ますもの」
「ありがとうございます。精一杯勤めさせて頂きます」
お若いって言われたけど、実際の私の年齢を聞いたら、さぞやビックリすることだろうな。マリス様は18、9歳くらいかな? 今日も黒を基調にしたドレスが良く似合ってる。なんだか色っぽく見えるね。
「立ち話もなんですから、どうぞ中へ」
「失礼致します」
家の中は派手過ぎず地味過ぎずといった感じの、趣味の良い家具を揃えているという印象だった。男爵家と言っていたからそれなりに裕福なんだろう。ただ...
「今、お茶入れますからどうぞお座り下さい」
「あ、お構い無く」
令嬢自らお茶を入れるってのはどうよ!? 使用人居ないのかな!? そういや玄関に出迎えたのもこの人だったよな。
「早速ですが仕事の話を」
「はい。この町から馬車で2日ほど掛かる我が領地までの護衛をお願いしたいのです」
「領地...里帰りということですか?」
「えぇ、まぁ...」
そこでマリス様が口を噤んでしまった。なんかあったのかな?
「実は...つい先日、私の両親が盗賊に襲われ帰らぬ人に...」
「それは...御愁傷様です...」
あぁ、だから昨日墓地で泣いてたのか...亡くなったばかりでまだ喪が明けてないんだね...
「ご丁寧にありがとうございます...引き継ぎのため、しばらく領地で過ごすことになるので、先に使用人を領地へ送っているんです」
「なるほど、それで護衛が必要となる訳ですね?」
この家に使用人が居ない訳も分かったよ。
「それだけではないんですが...」
マリス様が目を伏せてしまった。どうしたんだろ?
「...実は私には婚約している方が居るのですが、その方が心配だからご自分の護衛をお貸しすると仰って下さったんです。ただその護衛の方々がその...なんて言いますか、とても嫌な目付きで私のことを見るもんですから、私怖くなってしまって...」
なるほどねぇ。この人、美人さんだからなぁ。不埒なことを考える輩が居てもおかしくないわなぁ。そうかと言って、せっかく婚約者が用意してくれた護衛を断るっていうのも、角が立つから言い辛いと。だから仕方なく自前でも護衛を用意しようと思った訳か。
「そうなんですね...分かりました。お任せ下さい。私がマリス様のことを誰からも守ってみせますから」
「あ、ありがとうございます」
やっとマリス様が笑ってくれた。
うん、やっぱり美女には笑顔の方が良く似合うね!
私達の声が見事にハモッた。そしてどちらからともなく笑い出した。
「し、失礼しました。護衛の依頼を受けて冒険者ギルドから来ました、冒険者のカリナと申します」
「こ、こちらこそ失礼しました。オコネル男爵家の長女、マリスと申します」
「マリス様ですね。私を護衛として雇って頂けますか? 自慢じゃありませんが、護衛の腕に関しては自信があります。ついこの間まで隣国の王族を護衛していました」
「まぁ! そんなにお若いのに大した実績ですこと! もちろんよろしくお願いしますわ。同性の方なら安心出来ますもの」
「ありがとうございます。精一杯勤めさせて頂きます」
お若いって言われたけど、実際の私の年齢を聞いたら、さぞやビックリすることだろうな。マリス様は18、9歳くらいかな? 今日も黒を基調にしたドレスが良く似合ってる。なんだか色っぽく見えるね。
「立ち話もなんですから、どうぞ中へ」
「失礼致します」
家の中は派手過ぎず地味過ぎずといった感じの、趣味の良い家具を揃えているという印象だった。男爵家と言っていたからそれなりに裕福なんだろう。ただ...
「今、お茶入れますからどうぞお座り下さい」
「あ、お構い無く」
令嬢自らお茶を入れるってのはどうよ!? 使用人居ないのかな!? そういや玄関に出迎えたのもこの人だったよな。
「早速ですが仕事の話を」
「はい。この町から馬車で2日ほど掛かる我が領地までの護衛をお願いしたいのです」
「領地...里帰りということですか?」
「えぇ、まぁ...」
そこでマリス様が口を噤んでしまった。なんかあったのかな?
「実は...つい先日、私の両親が盗賊に襲われ帰らぬ人に...」
「それは...御愁傷様です...」
あぁ、だから昨日墓地で泣いてたのか...亡くなったばかりでまだ喪が明けてないんだね...
「ご丁寧にありがとうございます...引き継ぎのため、しばらく領地で過ごすことになるので、先に使用人を領地へ送っているんです」
「なるほど、それで護衛が必要となる訳ですね?」
この家に使用人が居ない訳も分かったよ。
「それだけではないんですが...」
マリス様が目を伏せてしまった。どうしたんだろ?
「...実は私には婚約している方が居るのですが、その方が心配だからご自分の護衛をお貸しすると仰って下さったんです。ただその護衛の方々がその...なんて言いますか、とても嫌な目付きで私のことを見るもんですから、私怖くなってしまって...」
なるほどねぇ。この人、美人さんだからなぁ。不埒なことを考える輩が居てもおかしくないわなぁ。そうかと言って、せっかく婚約者が用意してくれた護衛を断るっていうのも、角が立つから言い辛いと。だから仕方なく自前でも護衛を用意しようと思った訳か。
「そうなんですね...分かりました。お任せ下さい。私がマリス様のことを誰からも守ってみせますから」
「あ、ありがとうございます」
やっとマリス様が笑ってくれた。
うん、やっぱり美女には笑顔の方が良く似合うね!
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