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【碧海独白】
ええと、《世界記録》は ーーー 見たんだったね。……僕の『父親』はね…ああ、父さんじゃないよ、地球の『父親』。あの人は自分の妻を愛してたんだ。
愛し ーーー すぎてた。
中学校に上がる前かな……ああ、そうだね…10歳かそのくらいだよ。僕の『母親』が死んでね?心の病気だったんだと思う。子供だったからよくわからなかったんだけど、多分自殺だった。そこからだよ。僕に無関心だった『父親』がおかしくなっていったのは。ああ…まあ、それは僕に対しておかしくなっていったんであって、『母親』にとってはずっとおかしかったのかな…。
僕はあの男に『妻』の役割をさせられたんだ。
外に極力出るな。誰にも話しかけるな。家にいて、料理をして、洗濯をして、掃除をして。いつも笑っていろ。望まれたら股を開け…ってね?
最初に犯された時は怖かったなあ。あんなに大きなモノが入るわけないって泣き喚いたよ。まあ実際無理で、裂けて酷いことになっちゃったんだけどね?
でもそれでも慣れるもんだよ。機嫌の悪い時は酷くされるから必死で機嫌を取った。……あの男は僕の歌が好きでね?歌えばあの男は大人しくなった。
歌って、歌って……僕は疲れてしまった。
だからあの日、僕は久しぶりに反抗した。
どうなるかなんてわかってた。わかってて、あの男が僕を殺すようにセッティングした。
手に取りやすい位置に刃物を置いて。数日前からイライラするように仕向けて。本気で抵抗する僕を強姦しようとしたあの男の股間を力一杯蹴り上げた。
………あとは《世界記録》にある通りだよ。滅多刺しにされて死んだ僕はこの世界で生き返って、いまここに居る。
……と、まあこれは過去の話。でね……まあ…その…。リアムくんが言った『君を抱きながら何を考えてた』かっていうのはね……うん、その…………
ううん、言うよ。言わないと…。
僕はね、君が産むかもしれない子供が怖くなったんだ。正確には、君が産んだ子供に僕がなにかしてしまうんじゃないかって思ったら ーーー 怖くなった。
あの男みたいに、君の子供に……その…ね?
僕はリアムくんが大好きだよ。好きで好きで……でも、もしもだよ?君が居なくなったら?その時に、君にそっくりな君の子供が僕の手元に居たら?……僕は自信がない。
怖いよ。自分が一番信じられない。だって僕はあの男の子供なんだ。わからないよ。怖くて、怖くて……どうしていいかわからない。でも君を手放すことは絶対に嫌なんだ。君が望むなら、《星辰》としての役目を放棄して今すぐ世界を滅ぼしたっていい。でも…嫌だ。あんな男と同じモノになんかならない。僕は……僕は………
どうしたらいいの?リアムくん……
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