側妃、で御座いますか?承知いたしました、ただし条件があります。

とうや

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やはりセオドア様はいらっしゃらないのですね

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バスルームから出ると、寝台の横にどなたかが立っていました。お顔が見えません。

セオドア様?

わたくしは目を凝らします。雲に隠れていた月が現れ、そのお顔が………


「え…」

「…………」

「エマ様、わたくしはこれで。お呼びください」


わたくしと一緒にはずのパティは、なに事もなかったかのように控えの間に消えてしまいました。

ああ、わかっていました。でも


「やはり……セオドア様はいらっしゃらないのですね?でも…今日くらいは……ちゃんと、お話し、してくださっても…良いじゃ、ない、ですか…」

「エマ…」


どうして。どうして?……いいえわかっているのです。こうなるのだと、わたくしはわかっていました。

わたくしを側妃に。

セオドア様がそう仰ったのです。

側妃に。セオドア様がそう仰ったということは、セオドア様にがあったということ。わたくしと子を成せぬ何かがあったのです。


「エマ……とりあえず座って。話をしよう。セオドアに起こったことを。この国に起こったことを。発端は19年前のことだ」









ケイレブが言いました。





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