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閑話:「私はぴゅあ♡らゔになった」2《純恋視点》
しおりを挟むそれからいつのまにか、私と一眞さんは偽装恋人になっていた。純恋さん公認だ。一眞さんはあの時、純恋さんとアドレス交換してたらしい。
一眞さんは良いとこのお坊ちゃんで、選り取り見取りなのに浮いた話も無かったからゲイ疑惑があったそうだ。あの後ろにゾロゾロ付いてきてたのは嫁候補らしい。
怖い。お金持ち怖い!
んで、純恋さん曰く、私は変態ホイホイなのでちょっと付き合ったふりをしてくれないか、と。
利害の一致。でも、一眞さんの迷惑にならないかなあ…って純恋さんに言ったら、「ああいうタイプって多分、他人を深く愛せないから向こうも助かってるはずよ」と。
そういうもん?
一眞さんにも訊くと、「正直めっちゃ助かる!」と返ってきた。そういうもん?
私たちは偽装でお付き合いを始めた。イベント時のホテルも一緒の部屋を取ったりしたが、当たり前のように一眞さんは私を変な目で見なかった。
そのうちに、ギルドマスターが引退して、一眞さんがギルマスになる。
ゲーム内の顔触れも少しづつ変わっていった。
なんというか……まったり系ギルドだったのに、かなりコアな戦闘狂が集うようになってしまった。
生産者も数名いたが、かなり個性的な人ばかりが集まっていった。
ECHI☆GOYAこと えーくんもその一人。
お金が大好きで、好きすぎて転売みたいなことをやってたりして、度々 巨大掲示板を騒がせるプレーヤーだった。
オフ会で会ったえーくんは、背が高くて柔らかイケメンで、なんというか……うん、すごくチャラかった。そしてやっぱり一眞さんが大好きだった。
正直滾る!!えー×カズ!!
でも、なんだろう。少しだけ胸が痛い。
……ううん、わかってる。わかってるよ。
でも、この幸せを壊したくない。
そう。幸せだったのだ。
あの事件が起きて、あの人たちが殺されるまでは。
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