絶対記憶~彼は今日も知識欲を満たす

高戸

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14話

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 宝探し(トレジャーハント)、この競技には明確な必勝法が存在する。
 相手に見つからず攻撃し続ける事ができれば確実に勝つ事が出来るのだ。
 そのため私は絶対に勝つ事が出来る方法を立案し決行した。
 この作戦は完璧なはずだった、私の開発したホーミング付きのトリプル長距離攻撃魔法『スナイプ』。
 これは光魔法による視力の強化+レンズにより命中精度を極限まで高めた魔法だ射程距離は風魔法で速度を底上げしているため10kmを軽く超える、この魔法で今までも難なく勝利して来た。

 今回は準決勝だがいつも通りの作戦で勝利できるはずだった。
 まずは私以外の3人に敵を補足させる、この3人はこれだけのためにメンバーに入れた、はっきり言って攻撃力には期待していない。3人いる事でマップを分割して探させれば十中八九こちらが先に見つける事ができる。

 狙い通り相手を見つける事に成功した、いつも通りのパターンだ光魔法で視力の強化に水魔法でレンズの生成、風魔法を極限まで圧縮した球を相手に当て破裂させることで超スピードで相手に命中し気絶させる。これで終わりのはずだった。

「『スナイプ』」

 超高速で更に風魔法の特性上不可視の効果までついた完璧な一撃だった。
 最初の一撃は敵の感知型を潰すため狙うのは女の子だったが甘いことは言ってられない。

 私の放った魔法は命中寸前まで迫って行った少し顔が和らぐほど完璧な流れだった、だが命中直前にして私の魔法が掻き消えた、何が起こったのか解らなかった、だが自分の魔法が消えた事は感覚的に理解した、それでも理由は謎だ。

 私の完璧な作戦が破られたのだ実際相手は私の事を感知出来ていないように見える。なのに私の魔法はかき消された、全く意味が解らない。




 準決勝、あと2回勝てば優勝だ、そして今回の対戦相手は現順位が2位に位置する一桁シングルナンバーの中でも変人、と呼ばれている生徒だと何度もこの学校で噂されていたのを聞いたことがある。

 今回も作戦は依然と同じでマナに探知をして貰う。
 試合が開始して3分ほどが経過した、マナの探知は大体5分程で完了するため後2分だ。周りを警戒している。右の茂みからガサガサと音が聞こえた気がした。
 敵に見つかった?だがまだ試合が始まって3分だそれこそ感知の得意な生徒が2人は居なければ先に発見できる訳がない。

 パン、と右方面から音がした、マナが探知している間俺は暇なのでいつも結界魔法による防御壁を張っていた。そこに何かが激突したのだ。
 恐らくは魔法であるその何かは視認できなかった固体や液体ましてや炎が激突したわけでもない、それば見逃しはしないだろう。
 ならば考えられる魔法属性は2つ風と雷だ、だが雷の場合は発光しているはずでそれを見逃すとも考えずらいとなれば風魔法しか残ってはいない。

 魔法が飛んできた方向は音で解ったためその方向に雷光を放つ。

「『雷光』」

 敵の姿を目視できるほどの雷光が敵の間を通り過ぎたことで敵を確認できた。

 敵は4人、男が3人に女が1人この女子が一桁シングルナンバーだ。

 相手は初撃で決めるつもりだったのだろう全員の口が半開きで目が丸くなっている。
 これははっきり言ってチャンスだろう、だが霧の魔法は敵に見つかってから使っても効果が薄い、なので今回は効率的に敵を無力化できる魔法、気絶が好ましいだろう。

 相手4人の周りの空気中の酸素を0.01%感覚で少しずつ減らしていく、酸素が枯渇して男3人が気絶した、彼女は自分の顔の辺りの大気を自分んで固定している俺の魔法で酸素が減らないように顔の周りを自分の魔法領域にしたのだろう。

 これ以上やると男3人が死にそうなので酸素をもとに戻す。勿論それでも男たちの意識が戻ってくることは無く事実上の無力化に成功した。
 相手は一桁シングルナンバーだけになった。

 炎の攻撃が飛んできた、障壁で消し飛んだ。
 水の球で攻撃してくる、障壁で消し飛んだ。
 岩石が飛んできた、障壁により消し飛んだ。
 電撃が障壁に激突し消えた。

 彼女は躍起になっている訳ではないようだ、こちらをじっと見つめながら分析するように自分の魔法が消える瞬間を凝視している。

「なるほど、魔法が完全に無効なのね。ならこれはどうだろう」

 彼女の足元にあった石を浮かせてこちらに飛ばしてきた。

 結界が魔法にしか効かないことを看破しているのだ、この石は結界をすり抜ける、そのため他の方法で石をどうにかしなければならない。
 石の速度は決して速くはない、だがこの石を俺の後ろの3人がかわせるかといえば微妙なところだまずイニアとリムは確実にかわせるだろう、だが未だに宝を探しているマナは確実に避けられない。

 選んだ選択肢は【魔法魔素化】勿論石は魔法ではないため消えない。だが石を浮遊させ飛ばしてくる何かは消せるだろう、これで石を飛ばすエネルギーが消滅し石はその場に落ちる。

 --はずだった。
 石は止まらない。そのまま結果の中に侵入してくるダメだこの角度だとマナに当たる。

 ガン!!

 石が何かにぶつかった音だろう、恐る恐る後ろを向くとリムが魔法で作り出したであろう土の壁に石がめり込んでいた。
 リムの魔法で石を防いだのだろう。

「ナイスだリム!」

「この程度、どうってことないですよ」

 だがなぜ【魔法魔素化】のスキルが発動しなかった?

『【無属性魔法】です』

 アナウンスが流れる。
 【無属性魔法】体内の魔力を魔法に変換せず魔力のまま外に放出してそれを操る技術だ。
 簡単に説明すれば見えない何かを生み出しその何かは自由に形を変える、そんな魔法だ。

 彼女は石を魔法によって飛ばしたのではなく、【無属性魔法】によって作り出された巨大な手で剛速球で投げたのだ。
 【無属性魔法】の大きさや力は使う人間の魔力に依存する、一桁シングルナンバーである彼女が作った手だそれは強力な物になるのだろう。
 確かに今になって思えばあの石は放物線上に飛んでいた、魔法の場合は重力の影響を受けないため一直線に飛ぶ。彼女の石の速度が速すぎてそれを看破できなかった、これが失敗だったのだろう。

 彼女は【無属性魔法】を使える【無属性魔法】は簡単に覚えられるようなスキルではない、これを使えると言うのは流石一桁シングルナンバーとしか言いようがない。

 彼女に勝つには…
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