空間魔法って実は凄いんです

真理亜

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「あ痛てててっ! くっそぅ! 地竜の野郎! よくもやりやがったな! おい、てめえら! いつまでぶっ倒れてやがる! 地竜がまた潜る前に倒すぞ!...って、あれぇ!?」

「クッ! お前達、しっかりしろ! 王都を守るのが我々の使命だ! 刺し違えてでもここで地竜を止めるぞ!...って、地竜どこ行った!?」

 うん、まぁそうなるよね。今まで地竜の居た場所から急に地竜が居なくなって、その代わりに私が一人でポツンとその場に立っているんだから。

 アレックスさんとグレン騎士団長が唖然とするのは当然だわな。

「おい、お嬢ちゃん! 地竜はどこに行ったんだ!? お嬢ちゃんがなんかしたのか!?」

「地竜ならここです」

 私は亜空間の一部を可視化して見せた。

「私の作った亜空間の中に放り込みました。うわぁ、めっちゃ暴れていますね~」

「なんと!? そんな魔法があるのか!? お嬢さん、名前は?」

「私は冒険者のカリナと言います。ステラさんやアスカさんとパーティーを組んでます」

「アスカのパーティーの一員か。カリナっつったな? こんな奥の手があんならなんですぐに出さなかった?」

「それはこの場に集まった人達の苦労を台無しにしたくなかったからです。冒険者の皆さんは地竜を倒した証として魔石を、騎士団の皆さんは地竜の角か牙を戦利品として持ち帰るつもりだったのでしょう? でも私がこの方法を執ってしまったら、獲物を独占してしまうことになります。それは本意じゃありませんでした。だから最後の最後まで躊躇っていました。ですが、そうも言っていられない状況になったので仕方なく断行しました。なによりも王都を守ることが最優先ですからね」

 私は一気にそう捲し立てた。

「そうだったのか...なんか気ぃ遣わせちまって悪かったな...」

「全くだ...我々が不甲斐ないばかりに申し訳なかった...それと王都を守ってくれたこと感謝する...」

「いえいえ、お構い無く。それでこの後はどうします? 地竜はこのまま放っておけば何れ餓死するとは思いますが。いくら地竜とはいえ霞を食って生きてる訳じゃないでしょうからね。でも厳密に言えばまだ倒してはいませんから、倒したって言っちゃうとウソ吐いたことになっちゃいますよね?」

「そうだな...ここは一つ、倒せないまでも撃退したってことにしとくか?」

「うむ、それなら戦利品が無くとも納得させられるな」

 どうやらその方向で話は纏まりそうだった。

 なんとか上手い具合に落とし所が見付かって良かったよ。
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