153 / 276
153
しおりを挟む
「え~と...私の聞き間違いかしら? アランを貴族にするとか聞こえたんだけど?」
「聞き間違いじゃないわ。そう言ったもの」
間違いじゃないのか...
「...なんでまたそんなことを?」
「あなた、アランの気持ちに気付いてないのね」
「アランの気持ち?」
一体なんのことだ?
「アランはね、あなたのことが好きなのよ。主人と従者っていう立場を越えて一人の男と女としてね」
「すき...」
隙? スキー? すき焼き? すきってなんだっけ?
「お~い、アンリエット~! 戻って来~い!」
「ハッ!? なんだなんだ!? 私どうしたんだ!?」
「大丈夫? なんかトリップしてたみたいよ?」
「...な、なんとか...あ、あまりに衝撃的だったから...」
一瞬、意識飛んでたよ...
「あら意外。端から見てたらバレバレだったのに」
「えぇっ!? そ、そうだったの!?」
「えぇ、少なくとも私はすぐ気付いたわよ? アンリエット、あなたかなり鈍感なんじゃない?」
「失敬な! そんなことは...あるかも...」
私の言葉は尻窄みになった。
「こと恋愛に関しちゃ、あなた奥手だもんねぇ」
「うぅっ...」
図星を指された...
「そんなあなたと、気の置けないやり取りを繰り返していたアランのことは最初っから気になっていたわ」
「そうだったんだ...」
自分では気にもしてなかったけど...
「だからこの間、長いこと一緒に居た時に問い質してみたのよ。アランの口から直接聞いてみたかったから。そしたらやっぱり私の思った通りだったわ」
「そうだったのね...」
あの替え玉作戦の時か。
「アランはね、自身の出自とか身分とかを気にしてあなたに告白できないって言ってた。だからせめて身分だけでも調えてあげようと思ったのよ。そうすればあなたに告白する気になるかも知れないでしょ?」
「な、なるほど...」
「あ、ちなみに、このことは秘密にしておいてくれってアランに言われてたから、上手く口裏合わせといてね?」
「いやいや、そんなん今頃言われても...」
どうすんだよこれ...アランの顔見たらどうしたって意識しちゃうじゃんよ...なにも知らないフリして今まで通りにって訳にゃとてもいかんぞ...
「それでアンリエット、肝心のあなたの気持ちはどうなの?」
「私の...」
そんなこと言われても...いきなり過ぎて頭の中パニックなんだが...
「アランにはあなたの気持ちを確かめてから切り出すつもりよ?」
私は...アランのことをどう思っているんだろう...今までそんなこと考えたこともないぞ...
「聞き間違いじゃないわ。そう言ったもの」
間違いじゃないのか...
「...なんでまたそんなことを?」
「あなた、アランの気持ちに気付いてないのね」
「アランの気持ち?」
一体なんのことだ?
「アランはね、あなたのことが好きなのよ。主人と従者っていう立場を越えて一人の男と女としてね」
「すき...」
隙? スキー? すき焼き? すきってなんだっけ?
「お~い、アンリエット~! 戻って来~い!」
「ハッ!? なんだなんだ!? 私どうしたんだ!?」
「大丈夫? なんかトリップしてたみたいよ?」
「...な、なんとか...あ、あまりに衝撃的だったから...」
一瞬、意識飛んでたよ...
「あら意外。端から見てたらバレバレだったのに」
「えぇっ!? そ、そうだったの!?」
「えぇ、少なくとも私はすぐ気付いたわよ? アンリエット、あなたかなり鈍感なんじゃない?」
「失敬な! そんなことは...あるかも...」
私の言葉は尻窄みになった。
「こと恋愛に関しちゃ、あなた奥手だもんねぇ」
「うぅっ...」
図星を指された...
「そんなあなたと、気の置けないやり取りを繰り返していたアランのことは最初っから気になっていたわ」
「そうだったんだ...」
自分では気にもしてなかったけど...
「だからこの間、長いこと一緒に居た時に問い質してみたのよ。アランの口から直接聞いてみたかったから。そしたらやっぱり私の思った通りだったわ」
「そうだったのね...」
あの替え玉作戦の時か。
「アランはね、自身の出自とか身分とかを気にしてあなたに告白できないって言ってた。だからせめて身分だけでも調えてあげようと思ったのよ。そうすればあなたに告白する気になるかも知れないでしょ?」
「な、なるほど...」
「あ、ちなみに、このことは秘密にしておいてくれってアランに言われてたから、上手く口裏合わせといてね?」
「いやいや、そんなん今頃言われても...」
どうすんだよこれ...アランの顔見たらどうしたって意識しちゃうじゃんよ...なにも知らないフリして今まで通りにって訳にゃとてもいかんぞ...
「それでアンリエット、肝心のあなたの気持ちはどうなの?」
「私の...」
そんなこと言われても...いきなり過ぎて頭の中パニックなんだが...
「アランにはあなたの気持ちを確かめてから切り出すつもりよ?」
私は...アランのことをどう思っているんだろう...今までそんなこと考えたこともないぞ...
26
あなたにおすすめの小説
王子、おひとり様で残りの人生をお楽しみください!
ちゃっぴー
恋愛
「ラーニャ、貴様との婚約を破棄する!」
卒業パーティーの真っ最中、ナルシストな第一王子ウィルフレッドに身に覚えのない罪で断罪された公爵令嬢ラーニャ。しかし、彼女はショックを受けるどころか、優雅に微笑んで拍手を送った。
なぜなら、ラーニャはとっくに王子の無能さに愛想を尽かし、この日のために完璧な「撤退準備」を進めていたからだ。
【完結】私を捨てた皆様、どうぞその選択を後悔なさってください 〜婚約破棄された令嬢の、遅すぎる謝罪はお断りです〜
くろねこ
恋愛
王太子の婚約者として尽くしてきた公爵令嬢エリシアは、ある日突然、身に覚えのない罪で断罪され婚約破棄を言い渡される。
味方だと思っていた家族も友人も、誰一人として彼女を庇わなかった。
――けれど、彼らは知らなかった。
彼女こそが国を支えていた“本当の功労者”だったことを。
すべてを失ったはずの令嬢が選んだのは、
復讐ではなく「関わらない」という選択。
だがその選択こそが、彼らにとって最も残酷な“ざまぁ”の始まりだった。
「失礼いたしますわ」と唇を噛む悪役令嬢は、破滅という結末から外れた?
パリパリかぷちーの
恋愛
「失礼いたしますわ」――断罪の広場で令嬢が告げたのは、たった一言の沈黙だった。
侯爵令嬢レオノーラ=ヴァン=エーデルハイトは、“涙の聖女”によって悪役とされ、王太子に婚約を破棄され、すべてを失った。だが彼女は泣かない。反論しない。赦しも求めない。ただ静かに、矛盾なき言葉と香りの力で、歪められた真実と制度の綻びに向き合っていく。
「誰にも属さず、誰も裁かず、それでもわたくしは、生きてまいりますわ」
これは、断罪劇という筋書きを拒んだ“悪役令嬢”が、沈黙と香りで“未来”という舞台を歩んだ、静かなる反抗と再生の物語。
王妃の仕事なんて知りません、今から逃げます!
gacchi(がっち)
恋愛
側妃を迎えるって、え?聞いてないよ?
王妃の仕事が大変でも頑張ってたのは、レオルドが好きだから。
国への責任感?そんなの無いよ。もういい。私、逃げるから!
12/16加筆修正したものをカクヨムに投稿しました。
【完結】もう誰にも恋なんてしないと誓った
Mimi
恋愛
声を出すこともなく、ふたりを見つめていた。
わたしにとって、恋人と親友だったふたりだ。
今日まで身近だったふたりは。
今日から一番遠いふたりになった。
*****
伯爵家の後継者シンシアは、友人アイリスから交際相手としてお薦めだと、幼馴染みの侯爵令息キャメロンを紹介された。
徐々に親しくなっていくシンシアとキャメロンに婚約の話がまとまり掛ける。
シンシアの誕生日の婚約披露パーティーが近付いた夏休み前のある日、シンシアは急ぐキャメロンを見掛けて彼の後を追い、そして見てしまった。
お互いにただの幼馴染みだと口にしていた恋人と親友の口づけを……
* 無自覚の上から目線
* 幼馴染みという特別感
* 失くしてからの後悔
幼馴染みカップルの当て馬にされてしまった伯爵令嬢、してしまった親友視点のお話です。
中盤は略奪した親友側の視点が続きますが、当て馬令嬢がヒロインです。
本編完結後に、力量不足故の幕間を書き加えており、最終話と重複しています。
ご了承下さいませ。
他サイトにも公開中です
【完結】私を捨てて駆け落ちしたあなたには、こちらからさようならを言いましょう。
やまぐちこはる
恋愛
パルティア・エンダライン侯爵令嬢はある日珍しく婿入り予定の婚約者から届いた手紙を読んで、彼が駆け落ちしたことを知った。相手は同じく侯爵令嬢で、そちらにも王家の血筋の婿入りする婚約者がいたが、貴族派閥を保つ政略結婚だったためにどうやっても婚約を解消できず、愛の逃避行と洒落こんだらしい。
落ち込むパルティアは、しばらく社交から離れたい療養地としても有名な別荘地へ避暑に向かう。静かな湖畔で傷を癒やしたいと、高級ホテルでひっそり寛いでいると同じ頃から同じように、人目を避けてぼんやり湖を眺める美しい青年に気がついた。
毎日涼しい湖畔で本を読みながら、チラリチラリと彼を盗み見ることが日課となったパルティアだが。
様子がおかしい青年に気づく。
ふらりと湖に近づくと、ポチャっと小さな水音を立てて入水し始めたのだ。
ドレスの裾をたくしあげ、パルティアも湖に駆け込んで彼を引き留めた。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
最終話まで予約投稿済です。
次はどんな話を書こうかなと思ったとき、駆け落ちした知人を思い出し、そんな話を書くことに致しました。
ある日突然、紙1枚で消えるのは本当にびっくりするのでやめてくださいという思いを込めて。
楽しんで頂けましたら、きっと彼らも喜ぶことと思います。
死に戻りの悪役令嬢は、今世は復讐を完遂する。
乞食
恋愛
メディチ家の公爵令嬢プリシラは、かつて誰からも愛される少女だった。しかし、数年前のある事件をきっかけに周囲の人間に虐げられるようになってしまった。
唯一の心の支えは、プリシラを慕う義妹であるロザリーだけ。
だがある日、プリシラは異母妹を苛めていた罪で断罪されてしまう。
プリシラは処刑の日の前日、牢屋を訪れたロザリーに無実の証言を願い出るが、彼女は高らかに笑いながらこう言った。
「ぜーんぶ私が仕組んだことよ!!」
唯一信頼していた義妹に裏切られていたことを知り、プリシラは深い悲しみのまま処刑された。
──はずだった。
目が覚めるとプリシラは、三年前のロザリーがメディチ家に引き取られる前日に、なぜか時間が巻き戻っていて──。
逆行した世界で、プリシラは義妹と、自分を虐げていた人々に復讐することを誓う。
婚約者様への逆襲です。
有栖川灯里
恋愛
王太子との婚約を、一方的な断罪と共に破棄された令嬢・アンネリーゼ=フォン=アイゼナッハ。
理由は“聖女を妬んだ悪役”という、ありふれた台本。
だが彼女は涙ひとつ見せずに微笑み、ただ静かに言い残した。
――「さようなら、婚約者様。二度と戻りませんわ」
すべてを捨て、王宮を去った“悪役令嬢”が辿り着いたのは、沈黙と再生の修道院。
そこで出会ったのは、聖女の奇跡に疑問を抱く神官、情報を操る傭兵、そしてかつて見逃された“真実”。
これは、少女が嘘を暴き、誇りを取り戻し、自らの手で未来を選び取る物語。
断罪は終わりではなく、始まりだった。
“信仰”に支配された王国を、静かに揺るがす――悪役令嬢の逆襲。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる