奪ってみてよ、先輩。

七夕 真昼

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prologue

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「なァ、今さら他の男で満足できるわけ?」

乱暴に私を抱きながら、いつもの気だるさはどうしたのかその声に焦りを滲ませる貴方。
対する私は強すぎる快感に何か言おうにも、声は言葉になる前に悲鳴に近い喘ぎ声となって漏れるだけ。

「ひ、あっ、やめっ、」
「やめろだァ? 俺に犯されんのが気持ちいいくせによォ」

冷たく私を見下ろしながら、その黒い瞳はやはりどこか余裕がなくて。
逃げ場の無い快感から逃れようと身を捩る私の腰を押さえ、私の中を激しく抉る。

「やっ、あぁ⁉」
「俺でこんなに感じといて、俺から離れられんの?」
「あ、ずきせん、ぱ、やっあぁ、や……め、」
「千夜子が悪ぃんだろ?」

何度達したか分からない。朦朧とする意識の中、彼が私の中に吐き出した欲望の熱さだけを鮮明に感じていた。





──ねぇ先輩。どうして貴方がそんな顔をするの?
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