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The 3 days
50話 監視生活2日目②
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「えっとさ、ピリム。なんで俺の家に……?」
玄関で靴を脱ぐピリムに対し、狼狽えた様子のアウルが訊く。
アイネの方は既に『おじゃましまーす』と言って、足早にリビングへと向かって行った。
「なんでって、あんたが4日も欠席するから心配で見に来たんでしょうが。ライカも昨日アウルが店に来たって言ってたから……。というか、アウル以外に誰かいるの? 女物の靴まであるし……」
ピリムがそう答え疑問を唱えたところで、サクリウスがリビングから顔を覗かせた。
そして赤髪の少女の顔を一瞥だけすると、口を開く。
「あー、もう一人はバズムントのとこのか」
「えっ……サクリウス様? どうして……」
明らかな動揺を見せるピリム。
反応から察するに、まさか団士が在宅しているとは想像もしていなかったのだろう。
「サクリウスさまーこっちで遊びましょー」
「離せコラ……! おい、アウル。この白娘どうにかしろ。うっとーしくて敵わねーぞ」
リビングにいる真っ白な肌を持つアイネから腕を引っ張られ、たじろぐサクリウス。
「はは……アイネはちょっと俺の手にも負えないから自分で何とかして」
アウルが苦笑いを含ませながら答える。
そのアウルに向かって、廊下に上がっていたピリムが問い詰める。
「ねえ、アタシの質問に答えてよ。どうして4日も学園を休んでたのよ? どうしてサクリウス様がアウルの家に居るの?」
(くそ……場所が悪いなあ。なんて言い訳をすれば……)
平静を装うアウルだが胸中では逡巡とし、適切な言い訳を模索する。
「早く答えなさいよ」
一方で団士を父に持つピリムにとっては、多忙な筈の親衛士団がわざわざ一学士の家に居るということが、甚だ疑問に感じてしまう案件なのであった。
「……ライカから聞いてるだろうけどほら、兄貴が……その、死んじゃった……だろ? ちょっとそれで落ち込んじゃってて、登園どころじゃ無かったんだよ……。サクリウスさんもそれで心配してくれて……オフの日を使ってまで様子見に来てくれたんだよ……」
(兄貴、言い訳に使ってゴメン……)
脳内で兄に謝罪しつつ、苦し紛れではあるが一応は辻褄が合う返答をするアウル。
しかし疑り深いピリムはジトっとした目つきのまま、アウルの両目から視線を離さない。
「ふーん。なんか納得行かないけどひとまずは信じるわ。クルーイルさんの事は……その、残念だったね」
まだ何か言いたげな顔のピリム。
しかし兄を亡くしていることも慮ってくれたのか、それ以上は特に追及せず大人しくリビングへと足を運んでいった。
(ふう……なんとか)
ホッと胸を撫で下ろすアウル。
ピリムの後を追うようにリビングへと戻ろうとするが――。
「――で」
赤髪の女子がリビングの入り口でピタリと止まり、アウルは不意を衝かれぶつかりそうになる。
「浴室に入ってるのは……誰なの?」
額からたらりと汗が一筋流れる。
そろそろ誤魔化しがきかなくなってきた。
「えっと、カレリア……ちゃんだよ。第11団士の……。その、昨日から家に来てくれてて一緒にハーティス食堂行って……それで飲み過ぎちゃっててそのままウチに泊まってったんだよ」
「ふーん、なるほどねえ」
泳ぎがちなアウルの両目をしっかりと見据えたまま、ピリムがソファへと腰を下ろす。
(サクリウスさん……そろそろ無理じゃない?)
アイネをおぶるサクリウスへ向けて、アイコンタクトを送るアウル。
それに気付いた彼も、視線で応える。
(何とかやり過ごせアウル……オレはこの女を引き付けとく)
(……了解)
視線で相槌を打つ。
その時だった――。
「――アウルくーん。私のバッグにシャンプーとか入ってるお風呂セットあるから取ってもらっていーい?」
扉が閉まったままの脱衣場から、ピリムとアイネが家に居ることを知る由も無い女性――カレリアの声がリビング中へと響き渡る。
「およ?」
と、声を発したアイネ以外の三人の表情が凍った。
「……なんでカレリア様がお風呂セットを持参してるの?」
「あ、いやっ、それはっ……その……」
アウルが吃り、慎重に言葉を探る。
しかしおぶっていたアイネをソファーに降ろしたサクリウスが、溜め息を一つ吐いた後、口を開く。
「アウル、もー無理だ。全部話しちまえ。俺から先に二人へ忠告しとくからよ」
それだけを言うとサクリウスは、ソファーに座る二人の少女前に長い脚をドシッと構える。
「ネスロイド、リフトレイ、今からアウルが話すことを誰にも口外するなよ?」
「はい!」
「んん? えーと……はい?」
威圧感が備わったその語気に、ピリムは背筋をピンと伸ばして返事。
のほほんとしていたアイネも隣に座るピリムに倣うような形で応える。
「…………」
ソファーから少し離れた位置にある食卓テーブルの椅子にアウルが座る。
どこから話せば良いかと若干思いあぐねていたが、やがて意を決し、言葉を紡ぐ。
「……結論から先に言うよ。今俺には魔神族である疑いがかかっていて、今は団士に監視されている状態なんだ――」
◇◆◇◆
結論を先に話してから数十分程で、アウルは全ての事の成り行きを話し終えた。
兄が死んでから、自身が魔神として覚醒し、中位魔神に乗っ取られたビスタを殺害。そこから団士達に取り押さえられた後に保護され、父が帰還するまでの間は監視状態が続くといった現状まで、隠す事なく洗いざらい全て――。
「――こんなところかな。隠してたことについては謝るよ。ごめん、ピリム」
説明の途中から喉が渇きっぱなしだったアウルが、グラスに入った水を飲み干す。
「謝るのはこっちの方よ……」
「え?」
少女の小さな口から、小さな声で言葉が漏れる。
「……ごめん! アウルがそんな状況に陥ってるっていうのにアタシ、自分の感情ばかり優先して……! それに家にまで上がり込んだ挙げ句、アンタに配慮もなく色々と問い詰めちゃって……! ほんとに……ゴメンナサイ」
ポロポロと大粒の涙を流しながら謝罪をするピリム。
反省と同情の念が、一同に来てしまった故の決壊だろう。
隣に座るアイネが泣き崩れる少女の肩を抱き、うつむいた頭を優しく撫で上げる。
「な、何も泣くこと無いじゃん……」
「バカっ! 泣きたくて泣いてるんじゃないんだから……バカって言ってゴメン」
「なんだよそれ……」
感情の整理が追い付かないピリムに、アウルが対応に戸惑う。
「あのさ、泣いてるところ悪いんだけどさ……そもそも俺が"魔神族"かもっていう事に対してはなんも感想ナシ?」
恐る恐ると問い掛けたアウル。
鼻をかむピリムが真っ先に答えた。
「……特に無いわよ。アンタはアンタでしょ? それ以外にある?」
「…………っ!」
あっさりとピリムは答えて見せた。
アウルは嬉しさの余りで涙を流しそうになってしまうが、なんとか堪える。
「アイネは……?」
「私? んー、私も魔女の血混ざってるくらいだし全然気にならないかな。魔神と魔女なんて一文字違うだけだし親戚みたいなものでしょ?」
「アイネ、それは違うと思うよ」
涙声のピリムが的確なツッコミを入れる。
『えへへ』と愛想を振り撒き、ニコニコとするアイネ。
「良かったじゃねーか、アウル。二人とも軍の上層部の連中よりよっぽど良い考え持ってるわ」
サクリウスも女学士二人の反応に安堵した様子を見せ、表情を緩ませる。
「うん、話して良かった――」
その後、ピリムとアイネは18時の鐘が鳴る前にはアウルの家を後にしていた。
余談になるが、歳が随分離れているとは言えアウルが女性と共同生活をする事に対しピリムは少しだけ不満な様子を覗かせていたが、仕方の無いことだと渋々納得をさせられたとか。
「……なんか、隠していた事がアホらしく思えるほどすんなり納得してくれたなー」
「うん。この分ならライカにも話せば良かったかな」
家の門の前で、並んで少女達を見送っていたサクリウスとアウルが言葉を交わす。
太陽は既に沈みかけ、空は茜色に染まっていた。
「――んじゃ、オレももう帰るとすっかな」
「もう帰っちゃうの?」
帰りを告げるサクリウスに対し、少しだけ寂しそうな表情を浮かべる少年。
「んだよそのツラは……。オレは明日朝早くからワインと討伐任務なんだよ」
「…………」
言葉は無かったが、アウルの感情を察することが出来たサクリウス。
「明日、親父が帰ってくるんだろ? もしかして不安なのか?」
「……うん」
「安心しろ。オマエの親父は間違った選択なんて絶対しねー。オレが保証してやる」
不安が顔色にも表れていた少年の栗色の頭にポンと手を置き、勇気付ける言葉をサクリウスはかけた。
「それじゃー、またな」
それだけを言い残し、サクリウスは帰路についた。
小さくなっていくその背中を、見えなくなるまでその場から動かずに見送るアウルだった。
◇◆◇◆
「ふぅー、スッキリしたぁー! サクリウスー! ビール買ってきてよ。一緒に飲もう!」
化粧と髪のセットも済んだ姿で、意気揚々と浴室から出てきたカレリア。
リビングを見やると、ソファの上で寝転びながら読書をするアウルがいた。
「あ、カレリアちゃん。サクリウスさんならもう帰ったよ」
「……そうですか」
せっかく気合いを入れて身なりを整えていたカレリアだったが、心底残念そうにがくりと肩を落とす。
――こうして、監視生活2日目を終えたアウル。
明日はいよいよ、父であるヴェルスミスが帰ってくる。
針の上で立つが如く、不安定だった少年の運命が明日――遂に決まる。
玄関で靴を脱ぐピリムに対し、狼狽えた様子のアウルが訊く。
アイネの方は既に『おじゃましまーす』と言って、足早にリビングへと向かって行った。
「なんでって、あんたが4日も欠席するから心配で見に来たんでしょうが。ライカも昨日アウルが店に来たって言ってたから……。というか、アウル以外に誰かいるの? 女物の靴まであるし……」
ピリムがそう答え疑問を唱えたところで、サクリウスがリビングから顔を覗かせた。
そして赤髪の少女の顔を一瞥だけすると、口を開く。
「あー、もう一人はバズムントのとこのか」
「えっ……サクリウス様? どうして……」
明らかな動揺を見せるピリム。
反応から察するに、まさか団士が在宅しているとは想像もしていなかったのだろう。
「サクリウスさまーこっちで遊びましょー」
「離せコラ……! おい、アウル。この白娘どうにかしろ。うっとーしくて敵わねーぞ」
リビングにいる真っ白な肌を持つアイネから腕を引っ張られ、たじろぐサクリウス。
「はは……アイネはちょっと俺の手にも負えないから自分で何とかして」
アウルが苦笑いを含ませながら答える。
そのアウルに向かって、廊下に上がっていたピリムが問い詰める。
「ねえ、アタシの質問に答えてよ。どうして4日も学園を休んでたのよ? どうしてサクリウス様がアウルの家に居るの?」
(くそ……場所が悪いなあ。なんて言い訳をすれば……)
平静を装うアウルだが胸中では逡巡とし、適切な言い訳を模索する。
「早く答えなさいよ」
一方で団士を父に持つピリムにとっては、多忙な筈の親衛士団がわざわざ一学士の家に居るということが、甚だ疑問に感じてしまう案件なのであった。
「……ライカから聞いてるだろうけどほら、兄貴が……その、死んじゃった……だろ? ちょっとそれで落ち込んじゃってて、登園どころじゃ無かったんだよ……。サクリウスさんもそれで心配してくれて……オフの日を使ってまで様子見に来てくれたんだよ……」
(兄貴、言い訳に使ってゴメン……)
脳内で兄に謝罪しつつ、苦し紛れではあるが一応は辻褄が合う返答をするアウル。
しかし疑り深いピリムはジトっとした目つきのまま、アウルの両目から視線を離さない。
「ふーん。なんか納得行かないけどひとまずは信じるわ。クルーイルさんの事は……その、残念だったね」
まだ何か言いたげな顔のピリム。
しかし兄を亡くしていることも慮ってくれたのか、それ以上は特に追及せず大人しくリビングへと足を運んでいった。
(ふう……なんとか)
ホッと胸を撫で下ろすアウル。
ピリムの後を追うようにリビングへと戻ろうとするが――。
「――で」
赤髪の女子がリビングの入り口でピタリと止まり、アウルは不意を衝かれぶつかりそうになる。
「浴室に入ってるのは……誰なの?」
額からたらりと汗が一筋流れる。
そろそろ誤魔化しがきかなくなってきた。
「えっと、カレリア……ちゃんだよ。第11団士の……。その、昨日から家に来てくれてて一緒にハーティス食堂行って……それで飲み過ぎちゃっててそのままウチに泊まってったんだよ」
「ふーん、なるほどねえ」
泳ぎがちなアウルの両目をしっかりと見据えたまま、ピリムがソファへと腰を下ろす。
(サクリウスさん……そろそろ無理じゃない?)
アイネをおぶるサクリウスへ向けて、アイコンタクトを送るアウル。
それに気付いた彼も、視線で応える。
(何とかやり過ごせアウル……オレはこの女を引き付けとく)
(……了解)
視線で相槌を打つ。
その時だった――。
「――アウルくーん。私のバッグにシャンプーとか入ってるお風呂セットあるから取ってもらっていーい?」
扉が閉まったままの脱衣場から、ピリムとアイネが家に居ることを知る由も無い女性――カレリアの声がリビング中へと響き渡る。
「およ?」
と、声を発したアイネ以外の三人の表情が凍った。
「……なんでカレリア様がお風呂セットを持参してるの?」
「あ、いやっ、それはっ……その……」
アウルが吃り、慎重に言葉を探る。
しかしおぶっていたアイネをソファーに降ろしたサクリウスが、溜め息を一つ吐いた後、口を開く。
「アウル、もー無理だ。全部話しちまえ。俺から先に二人へ忠告しとくからよ」
それだけを言うとサクリウスは、ソファーに座る二人の少女前に長い脚をドシッと構える。
「ネスロイド、リフトレイ、今からアウルが話すことを誰にも口外するなよ?」
「はい!」
「んん? えーと……はい?」
威圧感が備わったその語気に、ピリムは背筋をピンと伸ばして返事。
のほほんとしていたアイネも隣に座るピリムに倣うような形で応える。
「…………」
ソファーから少し離れた位置にある食卓テーブルの椅子にアウルが座る。
どこから話せば良いかと若干思いあぐねていたが、やがて意を決し、言葉を紡ぐ。
「……結論から先に言うよ。今俺には魔神族である疑いがかかっていて、今は団士に監視されている状態なんだ――」
◇◆◇◆
結論を先に話してから数十分程で、アウルは全ての事の成り行きを話し終えた。
兄が死んでから、自身が魔神として覚醒し、中位魔神に乗っ取られたビスタを殺害。そこから団士達に取り押さえられた後に保護され、父が帰還するまでの間は監視状態が続くといった現状まで、隠す事なく洗いざらい全て――。
「――こんなところかな。隠してたことについては謝るよ。ごめん、ピリム」
説明の途中から喉が渇きっぱなしだったアウルが、グラスに入った水を飲み干す。
「謝るのはこっちの方よ……」
「え?」
少女の小さな口から、小さな声で言葉が漏れる。
「……ごめん! アウルがそんな状況に陥ってるっていうのにアタシ、自分の感情ばかり優先して……! それに家にまで上がり込んだ挙げ句、アンタに配慮もなく色々と問い詰めちゃって……! ほんとに……ゴメンナサイ」
ポロポロと大粒の涙を流しながら謝罪をするピリム。
反省と同情の念が、一同に来てしまった故の決壊だろう。
隣に座るアイネが泣き崩れる少女の肩を抱き、うつむいた頭を優しく撫で上げる。
「な、何も泣くこと無いじゃん……」
「バカっ! 泣きたくて泣いてるんじゃないんだから……バカって言ってゴメン」
「なんだよそれ……」
感情の整理が追い付かないピリムに、アウルが対応に戸惑う。
「あのさ、泣いてるところ悪いんだけどさ……そもそも俺が"魔神族"かもっていう事に対してはなんも感想ナシ?」
恐る恐ると問い掛けたアウル。
鼻をかむピリムが真っ先に答えた。
「……特に無いわよ。アンタはアンタでしょ? それ以外にある?」
「…………っ!」
あっさりとピリムは答えて見せた。
アウルは嬉しさの余りで涙を流しそうになってしまうが、なんとか堪える。
「アイネは……?」
「私? んー、私も魔女の血混ざってるくらいだし全然気にならないかな。魔神と魔女なんて一文字違うだけだし親戚みたいなものでしょ?」
「アイネ、それは違うと思うよ」
涙声のピリムが的確なツッコミを入れる。
『えへへ』と愛想を振り撒き、ニコニコとするアイネ。
「良かったじゃねーか、アウル。二人とも軍の上層部の連中よりよっぽど良い考え持ってるわ」
サクリウスも女学士二人の反応に安堵した様子を見せ、表情を緩ませる。
「うん、話して良かった――」
その後、ピリムとアイネは18時の鐘が鳴る前にはアウルの家を後にしていた。
余談になるが、歳が随分離れているとは言えアウルが女性と共同生活をする事に対しピリムは少しだけ不満な様子を覗かせていたが、仕方の無いことだと渋々納得をさせられたとか。
「……なんか、隠していた事がアホらしく思えるほどすんなり納得してくれたなー」
「うん。この分ならライカにも話せば良かったかな」
家の門の前で、並んで少女達を見送っていたサクリウスとアウルが言葉を交わす。
太陽は既に沈みかけ、空は茜色に染まっていた。
「――んじゃ、オレももう帰るとすっかな」
「もう帰っちゃうの?」
帰りを告げるサクリウスに対し、少しだけ寂しそうな表情を浮かべる少年。
「んだよそのツラは……。オレは明日朝早くからワインと討伐任務なんだよ」
「…………」
言葉は無かったが、アウルの感情を察することが出来たサクリウス。
「明日、親父が帰ってくるんだろ? もしかして不安なのか?」
「……うん」
「安心しろ。オマエの親父は間違った選択なんて絶対しねー。オレが保証してやる」
不安が顔色にも表れていた少年の栗色の頭にポンと手を置き、勇気付ける言葉をサクリウスはかけた。
「それじゃー、またな」
それだけを言い残し、サクリウスは帰路についた。
小さくなっていくその背中を、見えなくなるまでその場から動かずに見送るアウルだった。
◇◆◇◆
「ふぅー、スッキリしたぁー! サクリウスー! ビール買ってきてよ。一緒に飲もう!」
化粧と髪のセットも済んだ姿で、意気揚々と浴室から出てきたカレリア。
リビングを見やると、ソファの上で寝転びながら読書をするアウルがいた。
「あ、カレリアちゃん。サクリウスさんならもう帰ったよ」
「……そうですか」
せっかく気合いを入れて身なりを整えていたカレリアだったが、心底残念そうにがくりと肩を落とす。
――こうして、監視生活2日目を終えたアウル。
明日はいよいよ、父であるヴェルスミスが帰ってくる。
針の上で立つが如く、不安定だった少年の運命が明日――遂に決まる。
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