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満身創痍
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「ということは...つまりここでヒュドラを倒すしかないって訳ですね...」
私は、今まさにヒュドラと対峙しているラウムさんとアスカさんの姿を目で追いながらそう呟いた。
「そういうことになりますね...ヒュドラに怯えた馬達が逃げ出してしまったみたいなんで、馬車を動かして逃げることも出来なくなりましたし...」
そう言ってセリカさんは、馬車の方を振り返った。釣られて見ると確かに。馬は二頭とも姿を消していた。
「マズい状況ですね...」
「えぇ...ですのでラウムさんとセリカさんの働きに期待しましょう...」
セリカさんは苦し気な表情を浮かべて戦況を見やった。その時、私はさっきからセリカさんが左手しか使っていないことに気付いた。
「あの、セリカさん...もしかしてなんですが...私を助ける時にヒュドラの攻撃を受けてたりしませんか?」
「あ、気付かれちゃいましたか...どうも石化を食らったみたいで、右半身が動かし辛いんです...」
力無く笑いながらセリカさんはそう言った。
「なんてこと...」
どうやら私達のパーティーは、今にも満身創痍状態に陥りつつある、かなり危険な状況のようだった...私は絶句するしかなかった...
「セィアァァァッ!」
「ハァアアアッ!」
そんな中、ラウムさんとアスカさんはヒュドラと死闘を繰り広げている。
「ラウムさん! 頑張って!」
自然と声が出た。なにも出来ないならせめて応援しようと思ったからだ。
「アスカさん! しっかり!」
その思いが伝わったのか、セリカさんも同じように声援を送っていた。
「ウォオオオッ!」
「ヤァアアアッ!」
私達の思いが届いたかのように、まずラウムさんがヒュドラの首を四つ落とした。少し遅れてアスカさんも首を四つ落とした。残る首はあと一つ。
「ハァ...ハァ...」
「ゼェ...ゼェ...」
お二方とも疲労困憊のようだ。肩で息をしている。
「凄い...あと一息ですよ...」
「えぇ、でも九つ目の首はどこに?」
セリカさんが辺りを見回した時だった。
「フシュウッ!」
そんな息遣いと共に、ヒュドラの長い尻尾の先がムクムクと起き上がって来た。やがてその先端は首の形を取り始めた。
「あ、あんな所に!?」
探しても見付からない訳だ。九つ目の首は他の首と違って、最初っから首の形をしていないのだから。
「ウオッ!?」
九つ目の首の存在を確認したラウムさんは、直ぐ様攻撃に移ろうとしたようだが、途中で立ち止まってしまった。見ると、体が縮み始めている。どうやら部分獣化の時間切れらしい。
「アゥッ!?」
すると今度はアスカさんがよろめいて倒れ込んでしまった。あれは明らかに魔力切れの症状だ。私も今、同じ状態だから良く分かる。
つまり誰もヒュドラの九つ目の首を攻撃できないということだ。
私は、今まさにヒュドラと対峙しているラウムさんとアスカさんの姿を目で追いながらそう呟いた。
「そういうことになりますね...ヒュドラに怯えた馬達が逃げ出してしまったみたいなんで、馬車を動かして逃げることも出来なくなりましたし...」
そう言ってセリカさんは、馬車の方を振り返った。釣られて見ると確かに。馬は二頭とも姿を消していた。
「マズい状況ですね...」
「えぇ...ですのでラウムさんとセリカさんの働きに期待しましょう...」
セリカさんは苦し気な表情を浮かべて戦況を見やった。その時、私はさっきからセリカさんが左手しか使っていないことに気付いた。
「あの、セリカさん...もしかしてなんですが...私を助ける時にヒュドラの攻撃を受けてたりしませんか?」
「あ、気付かれちゃいましたか...どうも石化を食らったみたいで、右半身が動かし辛いんです...」
力無く笑いながらセリカさんはそう言った。
「なんてこと...」
どうやら私達のパーティーは、今にも満身創痍状態に陥りつつある、かなり危険な状況のようだった...私は絶句するしかなかった...
「セィアァァァッ!」
「ハァアアアッ!」
そんな中、ラウムさんとアスカさんはヒュドラと死闘を繰り広げている。
「ラウムさん! 頑張って!」
自然と声が出た。なにも出来ないならせめて応援しようと思ったからだ。
「アスカさん! しっかり!」
その思いが伝わったのか、セリカさんも同じように声援を送っていた。
「ウォオオオッ!」
「ヤァアアアッ!」
私達の思いが届いたかのように、まずラウムさんがヒュドラの首を四つ落とした。少し遅れてアスカさんも首を四つ落とした。残る首はあと一つ。
「ハァ...ハァ...」
「ゼェ...ゼェ...」
お二方とも疲労困憊のようだ。肩で息をしている。
「凄い...あと一息ですよ...」
「えぇ、でも九つ目の首はどこに?」
セリカさんが辺りを見回した時だった。
「フシュウッ!」
そんな息遣いと共に、ヒュドラの長い尻尾の先がムクムクと起き上がって来た。やがてその先端は首の形を取り始めた。
「あ、あんな所に!?」
探しても見付からない訳だ。九つ目の首は他の首と違って、最初っから首の形をしていないのだから。
「ウオッ!?」
九つ目の首の存在を確認したラウムさんは、直ぐ様攻撃に移ろうとしたようだが、途中で立ち止まってしまった。見ると、体が縮み始めている。どうやら部分獣化の時間切れらしい。
「アゥッ!?」
すると今度はアスカさんがよろめいて倒れ込んでしまった。あれは明らかに魔力切れの症状だ。私も今、同じ状態だから良く分かる。
つまり誰もヒュドラの九つ目の首を攻撃できないということだ。
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