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中二病が多過ぎる
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「えぇ、本当に良かったですね...マックス達もあれくらい気楽に考えてくれたら...」
セリカさん感慨深げにそう呟いた。私達はなにも言えなかった。
「...しかしまぁ合縁奇縁というか、ここまで偶然が重なることってあるもんなんだな? 次は私の昔の仲間達とバッタリ出会ったりして...って、いやいやそれは無いか。ヤツらは今頃、鉱山で強制労働の真っ最中だろうから」
ラウムさんが微妙な雰囲気になった場を取り成すように、敢えて自虐的なことを言ってくれたので、私もそれに乗っかることにした。
「そう言えば...ラウムさんが入っていたパーティーって、なんていう名前だったんですか?」
改めて思い返してみたら、確かちゃんと聞いたことって無かったよね?
「...「ケルベロスの牙』...」
「はい!?」
「...だから『ケルベロスの牙』だって....い、言っとくけど、私が決めた名前じゃないからな!?」
...なんだろう? やっぱり冒険者って中二病患者多くない? まぁ何はともあれ、ラウムさんのお陰で場が少し和んだのは良かった。
◇◇◇
その後、セリカさんがいつものように夕食を出してくれた。
「あ、皆さん。食べる前にちょっと一言だけ。そこの酒飲み三人衆、明日の朝は『女神の風』の連中に追い付かれないよう、早目に出発するつもりでいますので今夜は禁酒してくださいね?」
「なんでそこで真っ先に私の顔を見るんだよ!」
ラウムさんは怒り心頭のご様子だが、なんでって言われてもそりゃあねぇ...普段の姿を見ているからとしか言い様が無い訳なんだが...
「これは前にも言ったが、私は作戦中は一滴も酒を飲まないぞ! どっかの誰かさんと違ってな!」
ラウムさんの怒りの矛先がステラさんとアスカさんの方向に向いた。あぁ、言われてみれば確かに。こう見えてもラウムさんって、ちゃんとTPOは弁えている人だよね。
「うぅぅ...な、なにも言い返せない...」
「カリナさんのご命令に従います...」
その一方で、やらかした経験のあるお二人は小さくなっていた。私とセリカさんは顔を見合わせて苦笑した。
◇◇◇
翌朝、まだ夜が明けきらない内に私達は出発した。今日は私とセリカさんが御者を交代することになっている。
「あ、カリナさん。ここから先は魔物が多く出そうです。私が飛んで前方の確認をした方が良いと思います」
そう言いながら既にステラさんは服を脱ぎ始めている。
「それは有り難いですが...大丈夫ですか? 疲れが残ったりしませんか?」
「えぇ、この程度なら問題ありません。ご心配なく」
「分かりました。ではよろしくお願いします」
セリカさん感慨深げにそう呟いた。私達はなにも言えなかった。
「...しかしまぁ合縁奇縁というか、ここまで偶然が重なることってあるもんなんだな? 次は私の昔の仲間達とバッタリ出会ったりして...って、いやいやそれは無いか。ヤツらは今頃、鉱山で強制労働の真っ最中だろうから」
ラウムさんが微妙な雰囲気になった場を取り成すように、敢えて自虐的なことを言ってくれたので、私もそれに乗っかることにした。
「そう言えば...ラウムさんが入っていたパーティーって、なんていう名前だったんですか?」
改めて思い返してみたら、確かちゃんと聞いたことって無かったよね?
「...「ケルベロスの牙』...」
「はい!?」
「...だから『ケルベロスの牙』だって....い、言っとくけど、私が決めた名前じゃないからな!?」
...なんだろう? やっぱり冒険者って中二病患者多くない? まぁ何はともあれ、ラウムさんのお陰で場が少し和んだのは良かった。
◇◇◇
その後、セリカさんがいつものように夕食を出してくれた。
「あ、皆さん。食べる前にちょっと一言だけ。そこの酒飲み三人衆、明日の朝は『女神の風』の連中に追い付かれないよう、早目に出発するつもりでいますので今夜は禁酒してくださいね?」
「なんでそこで真っ先に私の顔を見るんだよ!」
ラウムさんは怒り心頭のご様子だが、なんでって言われてもそりゃあねぇ...普段の姿を見ているからとしか言い様が無い訳なんだが...
「これは前にも言ったが、私は作戦中は一滴も酒を飲まないぞ! どっかの誰かさんと違ってな!」
ラウムさんの怒りの矛先がステラさんとアスカさんの方向に向いた。あぁ、言われてみれば確かに。こう見えてもラウムさんって、ちゃんとTPOは弁えている人だよね。
「うぅぅ...な、なにも言い返せない...」
「カリナさんのご命令に従います...」
その一方で、やらかした経験のあるお二人は小さくなっていた。私とセリカさんは顔を見合わせて苦笑した。
◇◇◇
翌朝、まだ夜が明けきらない内に私達は出発した。今日は私とセリカさんが御者を交代することになっている。
「あ、カリナさん。ここから先は魔物が多く出そうです。私が飛んで前方の確認をした方が良いと思います」
そう言いながら既にステラさんは服を脱ぎ始めている。
「それは有り難いですが...大丈夫ですか? 疲れが残ったりしませんか?」
「えぇ、この程度なら問題ありません。ご心配なく」
「分かりました。ではよろしくお願いします」
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