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2話
しおりを挟む彼は今日、魔法学校に入学した!
この少年は貴族の家に生まれ勉学、魔法、体術、すべてに秀でた天才だ。
そんな彼には1つだけ他の者に、打ち明けていない秘密があった……転生者と言う事だった。
今日は魔法学校の入学式である。
魔法学校とはこの世界に1つしかない公共の魔法を教える学校のことだ。
普通の学校はいくつもあるが此処は他の学校とは有り方が違う、魔法といわれる人類の1割ほどしか持っていない才能を持っていることが、この学校に入学するための唯一の条件だ。
だが今現在の人類総数は1億人ほど、この一割とは1千万人、この人数の中の学生は100万人はいるだろう。
そしてこの人数を1つの場所に集めて勉強するというのは物量的に不可能だ。
そのためこの学校は入学する人数同様に退学人数が異常に多い。
この学校があるのは魔法国家アラインその人口の過半数を学生が占める国。
ここの生徒は入学当時に順位と呼ばれる番号を授かる。順位は1から4999まで存在し、4999以下になると即退学になる。
順位を上げる方法は2つある、まずは月に一度のテストで順位を上げる方法、これは正規の手段で一般的にはこちらの方法で順位を上げる。
次に決闘、これは自分より順位が下の者にしか挑めないため殆どが上位順位の嫌がらせに使われている。
下位順位の者は上位順位の者に対して決闘を拒むことが出来ないため、魔法の能力が劣る下位の生徒は最終的にサンドバックになるしかない。
高順位になるとより高待遇で学校に通うことが出来る。
そしてこの物語の主人公アール・ロトス。アルはこの世界に生まれてから15年の間真剣に人生を歩いていた。
理由は簡単、この世界がアルにとって夢のような世界だったから。
魔法があり魔物が生息していて冒険者がいる。
こんな世界に来れた事こそアルがずっと願っていた事。
アルは勉強した、母や父に加え姉と兄すらもドン引くほどに、この世界の魔法、武術、魔物や他にも殆どの事を調べつくした、今のアルはこの世界の禁忌に触れるまでの知識を持っている。
アルの才能ははっきり言って並み以下だが吸収力は尋常ではなかった。
知らないことは身近の知っている者に尋ねそれでも解らない時は図書室に籠った。そういう意味での才能は人類を超えていただろう。
そんなアルの姿を見た両親は家族会議を開きアルを魔法学校に入学させる事を決定した。
アルに取っても願ってもないことなので15才になった今、校門で深呼吸をしているのだ。
「すーはー、魔法学校の卒業率は10%未満だっけ?まあ大丈夫か。」
茶髪で15才にしては高い身長に新品の制服に身を包んだアルは校門をまたごした。
アルはこの世界の知識に興味が絶えない…。
そして体育館のような場所に居る訳だがすごく眠たい。
理由は単純に校長の話が長い、何処の世界でもこれは一緒か、そんなことを考えてはいるが、今にも寝てしまいそうだ。
校長の話が終わると教室に案内されて担任教師から説明が始まった。
「みなさんこんにちわ、私がこのクラスの担任で名前はカレスだ」
カレスは自己紹介とともにこの学校のシステムについての説明を始めた。
一ヶ月に一回テストが行われその結果でクラスが再編成されること。
アルたち新入生はまだ順位が無く一週間後のテストまではこの学校の紹介がメインの授業となり一週間後のテスト以降からが正確にこの学校の生徒と認められる事。
だがそこで成績が悪い者は退学になる。
これがカレスの説明した内容だ。
この都市は、学生が過半数を占めるため、そこら中に寮が設置されている、この学校にはシングルナンバーとダブルナンバーとトリプルナンバーと言う順位で人間を格差する言葉がある。
四ケタの者の中でも3千を下回るものは少なからず冷遇される。
意味は一桁、二桁、三桁という意味合いで、特に一桁は教師すら軽く超える魔法の天才が集まっている。
だが自重できない生徒が多く問題行動がかなり多い、それでも学校は一桁を罰することをしない。
一桁の才能は他を逸脱しており都市を壊せる生徒もいるため下手に手出しをするとプライドの高い一桁がキレて甚大な被害が発生するため教師も叱るに叱れないのだ。
授業が終わりアルたち新入生は新入生用の寮に案内された。
寮は順位が上位の者の方が質が良くなる一桁などはメイドや執事を付けることも出来るらしい。
そしてテスト当日だ、テストの内容は毎月ランダムでこの成績は1000点満点のため結構な数の同順位が出来上がるだろう。
テストは各自の教室で行われるようだ、そして今回のテストの内容は筆記テスト。
今回のテストで早くも最下位100名は退学になる。
これは新入生によって増えた数を調整するためなので基本は次の学年に上がるときに退学させられる。
アルの知識量は一桁すら凌ぐ、武術や実戦においてもアルはこの学校でトップクラスだ。
そんなアルが筆記テストで990点なのは必然という物だろう。
テストの結果アルの順位は10位だそうでギリギリ一桁シングルナンバーには届かなかったが入学して一週間では仕方が無い、一方、一桁は5位までが同列一位で満点らしい。
一桁は9人で一クラスのためアルは一つ下のクラスになった。
「アル君、一緒のクラスだね」
話しかけてきたのは幼馴染で一緒に魔法学校に入学したサラだった。
アルが生まれた場所は王都の貴族の家だったためこの魔法学校に入学した際に引っ越しをしている。
サラは同じく王都の貴族で父親同士が友達で年が一緒のためよく一緒に遊ばされていた。
容姿ははっきり言って美少女の部類に入るだろう、だがアルは小さいときから一緒だったため妹みたいな感覚だったりする。
「一週間ぶりだねサラ、同じクラスになれてよかった」
「そうだね、よかったよアル君1人じゃ心配だったし」
「俺はうまくやれてると思うけど?」
「アル君は天才なんだから少し自重しないと一桁とかに目を付けられるかもしれないじゃない、それに悪い虫は早めに取り除かないと……」
そんな会話をしていると先生が来たので全員席に座る。
「このクラスの担任になりました、セレイですあなた方は一桁シングルナンバーの次に優秀な人材ですので気品のある行動を心がけて下さいね」
セレイはこれからの授業や行事の予定を話し始めた。
豪華になった寮の場所とか去年開催された行事の事などをかなり細かく説明してくれた。
説明が終わった後授業が始まったがアルに取っては知っていることの復習に近かったので、半分寝ながら聞いていた。
授業が終わるとアルは図書館に向かった。
この都市の図書館は順位で見れる書物が異なるためテスト前だと順位無しで立ち入り禁止だったので、やっと中に入ることが出来る今日を楽しみにしていた。
アルは図書館で大量の本を読みあさり始めた。
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