90 / 144
ルーカス・フェリエーラと夜会騒動 3
しおりを挟むなんだかとんでもない話をカミングアウトされてしまった。魔女の子供で死体から産まれてその上、異世界転生者なんて設定多過ぎじゃない俺?ああ、でも…。
「……そうですか。それならそのルチナという女性が俺の母親だということはありえませんね」
俺は笑った。ああ、良い口実ができた。なんて現実味の薄い。まるで怪談だ。その話が本当なら、俺は生まれて飲まず食わずで数ヶ月…いや、俺を助けてくれたロゼマリアは辿々しくも喋っていた。それを考えると産み落とされたままでも餓死せず1~2年生きたことになる。一緒に閉じ込められたメイドとやらが赤ん坊を取り上げ、育てた?その間の俺やメイドの食料は?寒さも尋常じゃない筈だ。
ありえない。だが赤ん坊は生き延びた。メイドや赤ん坊が何を食って生き延びたかは想像したくない。あの地下室に食料なんてなかった。
ルチナとメイドの死体以外は。
おそらくメイドはルチナの死体を食べ、赤ん坊に乳を含ませた。それさえなくなった時、きっと自分の体を……。
「ご安心ください、カーディナル公爵夫人。私はただの戦災孤児ですよ。たまたま王弟殿下に戦場で拾われ、陛下の気紛れでフェリエーラ姓を賜った馬の骨です。カーディナル公爵の庶子などという噂は事実無根ですよ」
「………っ!しかしフェリエーラ子爵、君の紫色の瞳は私の……」
「さあ?私には両親の記憶がないので。けれど死人が子供を産む、なんて話、ある筈がないじゃないですか公爵?」
「………っ」
さあ詰んだなカーディナル公爵。『獅子の瞳』を持った俺を息子だって喧伝して回ったからな。良かったなあ?明日から…いや、今この瞬間から話題のネタだよ。
そこかしこから聞こえる囁きは、俺が陛下の隠し子だとか、いや先王も中々の好色だったから……などと。良い感じで勘違いしてるな。これでロゼマリアには矛先は向きにくくなった。ヘイト集めるのは面倒だけど、それがロゼマリアのためなら喜んで!
「さてロゼ?一曲踊って挨拶したら帰ろうか?」
周りの御令嬢たちが肉食獣みたいな目で俺を見てるしね?
84
あなたにおすすめの小説
伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい
マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。
最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡)
世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。
シナリオ回避失敗して投獄された悪役令息は隊長様に抱かれました
無味無臭(不定期更新)
BL
悪役令嬢の道連れで従兄弟だった僕まで投獄されることになった。
前世持ちだが結局役に立たなかった。
そもそもシナリオに抗うなど無理なことだったのだ。
そんなことを思いながら収監された牢屋で眠りについた。
目を覚ますと僕は見知らぬ人に抱かれていた。
…あれ?
僕に風俗墜ちシナリオありましたっけ?
ブラコンすぎて面倒な男を演じていた平凡兄、やめたら押し倒されました
あと
BL
「お兄ちゃん!一肌脱ぎます!」
完璧公爵跡取り息子許嫁攻め×ブラコン兄鈍感受け
可愛い弟と攻めの幸せのために、平凡なのに面倒な男を演じることにした受け。毎日の告白、束縛発言などを繰り広げ、上手くいきそうになったため、やめたら、なんと…?
攻め:ヴィクター・ローレンツ
受け:リアム・グレイソン
弟:リチャード・グレイソン
pixivにも投稿しています。
ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。
性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)
普段「はい」しか言わない僕は、そばに人がいると怖いのに、元マスターが迫ってきて弄ばれている
迷路を跳ぶ狐
BL
全105話*六月十一日に完結する予定です。
読んでいただき、エールやお気に入り、しおりなど、ありがとうございました(*≧∀≦*)
魔法の名手が生み出した失敗作と言われていた僕の処分は、ある日突然決まった。これから捨てられる城に置き去りにされるらしい。
ずっと前から廃棄処分は決まっていたし、殺されるかと思っていたのに、そうならなかったのはよかったんだけど、なぜか僕を嫌っていたはずのマスターまでその城に残っている。
それだけならよかったんだけど、ずっとついてくる。たまにちょっと怖い。
それだけならよかったんだけど、なんだか距離が近い気がする。
勘弁してほしい。
僕は、この人と話すのが、ものすごく怖いんだ。
冤罪で堕とされた最強騎士、狂信的な男たちに包囲される
マンスーン
BL
王国最強の聖騎士団長から一転、冤罪で生存率0%の懲罰部隊へと叩き落とされたレオン。
泥にまみれてもなお気高く、圧倒的な強さを振るう彼に、狂った執着を抱く男たちが集結する。
悪役令嬢の兄、閨の講義をする。
猫宮乾
BL
ある日前世の記憶がよみがえり、自分が悪役令嬢の兄だと気づいた僕(フェルナ)。断罪してくる王太子にはなるべく近づかないで過ごすと決め、万が一に備えて語学の勉強に励んでいたら、ある日閨の講義を頼まれる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる