側妃、で御座いますか?承知いたしました、ただし条件があります。

とうや

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後宮の改修が終わったようです

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『結婚式』から3日後、記者のオブライエン様の記事が載った週刊誌が贈られてきました。

あらまあ、嬉しい。わたくしの当日の装いを褒めちぎって頂きましたわ。少し恥ずかしいけれど、マダムサティンや侍女たちが頑張ってくれたおかげで馬子にも衣装だったようですね。我が商会が独占輸入している東の国の歪んだ真珠バロックパールが飛ぶように売れているから良しとしましょう。

わたくし、恋愛小説も大好きですが、ゴシップ記事も大好きです。どちらもフィクションだと思っていますから読み物としては最高ですよね?

ふーむ、どれどれ?


『豪雨!落雷!神の怒り!?王家奉納の主神像真っ二つ!!』


『偶然!?必然!?それとも怪奇現象!?各地で女神像が血の涙を流す!!』


あらまあ…そんなことが?


『王家の失墜!?破廉恥ドレスで王妃蒼白!』


……あら?


『前代未聞!乳房太腿丸出しのウェディングドレス!?』


あ……あらあら?まあ…。これは王家の番記者の記事ですね。まあ…わたくし、あのウェディングドレスのデザインは若い女性の流行りかと思っていました。


「お嬢様、アレが流行りならばルネライトは世界一の破廉恥国家ですよ」


ですよねー?

わたくしが着ろと言われたら泣いて拒否する露出度ですもの。

わたくしは週刊誌をパラパラ捲りながらあら?と首を傾げる。わたくしのドレスの黒いレースには何も触れていませんわ。『ケイレブ』は無かったことスルーですか?あらあら?まあ…???


「それよりお嬢様、公爵閣下から後宮の準備が整ったと連絡がございました」

「やっとでございますね!!」


わたくしは拳を握って立ち上がった。


「……お嬢様、淑女としてはしたのうございますよ?」

「あら?おほほ…」


いけませんね、実家が快適すぎて弛んでおりますわ。



では人材を送り込んで、『成婚の儀』の後すぐに使えるようにいたしましょう!









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