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Ⅰ章
8話 友達大作戦、決行
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再び訪れた魔塔。ロゼアリアとオロルックが馬車を降りると、約束通りリブリーチェが姿を現した。
「ロゼアリアお姉さん、オロルックお兄さん、こんにちは!」
「こんにちはリブ。来てくれてありがとう」
リブリーチェに案内されて門を潜る。何度見ても回廊の蝋燭が勝手に灯る光景は不思議だ。
「この前と同じ場所で良いですか? またお茶飲みますか?」
「あの花茶はとても美味しかったから、また飲みたいわ」
「俺も。スピネージュって結構旨いんすね」
テーブルと椅子は綺麗なままだった。結局、ここにあった本がどこへ消えたのかは聞いていない。その前に追い出されてしまったから。
リブリーチェがまた花茶を淹れてくれる。甘い香りが心地良い。
「あの書類がないわね。魔塔の主様が持っていってしまったかしら」
このテーブルに置いたままだと思っていたが、見当たらない。
「アルデバラン様に聞いてみましょうか?」
「え、ええ。お願い」
元々魔塔に渡す予定だったものだ。アルデバランが持ち去ったとてなんの不都合も無いが、今日はそれを口実にここに来ている。アルデバランを呼び出す理由にもなるなら好都合。
「ちょっと待っててくださいね!」
リブリーチェが小さな水晶を取り出した。蝶の羽のような飾りがついていて綺麗だ。
「アルデバラン様ぁ~」
そんな呼びかけで来てくれるのだろうか。心配に思ったのも束の間、すぐにアルデバランが現れる。
「おいリブ、なんでまたコイツらが来てるんだ。お前が入れたのか?」
「はい。忘れ物を取りに来たそうですよ」
「忘れ物だと?」
相変わらず髪で顔が隠れ、お化けみたいだ。こんなのと仲良くなろうだなんて自分もどうかしている。
「その、国王陛下からサインをいただいた書類をここに置いたままにしてしまって」
「ああ、あれなら燃やした」
「燃やした??」
燃やした? 一国の王が自ら署名した書類を? 燃やした??
驚きのあまり言葉を失うロゼアリア。アルデバランが所持することに不都合がないとはいえ、燃やすのは別だ。書類の内容によっては罪に値する。
「燃や……ええ……?」
「別に大した内容じゃなかったろ。他に用事が無いなら帰れ」
「アルデバラン様! お姉さん達は今来たばっかりですよ! それに、人の忘れ物を勝手に燃やすなんて最低です!」
燃やされるのは想定外だった。いや、アルデバランの態度を考えれば不思議なことではないのかもしれない。
「重要なものなら置いて帰るやつが悪い」
全く悪びれる様子を見せないアルデバラン。本当に悪いと思っていないのがよく伝わってくる。
「いえ……カーネリア卿の仰る通りです。リブも気にしないで。無いなら仕方ないわ」
あくまで協力要請の旨を書面に表しただけ。あれが無くなったからといって要請が無くなるわけではない。
とりあえず、友達作戦を決行だ。
「実はここへ訪れたのは書類を取りに来ただけではなく、魔法について教えていただこうと思ったからなのです」
白薔薇姫として何度も見せてきた完璧な笑顔をアルデバラン達に向ける。仲良くなるならこの笑顔が一番のはずだ。
「なんだその胡散臭い笑顔は。やめろ気色悪い」
「きっ、」
(気色悪い!? そんなこと言われるの初めてなんだけど!?)
胡散臭いはともかく、気色悪いだなんて。アーレリウスや社交界で褒め称えられる笑顔を真っ向から否定され、些か落ち込むロゼアリア。
「ちょっと、お嬢への侮辱はやめてもらえます?」
「侮辱? 事実を言っただけだが」
オロルックが代わりに怒ってくれたことで余計傷を抉られる。というか、そんな見た目をしているアルデバランに「気色悪い」など一番言われたくない。一度鏡を見てから出直してきてほしい。
「あの、私の笑顔についてはそれ以上深掘りしなくていいから。とにかく、魔法使いや魔法について知りたいのです。何も知らずに一方的に協力を押し付けるのは失礼だと考え直したので」
「魔法も使えないのに魔法を知って何になる」
「知ってることは多い方が良いじゃないですか。カーネリア卿は魔塔の主を務めていらっしゃるのですから、貴方から教えていただくのが一番よく理解できるかと」
「面倒臭い。それに俺は暇じゃ無いんだ」
さも忙しそうな口ぶりをするアルデバランだが、リブリーチェが眉根を寄せて首を傾げた。
「そんなことないですよね。アルデバラン様、お昼はいつも暇じゃないですか。お勉強会楽しそうですよ? ボクもやりたいです」
実は魔法使いには弱いアルデバラン。リブリーチェにまで「やりたい」と言われると断れなくなる。
「チッ……今日だけだ。一度しか話さないからな」
アルデバランがパチンと指を鳴らすと、テーブルに無色透明の石が浮かび上がった。
「まず魔法を使う上で原則必要なのが魔法石。こいつは普段お前らが使ってる魔法道具の動力でもある」
なるほど。魔法道具はこんな鉱石で動いていたのか。ロゼアリアが魔法石をまじまじと見つめる。見た目は水晶の原石に似ているが、それよりも表面が滑らかで透明度も高い。
「魔法使いはこいつがないと魔法を使えない。エリューを操るには魔法石を通して魔力を放出しないといけないからな」
「エリュー? それは何?」
「この世界に存在する最も原始的なエネルギーだ。法使いなら視えて当然だが、お前ら人間にはまず視えない」
そう言うとアルデバランがくるりと指を回した。すると、どこから現れたのか真っ白な光の粒子が彼の手の中へ集まってくる。
「これがエリューだ。ただの人間が視認するには相当量のエリューが必要になる。これをそのまま凝縮すれば──」
アルデバランが集めた光の粒子をギュッと握る。手を開くと、そこにはあの無色透明の鉱石が存在していた。
「魔法石の完成だ」
「すごい! どうやったの? リブもできる?」
ロゼアリアが魔法石をつつく。冷たくスベスベとした感触が癖になる。
尋ねられたリブリーチェはふるふると首を振った。
「エリューをそのまま凝縮するのはとっても難しいので、アルデバラン様くらいの魔法使いじゃないとできないんです」
さすが、魔塔の主を務めるだけあってアルデバランは凄腕の魔法使いらしい。相当見た目で損をしているんじゃないだろうか。アルデバランが魔法石を放ると、石は空中に離散してしまった。
「魔法ってのは世界の理に干渉する力。理に干渉するには当然、それ相応の代償がある。まあ、身体的な負担だな。魔力が多い奴ほど大きな負担に耐えられるからより強力な魔法が使えるし、魔力が少ない奴は使える魔法も限られる」
「それじゃあ、魔力を持たない人間が魔法を使おうとしたらどうなるの? 怪我をしたりするの?」
ロゼアリアの疑問は鼻で笑われるかと思ったが、意外にもアルデバランは関心した様子を見せた。
「ほう、悪くない質問をするじゃないか。まずただの人間が生身で魔法を使うってのは不可能な話だが、使えると仮定した場合、間違いなく身体が破壊されるだろうな」
身体が破壊……想像しただけで恐ろしい。それなら、魔法道具を使うのは大丈夫なのだろうか。急に不安になってきた。
「魔法道具は大丈夫なの?」
「あれは魔法使いが既に魔法式を組み込んだ物だ。人間が使っても害は無い」
「ああ、安全ならよかったです」
ほっと胸を撫で下ろす。今さら危ない代物だと言われても、生活の中から魔法道具を無くすのは難しい。今じゃ王都を照らす街灯だって魔法道具なのだから。
どうやら魔法の話をする時のアルデバランはいつもより態度が柔らかい。これは友達大作戦の話題として正解だったのでは。
(よかった……ちょっと希望が見えてきたわ。帰ったらフィオラにお礼を言わなくちゃ)
話題はそのまま魔法の話が続く。ロゼアリアが気になったことを聞けば、アルデバランは文句を言うことなく答えてくれる。魔法に関することなら、彼も話すのが好きみたいだった。
「じゃあ、あそこに浮いてる本も誰かが魔法をかけたままにしてるってことですか?」
「そういうことだ。俺が床に物を置くなと言ったら、空中に放置するようになったんだ」
それと存外魔法使いが適当な性格をしていることも知った。アルデバラン曰く、大半の魔法使いは自分の興味があること以外はどうでも良いらしい。
「研究資料として使ってる最中が多いから黙認してるが、あまりにも長い間放置されてる物は誰が持ち出したのか追跡して片付けさせる」
「カーネリア卿は魔塔のお母さんみたいでいらっしゃいますね」
たまらず吹き出したのはリブリーチェだ。隣でオロルックも笑いを堪えている。
「お母さん!! アルデバラン様が、お母さん!! あはは!!」
「誰がお母さんだ。冗談じゃない」
不満そうにしながらもリブリーチェが笑うのを止めようとはしない。その様子にロゼアリアも笑みを零した。
「何笑ってんだ。元はと言えばお前が変なことを言うからだろ」
「いえ、カーネリア卿はすごく慕われていらっしゃるんだな、と」
アルデバランが慕われていることは、リブリーチェを見ていれば分かる。言葉を交わすのは今日で二度目だが、既にロゼアリアの中でアルデバランの見方が変わりつつあった。
「ロゼアリアお姉さん、オロルックお兄さん、こんにちは!」
「こんにちはリブ。来てくれてありがとう」
リブリーチェに案内されて門を潜る。何度見ても回廊の蝋燭が勝手に灯る光景は不思議だ。
「この前と同じ場所で良いですか? またお茶飲みますか?」
「あの花茶はとても美味しかったから、また飲みたいわ」
「俺も。スピネージュって結構旨いんすね」
テーブルと椅子は綺麗なままだった。結局、ここにあった本がどこへ消えたのかは聞いていない。その前に追い出されてしまったから。
リブリーチェがまた花茶を淹れてくれる。甘い香りが心地良い。
「あの書類がないわね。魔塔の主様が持っていってしまったかしら」
このテーブルに置いたままだと思っていたが、見当たらない。
「アルデバラン様に聞いてみましょうか?」
「え、ええ。お願い」
元々魔塔に渡す予定だったものだ。アルデバランが持ち去ったとてなんの不都合も無いが、今日はそれを口実にここに来ている。アルデバランを呼び出す理由にもなるなら好都合。
「ちょっと待っててくださいね!」
リブリーチェが小さな水晶を取り出した。蝶の羽のような飾りがついていて綺麗だ。
「アルデバラン様ぁ~」
そんな呼びかけで来てくれるのだろうか。心配に思ったのも束の間、すぐにアルデバランが現れる。
「おいリブ、なんでまたコイツらが来てるんだ。お前が入れたのか?」
「はい。忘れ物を取りに来たそうですよ」
「忘れ物だと?」
相変わらず髪で顔が隠れ、お化けみたいだ。こんなのと仲良くなろうだなんて自分もどうかしている。
「その、国王陛下からサインをいただいた書類をここに置いたままにしてしまって」
「ああ、あれなら燃やした」
「燃やした??」
燃やした? 一国の王が自ら署名した書類を? 燃やした??
驚きのあまり言葉を失うロゼアリア。アルデバランが所持することに不都合がないとはいえ、燃やすのは別だ。書類の内容によっては罪に値する。
「燃や……ええ……?」
「別に大した内容じゃなかったろ。他に用事が無いなら帰れ」
「アルデバラン様! お姉さん達は今来たばっかりですよ! それに、人の忘れ物を勝手に燃やすなんて最低です!」
燃やされるのは想定外だった。いや、アルデバランの態度を考えれば不思議なことではないのかもしれない。
「重要なものなら置いて帰るやつが悪い」
全く悪びれる様子を見せないアルデバラン。本当に悪いと思っていないのがよく伝わってくる。
「いえ……カーネリア卿の仰る通りです。リブも気にしないで。無いなら仕方ないわ」
あくまで協力要請の旨を書面に表しただけ。あれが無くなったからといって要請が無くなるわけではない。
とりあえず、友達作戦を決行だ。
「実はここへ訪れたのは書類を取りに来ただけではなく、魔法について教えていただこうと思ったからなのです」
白薔薇姫として何度も見せてきた完璧な笑顔をアルデバラン達に向ける。仲良くなるならこの笑顔が一番のはずだ。
「なんだその胡散臭い笑顔は。やめろ気色悪い」
「きっ、」
(気色悪い!? そんなこと言われるの初めてなんだけど!?)
胡散臭いはともかく、気色悪いだなんて。アーレリウスや社交界で褒め称えられる笑顔を真っ向から否定され、些か落ち込むロゼアリア。
「ちょっと、お嬢への侮辱はやめてもらえます?」
「侮辱? 事実を言っただけだが」
オロルックが代わりに怒ってくれたことで余計傷を抉られる。というか、そんな見た目をしているアルデバランに「気色悪い」など一番言われたくない。一度鏡を見てから出直してきてほしい。
「あの、私の笑顔についてはそれ以上深掘りしなくていいから。とにかく、魔法使いや魔法について知りたいのです。何も知らずに一方的に協力を押し付けるのは失礼だと考え直したので」
「魔法も使えないのに魔法を知って何になる」
「知ってることは多い方が良いじゃないですか。カーネリア卿は魔塔の主を務めていらっしゃるのですから、貴方から教えていただくのが一番よく理解できるかと」
「面倒臭い。それに俺は暇じゃ無いんだ」
さも忙しそうな口ぶりをするアルデバランだが、リブリーチェが眉根を寄せて首を傾げた。
「そんなことないですよね。アルデバラン様、お昼はいつも暇じゃないですか。お勉強会楽しそうですよ? ボクもやりたいです」
実は魔法使いには弱いアルデバラン。リブリーチェにまで「やりたい」と言われると断れなくなる。
「チッ……今日だけだ。一度しか話さないからな」
アルデバランがパチンと指を鳴らすと、テーブルに無色透明の石が浮かび上がった。
「まず魔法を使う上で原則必要なのが魔法石。こいつは普段お前らが使ってる魔法道具の動力でもある」
なるほど。魔法道具はこんな鉱石で動いていたのか。ロゼアリアが魔法石をまじまじと見つめる。見た目は水晶の原石に似ているが、それよりも表面が滑らかで透明度も高い。
「魔法使いはこいつがないと魔法を使えない。エリューを操るには魔法石を通して魔力を放出しないといけないからな」
「エリュー? それは何?」
「この世界に存在する最も原始的なエネルギーだ。法使いなら視えて当然だが、お前ら人間にはまず視えない」
そう言うとアルデバランがくるりと指を回した。すると、どこから現れたのか真っ白な光の粒子が彼の手の中へ集まってくる。
「これがエリューだ。ただの人間が視認するには相当量のエリューが必要になる。これをそのまま凝縮すれば──」
アルデバランが集めた光の粒子をギュッと握る。手を開くと、そこにはあの無色透明の鉱石が存在していた。
「魔法石の完成だ」
「すごい! どうやったの? リブもできる?」
ロゼアリアが魔法石をつつく。冷たくスベスベとした感触が癖になる。
尋ねられたリブリーチェはふるふると首を振った。
「エリューをそのまま凝縮するのはとっても難しいので、アルデバラン様くらいの魔法使いじゃないとできないんです」
さすが、魔塔の主を務めるだけあってアルデバランは凄腕の魔法使いらしい。相当見た目で損をしているんじゃないだろうか。アルデバランが魔法石を放ると、石は空中に離散してしまった。
「魔法ってのは世界の理に干渉する力。理に干渉するには当然、それ相応の代償がある。まあ、身体的な負担だな。魔力が多い奴ほど大きな負担に耐えられるからより強力な魔法が使えるし、魔力が少ない奴は使える魔法も限られる」
「それじゃあ、魔力を持たない人間が魔法を使おうとしたらどうなるの? 怪我をしたりするの?」
ロゼアリアの疑問は鼻で笑われるかと思ったが、意外にもアルデバランは関心した様子を見せた。
「ほう、悪くない質問をするじゃないか。まずただの人間が生身で魔法を使うってのは不可能な話だが、使えると仮定した場合、間違いなく身体が破壊されるだろうな」
身体が破壊……想像しただけで恐ろしい。それなら、魔法道具を使うのは大丈夫なのだろうか。急に不安になってきた。
「魔法道具は大丈夫なの?」
「あれは魔法使いが既に魔法式を組み込んだ物だ。人間が使っても害は無い」
「ああ、安全ならよかったです」
ほっと胸を撫で下ろす。今さら危ない代物だと言われても、生活の中から魔法道具を無くすのは難しい。今じゃ王都を照らす街灯だって魔法道具なのだから。
どうやら魔法の話をする時のアルデバランはいつもより態度が柔らかい。これは友達大作戦の話題として正解だったのでは。
(よかった……ちょっと希望が見えてきたわ。帰ったらフィオラにお礼を言わなくちゃ)
話題はそのまま魔法の話が続く。ロゼアリアが気になったことを聞けば、アルデバランは文句を言うことなく答えてくれる。魔法に関することなら、彼も話すのが好きみたいだった。
「じゃあ、あそこに浮いてる本も誰かが魔法をかけたままにしてるってことですか?」
「そういうことだ。俺が床に物を置くなと言ったら、空中に放置するようになったんだ」
それと存外魔法使いが適当な性格をしていることも知った。アルデバラン曰く、大半の魔法使いは自分の興味があること以外はどうでも良いらしい。
「研究資料として使ってる最中が多いから黙認してるが、あまりにも長い間放置されてる物は誰が持ち出したのか追跡して片付けさせる」
「カーネリア卿は魔塔のお母さんみたいでいらっしゃいますね」
たまらず吹き出したのはリブリーチェだ。隣でオロルックも笑いを堪えている。
「お母さん!! アルデバラン様が、お母さん!! あはは!!」
「誰がお母さんだ。冗談じゃない」
不満そうにしながらもリブリーチェが笑うのを止めようとはしない。その様子にロゼアリアも笑みを零した。
「何笑ってんだ。元はと言えばお前が変なことを言うからだろ」
「いえ、カーネリア卿はすごく慕われていらっしゃるんだな、と」
アルデバランが慕われていることは、リブリーチェを見ていれば分かる。言葉を交わすのは今日で二度目だが、既にロゼアリアの中でアルデバランの見方が変わりつつあった。
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