【完結】私の妹は『ずるいモンスター』です。

とうや

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私と家族の食卓

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ラーク様がお帰りになり、本日のお仕事も終わってやっと夕食です。昨日は私とニナは部屋でゆっくりと頂いたのですが、今日はにお呼ばれしています。

……ええ、はっきり言って憂鬱です。

え?食事内容ではないですよ?10年前のあの残飯からグレードがかなり上がっていますからね。

本日のメニューは前菜がフォアグラのソテー、スープはお肉しか見えないポトフ、魚料理が無くて脂たっぷり分厚いステーキ、牛テールの赤ワイン煮込み、そこから牛肉のラグーソースのショートパスタ。バターたっぷりクロワッサンと葡萄酒はおかわり自由。デザートはリンゴとカスタードクリームのタルト。見事に肥満と糖尿病一直線メニューですね、ええ。…で、私の前にはこれです。

野菜スープと黒パン、水。

誤解のないように言いますが、私、意外にこのメニューが好きです。バーサが料理長に言って『なるべく質素に見える、栄養のある食事』を出して頂いています。ちなみに使用人たちはこのメニューに安いワインやデザートの切れ端、余った料理ですね。私としてはこれで侯爵夫妻にガタガタ言われないならずっとこれで良いです。黒パンは雑穀も入っていて腹持ちが良くビタミン豊富。スープは侯爵夫妻用のスープの出汁を使っています。とても滋味深く美味しいです。

まああれです。何がつらいって、私が食べ終わっても席を立つ事が許されない事ですか。時間の無駄です。しかも必ず ーーー 


「まああああ!ずるい!ずるいですわぁ!!」


……はい、きました。お馴染みのずるいモンスターちゃんです。ええ、わかってましたけどねぇ…。


「お姉様ばかり、あっさりとしたお料理で痩せててずるいですわぁ!バーサ!!」

「はい、ニナお嬢様」

「わたくしのお料理をもっとお姉様にくっつけて!椅子も!」

「かしこまりました」


かしこまらないで!!


バーサが指示をすると、上級メイドたちが流れるような動作でニナの椅子とカトラリーと料理を移動。……って、近い近い近い近い!ニナさんや、めっちゃ近い!!


「はい、お姉様。あーん♡」

「え…えええ……」

「あーん!」

「ひぇっ……あ、あーん…?」


口いっぱいにクロワッサンのバターの香りが広がる。ああ~…罪の味ぃ!!


「うふふ♡お姉様も太っちゃえ~!」



やめてニナ!ドレスのサイズが変わっちゃう!!(もぐもぐもぐもぐもぐ)






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