側妃、で御座いますか?承知いたしました、ただし条件があります。

とうや

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譲れと言われましたから、お譲りしようと思いました

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翌日、殿下のお相手の令嬢が殿下と共に、公爵邸を訪ねていらっしゃいました。あらあら、まあ…。先触れもございませんでしたわね?

けれども幸いにというか、不幸にもと言うのか、わたくしの予定はございません。お話をお伺いすることにいたしました。

お父様と一緒に。

昨晩、城であったことをお父様にお話しすると、お父様はそれはもう憤慨なされて、本日のお勤めをサボ……いえ、お休みなさいました。今頃お城は蜂の巣を突いたような状態でございましょうが、まあこの頭に血が昇っておしまいになったお父様がお仕事なさってもあまり良い結果ではないでしょうからね?

わたくしが『贈り人』であること一因ですが、お父様はわたくしをとてもとても愛してくださっています。わたくしを産んですぐに身罷ったお母様に生写しだからでしょうか。


お相手の令嬢は時効の挨拶もなく、突然お話をはじめました。やはりこの令嬢の言葉は難解です。ですが要約すると


式の日取りだけではなく場所も段取りも招待客も譲れ……だそうです。


あらあら?わたくし、この令嬢は贈り人と思っておりましたが宇宙人でしょうか?常識や常識や常識が通じませんわ。

お父様が真っ赤になりながら青筋を立てるという器用なことをなさいました。扉の前に控えている執事から鍔鳴りの音がします。あらまあ、セバス?そろそろ暗器はメンテナンスに出した方がよろしくてよ?


「まあまあ、よろしいではありませんか?」


わたくしが笑うと、令嬢はパアッと向日葵のように笑いました。あら素敵。愛らしいわ。貴族令嬢としてはいただけまでんが、殿下はこの笑顔に惹かれたのでしょうね。


「エマ!!」

「え?何をお怒りになっていますのお父様?まだ手付金しか払ってらっしゃらないでしょう?」

「え…」

「え?」


え?


「ですから、お譲りしたら良い、と思っておりますわ。殿下の愛するご令嬢との結婚ですもの。手付金くらいご祝儀に致しましょう。ですが、わたくしの成婚の儀が7カ月後に控えております。我がシーグローブ公爵家といえどお金に余裕がある訳ではございません。ですので、殿?」


大体の残金を教えて差し上げると、令嬢は真っ青になった後で真っ赤に。殿下は呆れたように「私の私財と割り当てられた公金を合わせても無理だね」と失笑した。






あらあら?まあ、そうですの?意外とお金がありませんのね、殿下?










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