側妃、で御座いますか?承知いたしました、ただし条件があります。

とうや

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承知いたしました、ただし条件がございます

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「承知いたしました、ただし条件がございます」


わたくしは笑う。そう、笑う、としか教わっていない。


「条件?なんだい?」

「まずひとつ、ケイレブはわたくしにくださいませ」

「「はあ!!??」」


まあ、ケイレブと令嬢の息があったわ。素敵ね。


「な、な、なにを…?!何を言ってるんだエマ!?」


あら、ケイレブの呼び名が子供の時みたいね。


「そうよ!正妃になれないからって浮気する気!?ケイレブはセディーのものだから私のものよ!」


あら…?わたくし、まだまだね?令嬢が何を言っているか理解ができないわ。


「2人とも黙れ。私はエマと話している」

「「………っ…!」」


この2人って意外に息が合うわね?


「だって殿下、わたくしを側妃に、ということは、公務を放棄してこちらの令嬢を愛でるおつもりでしょう?わたくし一人では色々と無理ですわ」

「わかった」


うふ、とわたくしは笑みを深めます。何故か殿下がわたくしを見て眩しそうになさいました。


「ふたつめ。わたくしの行動を制限しないでくださいませ」

「なっ…!?」

「はあ!?」

「………」


少々煩くてよ、二人とも。殿下は静かに聞いてくださっているというのに。


「わたくしはルネライトという国を愛しています。国益を損なうことは。わたくしは殿下が望まれたように側妃になります。わたくしの行動は、たった今から殿下のためではなく、国の、ルネライト王国のためだけになるのです。わたくしの行動を咎めたり、制限したり、何かを命じたりなさらないでください」

「ああ、わかった」



「では、そちらのの令嬢も、よろしくお願いしますね?」






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