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22 妹でした
しおりを挟むその命狙われてる令嬢がなんでうち来るんだろう?王都の方が安全じゃね?
「まあ、クリスタリアさま。わたくし、王族に命を狙われてますのよ?」
そうでしたそうでした。
「エーヴェルシュタイン家は他家との関わりも薄く、この辺境伯領はいわば治外法権。それにこのお屋敷には『城落とし』のゼファード様もいらっしゃるでしょう?」
えっ。なにそれ!?
………庭師のゼフ爺ちゃん、昔は有名な傭兵団のお頭だったんだって…。えええええ…。だってゼフ爺ちゃんはお喋りじゃないけどいつもニコニコしてて、俺にいっぱいお花くれて、蜜がいっぱい取れる花も教えてくれて……。えええええええええええ…。
んで、ゼフ爺ちゃんが引退した時にごそっと付いてきたのがこの本家の使用人たち。そりゃあもう……鉄壁の守りだねえ…。俺の護衛兼従者になる前のエル兄はゼフ爺ちゃんに剣の稽古をしてもらいつつ行儀見習いみたいな感じで本家に預けられてたんだって。ええ~…その辺の件は聞いてないよ~。ええ…まさか俺、生まれた時からエル兄に目を付けられてたとか?(語弊)
「と言うことで、今日からよろしくね?お兄ちゃん」
んっ!?
「え~?だって伊織お兄ちゃんでしょ?私、愛莉だよ?」
「えっ………うええええええええ!!??愛莉!!??」
むふん、と鼻息荒く、アイリーンちゃんはドヤ顔した。
…………………ベーレンドルフ公爵令嬢、前世の妹でした。
いや、おっかしいなあ…とは思ってたんだよ。同郷にしちゃあ話が合いすぎる。まるで家族みたいに。
向こうもそう思ってたらしい。で、エーヴェルシュタインに来て俺に直で会って確信したんだって。多少顔や色が違っても、仕草や表情はまんま『俺』だったらしい。
「よおし、決めたわ!私、ここんちの子供になる!」
なん…だと…!?
「お兄ちゃんの妻の座は埋まってるから、最有力候補はエーヴェルシュタイン辺境伯様かしら?正直、私のストライクゾーンからは外れてるんだけど、偽装結婚してくれないかしら?」
こらこらこらこらこら!?
「ま…まあ、立ち話もなんだし……家、入ろっか?」
まじか。
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