【7人の魔王 終】白の恋と、黒の愛

とうや

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子供でいられる最後の日 3

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探検から帰って、「シロは俺と一緒に俺の領地に行くことになった」って言ったら周りで働いてる黒翼人たちが固まった。たっぷり4~5分くらい固まったんじゃないかな。その間、爺さんや母さんたちは「そうなると思ってた」と納得してたんだけど。


「な…な……な、何故なにゆえでございますか凛様…!?」


筆頭眷属のフュールが震えながらシロの前で膝を突く。白い顔が真っ青だ。


「えー?クロと居たいから?」

「………っ…!!そ、それはそうで御座いましょう…!愛する方と片時も離れたくない。このフュールも凛様の足元に常に侍って居たい、頼っていただきたい、お世話をさせていただきたい…!だから凛様のお気持ちは痛いほどわかります…!ですが!!」

「でもね?クロが僕のお世話してくれるって約束してくれたし」

「椿様!?」

「……あー…うん、言ったよ?うん…」

「づばぎざま"アアアア!!どう"じでええええええええ!!?」


言ったけどさあ。やめろフュール。お前美形のくせにそんな鼻水垂らしながら泣くな。


「なんという…なんという酷い仕打ち…!我ら凛様の忠実なる僕は凛様を支えお仕え御守りしながら目眩く麗しい日々を送りつついつかは凛様のお眼鏡にかなった伴侶様をお迎えし御子様を『やきうちぃむ』のように産んでいただきながらキャッキャウフフの楽園を築き    」


あっ、うぜえ。こいつ綾と同じで話聞かねえ奴だ。


「そ、そうです!椿様がこちらで生活なされば良いのでは!?」

「あ"あ"!?」


ものすごい不機嫌そうなオッサンの声がした。待ち切れなくて早めに迎えにきてた俺の眷属ドワーフのフォージだ。今日は泊まっていくらしい。


「馬鹿言うんじゃねえこのクソカラスが。うちの主を掠め取る気か?あ"あ"あ"ん!?」

「お黙りなさい筋肉ダルマ!いくら貴方がステキイケメンでも今回ばかりは引けないのですよ!」


す て き い け め ん ? ? ?


おいフュール、お前視力いくつだ?髭面のちっちゃいオッサンだぞ!?可愛いけど。

バチバチと訳のわからない火花を飛ばす眷属二種。


「あっ、じゃあさあ、フュールたちがアヴァロンこっち来たら?全員来てヴァルハラが空になるのは困ると思うから、希望者募って交代でシフト入れて」

「えっ…」

「えっ……」

「はーん…?あー…でもそれならまあワシらは構わねえですよ凛様」


こらシロ!フォージ!?お前ら何勝手に決めて……!?


「な…なるほど…!それなら私たちは笑顔の凛様にお仕えしつつ、凛々しくも愛くるしいドワーフたちを愛でられるという一石二鳥…!」


こらこらこら!?そこのレイヴン!?頬を染めて何言ってんだ!?


「ねっ?めいあーん!良いよねお爺ちゃん?」

「領地と眷属のことは主らの好きにせよ。くくく…愉快なことになりそうじゃのお」




ええええええ……まじでえ……?!












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