3 / 31
3話
しおりを挟む俺はこの世界に生まれてからこの世界の知識について調べた、魔法、スキル、伝承とあらゆる事柄だ。
興味がある事を調べるのは苦痛では無かった。
この世界は楽しかったし、家族はいい人ばかりだった。それに美少女の幼馴染もいる。
こんな世界にオタクが来ればワクワクするのは必然だろう。
俺も15才になった。そんな時、家族会議が開かれ魔法学校に入学する事になった。
15年間、一緒に暮らした家族と離れるのは少し辛いが魔法について学べるのだ、俺は二つ返事で了承した。
幼馴染のサラにこの事を伝えると一緒に行きたいと言い出した、サラには小さい頃から魔法を教えていたので魔法学校でもかなりの成績を保てるだろう。
そして今日はその魔法学校で召喚魔法を行うらしい、クラスは順位によって分かれているが新入生はどのクラスであろうとグラウンドに集合して召喚魔法を行う。
召喚魔法とは悪魔、精霊、魔物などの自分が契約可能な生物を呼び出す魔法だ。
この魔法で召喚された生物は召喚者と戦い、認めて貰わないと契約が出来ない、召喚魔法とは召喚するまでの魔法だから。
この魔法で召喚された歴代の伝説級の生物は九尾や不死鳥、一番凄かったのは【魔王】のスキル持ちを召喚した人間が居たと文献に残っている。
本で読んだことを思い出しているとグラウンドに全員が到着したので召喚魔法専門の講師が説明を始めた。
召喚魔法は魔法陣の中に入って中心に魔力を流すことで発動するようだ。
最初に挑戦した者は狐のような生物を召喚していた。
その後も身長1m程の悪魔や首の二つある犬、魚とかすごい物では飛龍などを召喚していた。
グラウンドには魔法陣が30個ほど設置されており召喚後の戦いは大体魔法陣の中で行われている、ちなみに戦いに勝つことが出来なかった物は後日補習といった形で成功するまで召喚させられるらしい。
空いている魔法陣を見つけたので中に入る。
中に入った俺は魔法陣の中心まで移動して魔力を流した。
さて俺の召喚はどうなるかな?
魔力を流した瞬間、黒い霧に周りが包まれる。
おかしい他の皆には起きなかった現象だ!
(僕を召喚したのは君かな?少し調子に乗り過ぎじゃ無いかい?)
頭に直接声が聞こえる。
(誰だ!?)
(まあ、妖精とでも呼んでくれよ。それよりも僕は忙しい。君には悪いけど、さっさと倒して僕は帰るよ)
一体何だ?だが、口ぶりからして大物っぽい。
(悪いが契約してもらう)
(自信ありげだね、解らせてあげるよ。僕の力を)
この空間は黒い霧に包まれているため相手の姿は全く見えない。声だけのやり取りだ。
それでも相手は俺の事を感知して攻撃してきた。
だがこちらに相手を察知する手段が無いわけではない【魔力察知】自分の魔力を薄く広げその中の魔力を持っている物体の位置が分かる技能スキルだ。
これを使えばアイツの居場所が分かるはずだった……が、全く察知できない……だと!?
どういうことだ!?【魔力察知】に反応しないということは魔力(MP)を持っていない事になる。
だがそれはあり得ないこの霧は確実に魔法だ魔力を持っていない者が魔法を使うのは不可能だ。
(君【魔力察知】を使えるのかい?その歳にしては凄いけど僕の霧のジャミングは【魔力察知】さえも無効化する)
これは少し困ったな、今もアイツの魔法をギリギリで避けている状態だ。
このまま長期戦になれば俺の体力が尽きる方が早いだろう、アイツは初級魔法のような威力しか出していないしな。
このままではやばい。
しょうがないな、少し本気を出すか。
俺の周りに大気中の魔素が吸い寄せられるように集中し体中が紫色に発光していく。
集まった魔素に火を灯す。
魔素を燃料として燃える炎は黒色になるのだ。
自分の発生させた魔法は自分を傷つけることは出来ないので纏ったとしてもダメージは無い。
漆黒の炎を少しづつ拡げていく
(ちょっと待って、それって禁忌の魔法じゃないか!、しかも応用して使ってるなんて!)
(降参するか?)
(まさか!その程度じゃ僕には届かない)
それはどうかな?
俺の拡げた炎は霧を燃やす。魔素を発火させた漆黒の炎の特性は魔素や魔力で作られた魔法を燃やすことだ。
この炎によって霧が燃えていき妖精の姿が見えた。
その姿は身長5㎝ほどの妖精という名前が似合う姿だった。
(あーこれは本当の姿じゃ無いよ)
ってことは本来の姿があるのか?
(まあ僕の霧を『消す』とは思わなかったよ、うん。君を認めよう。今から本気で相手にしてもいいけどそれでも僕が負けそうだ)
(本当か?)
実際は黒炎で燃やすと見せて【魔法魔素化】のスキルで魔法を消し飛ばしたが、気づいてるようだし。大物ってのはあながち間違ってもいないようだな。
(まあここ100年位は暇だったしね、僕の名前はゼラン、これからよろしくね)
ゼランは能力として霧を発生させたり、色んな者を誤魔化したり騙したり出来るらしい。
最初の忙しいは嘘だったのかよ。
霧の外に出ると皆が心配そうな視線を飛ばしてくるので契約出来たと伝えると簡単に納得してくれた。
「アル君、大丈夫だった?」
サラが近寄ってきて心配してくれている、サラの隣にはおでこに青色と赤色が半々の宝石が埋め込まれている犬がいた。目もブルーとレットのオッドアイだ。
「大丈夫契約できたよ、こっちの小さいのが俺と契約してくれた妖精?かな」
「疑問形なのね……私と契約したのはこの子、精霊らしいわ、アル君もうまくいって良かったね」
俺たちの授業は今日はこれで終わりらしいのでサラと少し話した後、俺はいつも通り図書館に籠る事にした。
「君がアール君かな?」
知らない人に話しかけられた。
金髪の好青年って感じの人だ。
「はい、俺で間違いありませんが、貴方は?」
「これは失礼した僕はライト、この学校の、今は1位だよ」
1位って確か5人いたよな? その中の1人ってことはかなり大者なのかもしれない。
「えっと、どういったご用件でしょうか?」
「そんなにかしこまらなくてもいいよ、君だってすぐに一桁になるだろうしね。実は僕も君と同じで入学最初のテストで10位だったんだ。だから僕と同じような天才に挨拶ってところかな?」
俺は確かにこの世界の事は大体知ってる自信はあるけど自分の事を天才と言えるほど厨二病はこじらせていない。はずだ……
「そうですか、でも俺がすぐに一桁ってのは少し言い過ぎなんじゃ無いですか?」
「いや、多分僕以外の一桁は君の事を嫌っていると思うから」
「それは決闘を申し込まれるって事ですか?」
「そうだね、僕がそうだったから、本当にあの時はきつかったな一桁の能力はそれ以下を寄せ付けないからね、でも返り討ちにすれば君は一桁だよ」
一桁か少し早いかもしれないが一度戦ってみたい気持ちもあるな。
「分かりました、ライト先輩。気を付けます」
0
あなたにおすすめの小説
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
冷遇王妃はときめかない
あんど もあ
ファンタジー
幼いころから婚約していた彼と結婚して王妃になった私。
だが、陛下は側妃だけを溺愛し、私は白い結婚のまま離宮へ追いやられる…って何てラッキー! 国の事は陛下と側妃様に任せて、私はこのまま離宮で何の責任も無い楽な生活を!…と思っていたのに…。
聖女を追放した国は、私が祈らなくなった理由を最後まで知りませんでした
藤原遊
ファンタジー
この国では、人の悪意や欲望、嘘が積み重なると
土地を蝕む邪気となって現れる。
それを祈りによって浄化してきたのが、聖女である私だった。
派手な奇跡は起こらない。
けれど、私が祈るたびに国は荒廃を免れてきた。
――その役目を、誰一人として理解しないまま。
奇跡が少なくなった。
役に立たない聖女はいらない。
そう言われ、私は静かに国を追放された。
もう、祈る理由はない。
邪気を生み出す原因に目を向けず、
後始末だけを押し付ける国を守る理由も。
聖女がいなくなった国で、
少しずつ異変が起こり始める。
けれど彼らは、最後まで気づかなかった。
私がなぜ祈らなくなったのかを。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる