悪役令嬢の末路

ラプラス

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探し人《夢》【20】

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 ーー笑い声が、聞こえる。

 「あははははっ。見ろ、ファーガス。村が燃えているぞ!」
 「はいっ。公爵様」

 「とても楽しそうですね」

 やっと、見つけた。

 「誰だ!」
 「ただの通りすがりの村人ですわ。公爵様に、一つ言いたいことがあって参りました」
 「なんだ?見てわかるように私は今とても忙しいんだ。そんなことは後にしてくれ」
 「炎に怯え、逃げ惑う人々がそんなにも可笑しいですか?」
 「ああ。可笑しい。あの村「バカっ」」

 気づけば、公爵の頬に平手打ちをかましていた。
 公爵は尻餅をついて、呆然とこちらを見ている。

 「バカ…バカ…」

 これまで誰かに打たれたこともないのか、それとも女に打たれたことすらなかったのか、はたまた両方なのか。私の言葉を繰り返している。

 「あなたは馬鹿です!大馬鹿者です!人の不幸を笑い、ましてや自分自身がそう仕向けたなど…。それは人としてやってはいけない最低なことです。それが、たとえどんな理由があろうとも…」

 そこで、目の前の公爵が、景色が消えてきていることに気づく。否、消えかけているのは自分か。


 「…たとえ、どんな理由があろうとも、私はあなたを許さない」

 そこで、プッツリと目の前が真っ暗になった。


 「公爵様!」

 ファーガスは慌てて主人の元へ駆け寄る。

 「ファーガス…」
 「はいっ」
 「……惚れた」
 「えええええええええええええええええええええええええ」

 ファーガスの絶叫が、炎の中に消えていく。

**************

 どんっと鈍い音が聞こえ、ベラドンナは後ろを振り返った。
 しかし、其処には誰もいない。

 「アイシアナ……?」


**************


 「…ん。あれ?私、帰ったはずなのにどうして…ここは一体…?」

 すると、いきなり目の前に火が現れた。

 「何!?」


 「カルロス様!」

 気づけば、目の前には炎に囲まれた男性と、その外に女性がいる。
 その女性は…

 「私に、似てる?」


 「リィナ…。早く逃げなさい、此処は危ない。きみだけでも逃げるんだ」
 「そんなの嫌!私もあなたのおそばにっ」

 リィナと呼ばれた女性は、炎の中の男性の胸に飛び込んだ。彼女の瞳から零れ落ちた涙が、結晶に変わる。

 「ずっと、あなたと一緒に…」

 リィナは満足げにカルロスの胸に寄りかかり、瞳を閉じた。


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