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いつのまにか終わってた
しおりを挟む「良い子だ、ユキ。正解だ」
ん?
声がしたと思ったら腰というかお尻の辺りをグイッてされて、いつのまにか千早がいた。
「千早」
「上手に待てたな。ワンコとヨギもご苦労。残りは再訓練だな」
ぎゅうぎゅうに抱きしめてくる千早に嬉しくなって擦り寄った。……拓哉の叫び声がうるさいけど。
「あ…あ、ああぁぁあああああああぁぁぁぁぁああああああああああああ!!!」
「タクヤァ!!」
ヨギばあちゃんとワンコの攻撃でボロボロになった女の子たちが駆け寄ろうとする……けど。
目の前で血飛沫が舞って、ついでに首が飛んだ。
「マリー!りりむ!ターシャ!!ミク!!」
あ……
いつのまにか終わってた。
千早も、部屋も、ヨギばあちゃんもワンコも…拓哉も。俺も。みんな血塗れだ。
んー……やっぱり俺はもう壊れてるらしい。何も感じない。目の前で、拓哉の腕が落ちて女の子たちの首が捩じ切れたって。お掃除大変かなあ。千早が汚れてるなあ…って。そのくらい。
そのくらいしか感じないんだ。
「……えへへ…おそろいだね、千早」
「うん?」
わからなくっていいよ。だって俺が嬉しいだけだもん。
「ぐ…は……はあっ、は……ゆ、由希…お、まえ……なに、わらって……!?早くっ…はやく、治癒、を…!!」
「ん?」
ああ、そうそう、拓哉。忘れかけてた。
「紹介するね、拓哉。この美人さんが俺の旦那の千早」
「ゆ…き……!」
「紹介する意味ないじゃろう…」
「ワフゥ…」
ヨギばあちゃんとワンコのツッコミ。あーあーあー!きーこーえーなーーい!
「ねえ拓哉、勇者やめて、ここからすっごく遠くに行く?」
「………は?」
「二度とバベル周辺に来ないなら、俺が千早にお願いしてあげるよ?」
「ユ…ユキ……おまえ…おまえ、何言ってんだ!?今の状況見えてねえのかッ!?腕っ…!おれのっ、うで………腕が…!!」
「ああ…うんうん、大変だねー?でもね、もう一本あるし、切り口キレイだし、大丈夫じゃない?えーと、……でね?どうする?出て行くの?行かないの?」
「………っ!?……っ…??ゆ…由希???」
拓哉がお化けでも見る目で俺を見る。
「だーかーらー、言ったじゃん?俺ねえ、魔王の嫁なの。『勇者』は敵だし、『人間』はどーでもいいし、『神様』は殺さなくちゃいけないの」
「もういいユキ、時間切れだ。勇者は死んでも治らん」
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