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関係が崩れたら嫌だなって
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「うっ」
「おはようございます、御主人様」
朝起きるとルーナがモーニングバキュームしてくれていた。ごくん、と嚥下して立ち上がり一礼する。なんて気の利く奴隷なんだろう。
「おはよう、ルーナ。ありがとうね」
「いえ……。御主人様、顔色が悪いように見えます。ご気分が優れないのですか?」
「あー……」
心配してくれるルーナ。なんていい子なんだろう。シルビアと繁って気まずいなんて言えない。
「大丈夫だよ。ルーナは大丈夫? どこか悪いところはない?」
「問題ございません。滋養に満ちた食事と十分な休息を頂いております」
にこ。
ルーナがほんの少しだけ口角を緩めた。良かった。それなら良かった。
彼女に朝の支度を手伝ってもらい(自分で出来るんだけどやたら世話を焼いてくる)広間にいるみんなに挨拶する。
「みんなおはよう」
「あっ、ししょーーー。おはようございまひん!」
「アニキーーーー早くご飯食べようぜーーー」
「今日もお姉様方と共に過ごせる生をジオス神に感謝します」
うんうん、ザルドたちも元気そうだな。
「ケイ様。おはようございます」
「ご主人様、おはようございます! ご飯できてますよ!」
カリンとマイアも元気そうだ。カリンはこの間の浄化マッサージが効いたのか、とても溌溂としている。ていうか彼女は普通の人間なんだから、あまり繁りすぎない方がいいよね。空いた時に筋トレしているみたいだから健康的になっているけど、僕の繁りは亜人準拠だからね。ルーナたちは体の強い獣人だから良いとして。
「あ」
「あ」
髪がぼさぼさのシルビアと目が合った。彼女はみるみるうちに顔が赤くなっていく。
「ケイ、ちょっと来て」
「あ、はい」
「みんなは先に食べてて。私ケイに話があるの」
有無を言わせない口調でむんずと手を掴まれる。そのまま強引に厨房まで引きずり込まれた。えっ、まさか続きやる訳じゃないよね。
どん!
うは、壁ドンされた。
シルビアの顔を近づけてくる。いい匂い。やばい、昨日の記憶がよみがえる。
「昨日のことは無かったことにしよう?」
ゴゴゴ、と迫力のある笑みで至近距離で僕を睨んでくる。
「誘ったのは私だし、ケイは悪くないけどさ。ケイにそういう気持ち持ったことないし。それに……たくさんの女の子と関係持っている人とそういう関係になるの、私はちょっと無理」
ぐふ、ストレートに言われた。いや、直接言ってくれた分ありがたいか。確かに事故みたいなものだったからね。
「分かったよ。正直に言ってくれてありがとう」
「ううん。ていうかケイは悪くないのに、私何言ってんだろ……。はぁ。ごめんね、自分のことを棚に上げて。なんていうかさ、私、ケイとはビジネスパートナーで、気の置けない友達として付き合っていきたいんだ。この前みたいに夜、何でもない会話をして、ゆっくり過ごすみたいな。ほら、色々あってそういう友達いなかったからさ」
彼女は壁ドンを止め、片肘を抱え込んでアンニュイな表情を浮かべる。彼女の半生を思えば当たり前だな。アセンブラへの復讐と商人の仕事。友達と飲むようなことも無かっただろう。
「そうだね。あれは楽しかった。僕もシルビアは良い友達だと思ってる」
「……ありがとう。ちょっと怖かったんだ。昨日のことがあって、関係が崩れたら嫌だなって。また、一緒に飲んでくれる?」
不安げな瞳。思った以上に、彼女は強くないのかもしれない。
「もちろん」
「そっか。うん、よかった。ありがとう。……えへへ」
今後もよろしくねって、シルビアは言って広間に戻っていった。
うーん、なんだこのもやもや感。悪くないんだけどすんごいもやもやする。とってもお酒が飲みたい気分。ま、その時はシルビアとくっちゃべりながら飲むとしよう。本当に関係が壊れなくてよかった。
……
朝食を終えて、今日やることの確認をする。
えーっと、とりあえず新しい奴隷の購入だな。オボロ傭兵団の人材強化と護衛戦力が目的だね。この前の初心者講習で下位冒険者くらいの実力でも結構貴重と言うのが分かったから、自前でそのくらいの戦力を揃えたい。アセンブラがいつ襲ってくるか分からないし、スラムの人たちの収入源になったら嬉しいしね。
後はゴドーさんの奥さんの浄火だろう。これは外せない。マストでやらなきゃいけないことだ。
あとはできたらシャロンちゃんの様子も見たいし、ドルガンさんと一度話したいし、シャールちゃんと晩御飯に行きたいところだけど、時間があるか怪しい。とにかく奴隷購入と奥さんの浄化を最優先にして動こう。
そうだ、最近ステータスを確認していなかったから確認しておこう。
「ステータス」
氏名 種巣 啓
レベル 75
体力 300
魔力 350
腕力 320
精神 98
知力 180
器用 220
・スキル
生活魔法
料理術(Lv6)
繁殖術(Lv7)
・固有スキル
練喚攻・一層(常時発動。深層まで発動可能)
賢樹魔法
殲風魔法
地毒魔法
千霧魔法
言語理解
頑健(LvMAX)
浄火(Lv1)+
侵食(Lv1)+
・称号
性職者+
聖職神の使徒
流レユク者+
異界の愛斧家
ふむふむ。レベルは変わっていないか。仕方ない、ゴブリンとかコボルトの経験値が少なすぎたんだろう。森にいる時は先輩諸兄に鍛えてもらっていたからね。あと頑健スキルがレベルマックスになっているな。このスキルには本当にお世話になった。これが無かったら今頃、亜人との繁りですり潰されるか搾り取られて枯れてるかだからね。ただ、生活魔法先輩が不遇なのが気になる。こっちに来てからはめちゃくちゃお世話になったんだけど、最近は使う機会がめっきり減ったからな。
さて、また展開できそうなやつがたくさんあるな……ん? ちょっとまてなんだこれ。性職者?
『【性職者】
神に仕える身にも拘らず、煩悩に明け暮れた者が獲得できる』
……え? それだけ?
なんだよこれ、ただの変態ってことじゃないか。異界の愛斧家でさえ、未知の可能性があるよ、って内容だったのにあんまりだよ。不名誉な称号じゃん。ジオスがやったのか? いや、なんとなく普遍的な称号な気がする。もしかしてアセンブラの神官にもあったりしないだろうな。それはいかん。バレたら軽蔑されるかもしれん。この事実は墓まで持って行こう。
気を取り直して浄火を見てみよう。
『【浄火Lv1】
対象範囲を指定して広域浄化が使用可能。
効果対象 汚れ 毒素 病魔 精神汚染 腐食 呪い
清浄なる炎により、邪気、悪霊を払うことができる』
なるほど、そういうスキルだったのね。つまり今までの浄化に加えて限定的に攻撃ができるようになったていうことか。アセンブラの因子に効いた訳だし、他の存在にも効果がありそうだ。でも、正直お化けとか幽霊は苦手だから出くわしたくないけど。ていうかあの『爛れの女』はやっぱりジオス神なんだろうか。これで二回目だ。今まであまり考えないようにしてきたけど。そう言えばジオス神の風貌とか伝わっているのかな。機会があったらカリンに訊いてみよう。
で、次は侵食? なんだこれ。展開してみよう。
ジジッ。
うおっ、弾かれた。マジかよ。そんなことあるの? これスキルじゃないの?
あ、でもなんとか展開できそうだぞ。なになに……。
『【侵食Lv1】
右腕に宿った?????の残滓。浄火され邪悪な気配は無い。対象を僅かに侵食できる
侵食効果 毒』
これ……伏せてあるけどアセンブラだよね? え、因子の残滓が残ってるの? うえっ、きもちわるっ。どうすんだよ、右手は大事なんだぞ。一人繁りしづらくなるよ。
浄火したいけど、もう浄火されてるって書いてあるし、どうしようもない。悪さしないなら放っておいてもいいのかな。うーん。それに対象を僅かに侵食できる、というのも気になる。すごい物騒なんだけど。効果が毒って書いてあるから毒攻撃ができるってことかな。でも僕にはラミアルカの地毒魔法があるしな。うーん、一回ダンジョンで試してみるか。
で、最後に残ったのが【流レユク者】か。たぶん【深ナル者】の次ってことなんだろうな。
『【流レユク者】
深きに湛える血を汲め、それは絶えず流れている』
まーたポエムか。よくわからん。血を汲むってどういう状況か見当もつかない。まあ『深き』って言葉があるし、練喚攻・深層をたくさん使ってみ? ってことかな。分かる訳ないやろがい。パス。
ふう、こんなところか。時間かかったな。日に日に僕の身体が魔改造されているというか、良く分からないものなっている気がする。心配なんだけど、僕って人間だよね? そう言えば最近まともに鏡を見ていないな。なんか見るのが怖いんだよね。
「サンドリア、僕って人間に見えるよね?」
「え?」
修業に行くベステルタの代わりにサンドリアを召喚して、早々に訊いてみた。
ちなみにベステルタは既にいない。フェイさんのところに拳法を習いに行った。昨日その旨は伝えてあるし、「うちのベステルタをよろしく」っていう手紙を持たせた。なんかうきうきしていたな。技を習うのって初めての経験みたいだし、楽しみなんだろうな。
「う、うん、人間に見えるよ」
相変わらずのヤンキー三白眼だけど、気弱さは少し無くなっている。ふよふよ浮きながら僕の顔をまじまじと覗き込んでくるのがとってもキュート。
「角とか生えていないよね? よかったぁ」
とりあえず普通っぽくて安心した。まぁ右腕はすごいことになっているけど。
「だ、大丈夫だよ。それに、角生えていても、あたしはケイを嫌ったりしないよ……?」
きゅるるるん。
かわゆ。まじいい子。なでなでしたい。お年玉上げて膝の上にのせていっしょにゲームしたい。
「ありがとう、嬉しいよ。サンドリア。それじゃ行こうか?」
「う、うん。お出かけ楽しみだな」
るんるん気分なサンドリア。
リッカリンデンのいってらっしゃいを背に、今日もいろいろ頑張るぞ。
「おはようございます、御主人様」
朝起きるとルーナがモーニングバキュームしてくれていた。ごくん、と嚥下して立ち上がり一礼する。なんて気の利く奴隷なんだろう。
「おはよう、ルーナ。ありがとうね」
「いえ……。御主人様、顔色が悪いように見えます。ご気分が優れないのですか?」
「あー……」
心配してくれるルーナ。なんていい子なんだろう。シルビアと繁って気まずいなんて言えない。
「大丈夫だよ。ルーナは大丈夫? どこか悪いところはない?」
「問題ございません。滋養に満ちた食事と十分な休息を頂いております」
にこ。
ルーナがほんの少しだけ口角を緩めた。良かった。それなら良かった。
彼女に朝の支度を手伝ってもらい(自分で出来るんだけどやたら世話を焼いてくる)広間にいるみんなに挨拶する。
「みんなおはよう」
「あっ、ししょーーー。おはようございまひん!」
「アニキーーーー早くご飯食べようぜーーー」
「今日もお姉様方と共に過ごせる生をジオス神に感謝します」
うんうん、ザルドたちも元気そうだな。
「ケイ様。おはようございます」
「ご主人様、おはようございます! ご飯できてますよ!」
カリンとマイアも元気そうだ。カリンはこの間の浄化マッサージが効いたのか、とても溌溂としている。ていうか彼女は普通の人間なんだから、あまり繁りすぎない方がいいよね。空いた時に筋トレしているみたいだから健康的になっているけど、僕の繁りは亜人準拠だからね。ルーナたちは体の強い獣人だから良いとして。
「あ」
「あ」
髪がぼさぼさのシルビアと目が合った。彼女はみるみるうちに顔が赤くなっていく。
「ケイ、ちょっと来て」
「あ、はい」
「みんなは先に食べてて。私ケイに話があるの」
有無を言わせない口調でむんずと手を掴まれる。そのまま強引に厨房まで引きずり込まれた。えっ、まさか続きやる訳じゃないよね。
どん!
うは、壁ドンされた。
シルビアの顔を近づけてくる。いい匂い。やばい、昨日の記憶がよみがえる。
「昨日のことは無かったことにしよう?」
ゴゴゴ、と迫力のある笑みで至近距離で僕を睨んでくる。
「誘ったのは私だし、ケイは悪くないけどさ。ケイにそういう気持ち持ったことないし。それに……たくさんの女の子と関係持っている人とそういう関係になるの、私はちょっと無理」
ぐふ、ストレートに言われた。いや、直接言ってくれた分ありがたいか。確かに事故みたいなものだったからね。
「分かったよ。正直に言ってくれてありがとう」
「ううん。ていうかケイは悪くないのに、私何言ってんだろ……。はぁ。ごめんね、自分のことを棚に上げて。なんていうかさ、私、ケイとはビジネスパートナーで、気の置けない友達として付き合っていきたいんだ。この前みたいに夜、何でもない会話をして、ゆっくり過ごすみたいな。ほら、色々あってそういう友達いなかったからさ」
彼女は壁ドンを止め、片肘を抱え込んでアンニュイな表情を浮かべる。彼女の半生を思えば当たり前だな。アセンブラへの復讐と商人の仕事。友達と飲むようなことも無かっただろう。
「そうだね。あれは楽しかった。僕もシルビアは良い友達だと思ってる」
「……ありがとう。ちょっと怖かったんだ。昨日のことがあって、関係が崩れたら嫌だなって。また、一緒に飲んでくれる?」
不安げな瞳。思った以上に、彼女は強くないのかもしれない。
「もちろん」
「そっか。うん、よかった。ありがとう。……えへへ」
今後もよろしくねって、シルビアは言って広間に戻っていった。
うーん、なんだこのもやもや感。悪くないんだけどすんごいもやもやする。とってもお酒が飲みたい気分。ま、その時はシルビアとくっちゃべりながら飲むとしよう。本当に関係が壊れなくてよかった。
……
朝食を終えて、今日やることの確認をする。
えーっと、とりあえず新しい奴隷の購入だな。オボロ傭兵団の人材強化と護衛戦力が目的だね。この前の初心者講習で下位冒険者くらいの実力でも結構貴重と言うのが分かったから、自前でそのくらいの戦力を揃えたい。アセンブラがいつ襲ってくるか分からないし、スラムの人たちの収入源になったら嬉しいしね。
後はゴドーさんの奥さんの浄火だろう。これは外せない。マストでやらなきゃいけないことだ。
あとはできたらシャロンちゃんの様子も見たいし、ドルガンさんと一度話したいし、シャールちゃんと晩御飯に行きたいところだけど、時間があるか怪しい。とにかく奴隷購入と奥さんの浄化を最優先にして動こう。
そうだ、最近ステータスを確認していなかったから確認しておこう。
「ステータス」
氏名 種巣 啓
レベル 75
体力 300
魔力 350
腕力 320
精神 98
知力 180
器用 220
・スキル
生活魔法
料理術(Lv6)
繁殖術(Lv7)
・固有スキル
練喚攻・一層(常時発動。深層まで発動可能)
賢樹魔法
殲風魔法
地毒魔法
千霧魔法
言語理解
頑健(LvMAX)
浄火(Lv1)+
侵食(Lv1)+
・称号
性職者+
聖職神の使徒
流レユク者+
異界の愛斧家
ふむふむ。レベルは変わっていないか。仕方ない、ゴブリンとかコボルトの経験値が少なすぎたんだろう。森にいる時は先輩諸兄に鍛えてもらっていたからね。あと頑健スキルがレベルマックスになっているな。このスキルには本当にお世話になった。これが無かったら今頃、亜人との繁りですり潰されるか搾り取られて枯れてるかだからね。ただ、生活魔法先輩が不遇なのが気になる。こっちに来てからはめちゃくちゃお世話になったんだけど、最近は使う機会がめっきり減ったからな。
さて、また展開できそうなやつがたくさんあるな……ん? ちょっとまてなんだこれ。性職者?
『【性職者】
神に仕える身にも拘らず、煩悩に明け暮れた者が獲得できる』
……え? それだけ?
なんだよこれ、ただの変態ってことじゃないか。異界の愛斧家でさえ、未知の可能性があるよ、って内容だったのにあんまりだよ。不名誉な称号じゃん。ジオスがやったのか? いや、なんとなく普遍的な称号な気がする。もしかしてアセンブラの神官にもあったりしないだろうな。それはいかん。バレたら軽蔑されるかもしれん。この事実は墓まで持って行こう。
気を取り直して浄火を見てみよう。
『【浄火Lv1】
対象範囲を指定して広域浄化が使用可能。
効果対象 汚れ 毒素 病魔 精神汚染 腐食 呪い
清浄なる炎により、邪気、悪霊を払うことができる』
なるほど、そういうスキルだったのね。つまり今までの浄化に加えて限定的に攻撃ができるようになったていうことか。アセンブラの因子に効いた訳だし、他の存在にも効果がありそうだ。でも、正直お化けとか幽霊は苦手だから出くわしたくないけど。ていうかあの『爛れの女』はやっぱりジオス神なんだろうか。これで二回目だ。今まであまり考えないようにしてきたけど。そう言えばジオス神の風貌とか伝わっているのかな。機会があったらカリンに訊いてみよう。
で、次は侵食? なんだこれ。展開してみよう。
ジジッ。
うおっ、弾かれた。マジかよ。そんなことあるの? これスキルじゃないの?
あ、でもなんとか展開できそうだぞ。なになに……。
『【侵食Lv1】
右腕に宿った?????の残滓。浄火され邪悪な気配は無い。対象を僅かに侵食できる
侵食効果 毒』
これ……伏せてあるけどアセンブラだよね? え、因子の残滓が残ってるの? うえっ、きもちわるっ。どうすんだよ、右手は大事なんだぞ。一人繁りしづらくなるよ。
浄火したいけど、もう浄火されてるって書いてあるし、どうしようもない。悪さしないなら放っておいてもいいのかな。うーん。それに対象を僅かに侵食できる、というのも気になる。すごい物騒なんだけど。効果が毒って書いてあるから毒攻撃ができるってことかな。でも僕にはラミアルカの地毒魔法があるしな。うーん、一回ダンジョンで試してみるか。
で、最後に残ったのが【流レユク者】か。たぶん【深ナル者】の次ってことなんだろうな。
『【流レユク者】
深きに湛える血を汲め、それは絶えず流れている』
まーたポエムか。よくわからん。血を汲むってどういう状況か見当もつかない。まあ『深き』って言葉があるし、練喚攻・深層をたくさん使ってみ? ってことかな。分かる訳ないやろがい。パス。
ふう、こんなところか。時間かかったな。日に日に僕の身体が魔改造されているというか、良く分からないものなっている気がする。心配なんだけど、僕って人間だよね? そう言えば最近まともに鏡を見ていないな。なんか見るのが怖いんだよね。
「サンドリア、僕って人間に見えるよね?」
「え?」
修業に行くベステルタの代わりにサンドリアを召喚して、早々に訊いてみた。
ちなみにベステルタは既にいない。フェイさんのところに拳法を習いに行った。昨日その旨は伝えてあるし、「うちのベステルタをよろしく」っていう手紙を持たせた。なんかうきうきしていたな。技を習うのって初めての経験みたいだし、楽しみなんだろうな。
「う、うん、人間に見えるよ」
相変わらずのヤンキー三白眼だけど、気弱さは少し無くなっている。ふよふよ浮きながら僕の顔をまじまじと覗き込んでくるのがとってもキュート。
「角とか生えていないよね? よかったぁ」
とりあえず普通っぽくて安心した。まぁ右腕はすごいことになっているけど。
「だ、大丈夫だよ。それに、角生えていても、あたしはケイを嫌ったりしないよ……?」
きゅるるるん。
かわゆ。まじいい子。なでなでしたい。お年玉上げて膝の上にのせていっしょにゲームしたい。
「ありがとう、嬉しいよ。サンドリア。それじゃ行こうか?」
「う、うん。お出かけ楽しみだな」
るんるん気分なサンドリア。
リッカリンデンのいってらっしゃいを背に、今日もいろいろ頑張るぞ。
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