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「ハハハこやつめ」
しおりを挟む「しゃぶらせてレオ」
「……なんっという恐ろしいことを言うんだ君は…」
1月ぶりの再会の第一声がコレである。
だが久しぶりのアリストは、いつも楽しげに上がっている口角はへにょりと下がり眉尻はさらに下がっていた。
「もー!ヤダヤダヤダ!!ちょっと遊んでやろうと思っただけなのにさー、あのアホ王子!本気でグイグイ来るんだもんー!!」
アリストや、それは遊ぶじゃなくて玩ぶと言うんだよ?
「僕の初めてはぜーんぶレオのものなの!レオとチューすらしてないのに、なーんでヤろうとするかな!?」
……ウン、タイヘンダネ………(遠い目)
俺のいない間にもアホ王子は何度も城に来たらしい。
やれヴィオレッタに会わせろ、ダメならリリィに会わせろ、と。
その防波堤になってくれてたのがアリストらしい。
感謝はあるがしゃぶらせてはやらん。まあ色々と儲けたらしいから妥当じゃね?
「あー、うん。素材卸してやるから機嫌なおせ」
灰褐色の髪を掻き混ぜる。……っく!アリストめ…無駄に身長を伸ばしおったな……!
「えっ!?なになに?『魔境』だから一角獣の角?革?目!?」
パッとアリストの目が輝く。
「もー、ドラゴンだろうがミノタだろうが持ってけ。あ、黒ユニコも数匹狩ったよ?」
「やったあレオ愛してる!」
途端に元気だ。ハハハこやつめ。
俺にギュッと抱き付き、チュッと………
………ン?!
「よっし!元気でたー!解体屋呼ぶね!」
踊るような足取りでアリストは出ていく。
ンンンンンン!!??
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