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Insight Inside
18話 片鱗
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(ヴェルスミス……本気か? レノリアスを作戦に帯同させるっていうのは流石に無茶が過ぎるぞ?)
ヴェルスミスの提案に、シングラルは驚きを隠せなかった。
ただでさえ過酷と言われている魔神族との戦闘――おまけに何百体と犇めく勢力が陣取る場に、実戦経験の乏しい騎士を連れ添わせて果たして良いものなのだろうか。
洞察力に優れ、たとえ的確な判断が下せたとしても、戦闘力その物は下位魔神にも劣る青年。
仮に帯同させたとして、庇いながら戦いができるほど今回の作戦は生半可ではないと彼は危惧していたのだ。
一方で、騎士団長であるグレイム。
何千人という数の騎士を束ねる長として、決定権を持つ彼の胸中や、如何に。
「……少し、考えさせてくれないか」
◇◆◇◆
「おおー、小僧。なかなかイケるクチじゃねえか! ぶはははは」
「チャルド、行きまーーす!」
持て囃すビナルファに煽られる形で、チャルドがなみなみと注がれたジョッキの底を天井に向け、ビールを一気に喉へと流し込む。
「おいおい、チャルド。あんま無茶すんなよ」
「――っぷはぁ! スレイズくん、これぐらい平気っすよ。先輩騎士と飲む時はいっつもコレやってるっす」
「はは……マジか」
心配は無用と言ったチャルドの態度に、スレイズは苦笑いで応える。
「いぃぞーぅチャルドぉ~。もっとやれ~」
一方で、子供のように箸でグラスを打楽器の様に叩きながら、レノがご満悦な様子を見せていた。
「レノさん……さすがにはしたないっす」
酔いが回りつつも至って平静を保ってたチャルドが、レノの醜態に目を覆う。
「なんだぁ~チャルド? 俺になんか文句でもあんのかぁ? あぁん?」
顔を赤らめながら後輩に恫喝するレノ。
すっかりタチの悪い酔っ払いへと成り果てた青年に対し、付き合いの長いチャルドとスレイズも流石に呆れ返っていた。
と、そこで――。
「レノ~いい加減にするにゃーん」
「っ!? っおがばばばばばばば――」
いつの間にか背後へと回り込んでいた姉であるミアネロが、冷水がたっぷりと入ったバケツに弟の頭を無理矢理捻じ込んだのだ。
「「…………っ」」
実の弟に対する凶行とも言えるミアネロの仕打ちに、チャルドとスレイズ、更にはビナルファでさえも驚く。
「目、覚めたかにゃーん?」
「……はぁっ、はぁっ、はぁっ」
溺死しない程度に頭を突っ込ませた結果、レノの頭の中身は幾分か冷やされ、徐々に素面へと立ち返っていったのであった。
「次、情けない姿見せたらもう十秒長く漬け込んでやるから覚悟しとくにゃん」
「もももも、もう大丈夫だから! ミア姉ちゃん、勘弁してっ」
実姉に対し本気で畏怖するレノが、震えつつも慌てて平静をアピールする。
「じゃあ、ミアにゃんは他の指名が入ったからもう行くにゃん。スレイズくん、チャルドっちにビナルにゃん。後は弟をよろしくにゃん」
それだけを言い残し、ミアネロはバケツを片手に店のバックヤードへと去っていった。
◇◆◇◆
――っ痛って!
頭が割れるようにズキズキする。
あれ? チャルドがいる。いつの間に……。
「レノリアス……お前の姉ちゃん。カワイイけど、怖いな」
ビナルファさんに呼ばれ、俺の意識はやっとハッキリとする。
「ほどほどにしてくださいよー? レノさん」
横から嗜めてきたのはチャルド。
水が入ったグラスとタオルを俺の側に置いてくれた。
「取り敢えずお前は、しばらく飲むな」
隣に座るスレイズがそう諭してくる。
確かに……俺はこれ以上飲んではいけないようだ。
記憶が定かではないが、相当迷惑をかけたらしい。猛省します。
「わかったよ。あぁ……頭痛てぇ」
「慣れない飲み方するからっすよ。どしたんすか急に?」
「いや……特に理由は無いんだけどさ」
ヤケ酒なんて口が裂けても言えるわけがない。恥ずかしすぎる。
「そういえば、チャルドは任務どうだったんだ?」
話題を逸らすため、俺は適当に話を振る。
「いつも通りでしたよ。オットルの群れとゲート近辺にあったナスティフの巣を破壊するだけの簡単な任務っすね」
「うわ、ナスティフってやっぱガストニア領にも生息してんの? 俺あのデカいムカデだけはどうしてもダメなんだよ」
ビナルファさんがブルブルっと身震いをする。もしかして虫が苦手なのかな?
「ガストニア領のナスティフは気候のせいもあって、サイズも大きいですし数も半端ないっすよ」
「あームリムリ。俺絶対ゲートの外に出ないって決めたわ。うん」
手を振って嫌がる素振りを見せ、断言するビナルファさん。
取り敢えず、話題逸らしには成功したようだ。
「そういえば、レノさんは"ナスティフ狩り"得意としてましたよね」
「あれだよな、メスを先に弱らせてフェロモンを発生させてから、オスをおびき寄せるっていうやり方だよな」
チャルドが話を膨らませ、スレイズが同調する。
「そのやり方が一番手っ取り早いからな」
「オスとメスの区別なんて普通つかないだろ。どうやってわかるんだよ?」
「……なんとなく?」
スレイズはそう否定してくるが、本当になんとなくわかっちゃうんだよなあ。なんでだろ?
「スレイズくんはレノさんのやり方真似しようとして、メスだと思ってた個体を追いかけ回してたらラグストの巣穴に入っちゃって死にかけたことありましたよね」
「チャルド、人の黒歴史を掘り起こすな」
スレイズがチャルドの脳天に拳骨を見舞う。
俺とビナルファさんが爆笑する。
そこで、ふとビナルファさんが言葉を発する。
「お前ら仲良いなあ。でも、さっきから一つ気になってたんだけどよ、何でチャルドレートはスレイズのことを"くん"で呼んで、レノリアスを"さん"付けで呼ぶんだ?」
あ、訊いちゃったよ。
なんとなく訊きづらいから敢えて問い詰めないようにしてた積年の謎を、遂に。
「ビナルファさん、それ実は俺もずっと気になってた事なんですよ。どうしてだ、チャルド? なにか理由でもあるのか?」
スレイズも話に乗っかる。
やはり疑問に思ってたようだ。
だがこの際だ、是非とも理由を聞いてみたい。
……知るのがちょっと怖い気もするが。
「んん~~理由っすか……」
問われたチャルドは唸る。
どうした?
なにか言いづらい理由でもあるのか?
さっさと言えよ!
「その、申し訳ないんですけど特に深い意味はないんすよ、ただ……」
ないのかよ!
ん、ただ……何だ?
「なんか、レノさんって学生時代から独特なオーラ? みたいなものがあって、気安く"くん"で呼んで良いのかな? ってなっちゃうんすよね」
「なんだそりゃ。壁を感じる、ってことか?」
釈然としない俺は聞き返す。
するとチャルドは、慌てた素振りで答える。
「いや、違うんすよ! そうじゃなくて、なんとなくっすけど、俺みたいな平民の出の騎士なんかとつるんでて良いのかな……って雰囲気があるんすよね……」
……ますますもって訳がわからん。
「あ、それは何となく俺もわかるな」
スレイズが同意をする。嘘でしょ?
「ぶはっ、言われてみれば一理あるな。確かに俺もコイツは只者じゃねえ、って今日顔を合わせた時から実は感じてたんだわ」
ビナルファさんまで……。どうして?
「レノさん、飽くまで"何となく"っすからね! 嫌でしたなら、これからは"くん"で呼びますし……」
フォローをするようにチャルドは言ってくれたが、何か気を使わせるのも嫌だなあ……。
「ん、そのままでいいよ。今更変えられてもなんかしっくりこないし」
「すんません、レノさん」
嗚呼、謝るなよ、オイ。
その後、俺達はもう少しだけ店で過ごし、日付が変わる前には帰路についた。
今日は本当に色々あった。
良いこともあったし悪いことも沢山あったけど、何よりも自分の情けなさにうちひしがれたよ。
――俺は、もっと強くなってやる。
ヴェルスミスの提案に、シングラルは驚きを隠せなかった。
ただでさえ過酷と言われている魔神族との戦闘――おまけに何百体と犇めく勢力が陣取る場に、実戦経験の乏しい騎士を連れ添わせて果たして良いものなのだろうか。
洞察力に優れ、たとえ的確な判断が下せたとしても、戦闘力その物は下位魔神にも劣る青年。
仮に帯同させたとして、庇いながら戦いができるほど今回の作戦は生半可ではないと彼は危惧していたのだ。
一方で、騎士団長であるグレイム。
何千人という数の騎士を束ねる長として、決定権を持つ彼の胸中や、如何に。
「……少し、考えさせてくれないか」
◇◆◇◆
「おおー、小僧。なかなかイケるクチじゃねえか! ぶはははは」
「チャルド、行きまーーす!」
持て囃すビナルファに煽られる形で、チャルドがなみなみと注がれたジョッキの底を天井に向け、ビールを一気に喉へと流し込む。
「おいおい、チャルド。あんま無茶すんなよ」
「――っぷはぁ! スレイズくん、これぐらい平気っすよ。先輩騎士と飲む時はいっつもコレやってるっす」
「はは……マジか」
心配は無用と言ったチャルドの態度に、スレイズは苦笑いで応える。
「いぃぞーぅチャルドぉ~。もっとやれ~」
一方で、子供のように箸でグラスを打楽器の様に叩きながら、レノがご満悦な様子を見せていた。
「レノさん……さすがにはしたないっす」
酔いが回りつつも至って平静を保ってたチャルドが、レノの醜態に目を覆う。
「なんだぁ~チャルド? 俺になんか文句でもあんのかぁ? あぁん?」
顔を赤らめながら後輩に恫喝するレノ。
すっかりタチの悪い酔っ払いへと成り果てた青年に対し、付き合いの長いチャルドとスレイズも流石に呆れ返っていた。
と、そこで――。
「レノ~いい加減にするにゃーん」
「っ!? っおがばばばばばばば――」
いつの間にか背後へと回り込んでいた姉であるミアネロが、冷水がたっぷりと入ったバケツに弟の頭を無理矢理捻じ込んだのだ。
「「…………っ」」
実の弟に対する凶行とも言えるミアネロの仕打ちに、チャルドとスレイズ、更にはビナルファでさえも驚く。
「目、覚めたかにゃーん?」
「……はぁっ、はぁっ、はぁっ」
溺死しない程度に頭を突っ込ませた結果、レノの頭の中身は幾分か冷やされ、徐々に素面へと立ち返っていったのであった。
「次、情けない姿見せたらもう十秒長く漬け込んでやるから覚悟しとくにゃん」
「もももも、もう大丈夫だから! ミア姉ちゃん、勘弁してっ」
実姉に対し本気で畏怖するレノが、震えつつも慌てて平静をアピールする。
「じゃあ、ミアにゃんは他の指名が入ったからもう行くにゃん。スレイズくん、チャルドっちにビナルにゃん。後は弟をよろしくにゃん」
それだけを言い残し、ミアネロはバケツを片手に店のバックヤードへと去っていった。
◇◆◇◆
――っ痛って!
頭が割れるようにズキズキする。
あれ? チャルドがいる。いつの間に……。
「レノリアス……お前の姉ちゃん。カワイイけど、怖いな」
ビナルファさんに呼ばれ、俺の意識はやっとハッキリとする。
「ほどほどにしてくださいよー? レノさん」
横から嗜めてきたのはチャルド。
水が入ったグラスとタオルを俺の側に置いてくれた。
「取り敢えずお前は、しばらく飲むな」
隣に座るスレイズがそう諭してくる。
確かに……俺はこれ以上飲んではいけないようだ。
記憶が定かではないが、相当迷惑をかけたらしい。猛省します。
「わかったよ。あぁ……頭痛てぇ」
「慣れない飲み方するからっすよ。どしたんすか急に?」
「いや……特に理由は無いんだけどさ」
ヤケ酒なんて口が裂けても言えるわけがない。恥ずかしすぎる。
「そういえば、チャルドは任務どうだったんだ?」
話題を逸らすため、俺は適当に話を振る。
「いつも通りでしたよ。オットルの群れとゲート近辺にあったナスティフの巣を破壊するだけの簡単な任務っすね」
「うわ、ナスティフってやっぱガストニア領にも生息してんの? 俺あのデカいムカデだけはどうしてもダメなんだよ」
ビナルファさんがブルブルっと身震いをする。もしかして虫が苦手なのかな?
「ガストニア領のナスティフは気候のせいもあって、サイズも大きいですし数も半端ないっすよ」
「あームリムリ。俺絶対ゲートの外に出ないって決めたわ。うん」
手を振って嫌がる素振りを見せ、断言するビナルファさん。
取り敢えず、話題逸らしには成功したようだ。
「そういえば、レノさんは"ナスティフ狩り"得意としてましたよね」
「あれだよな、メスを先に弱らせてフェロモンを発生させてから、オスをおびき寄せるっていうやり方だよな」
チャルドが話を膨らませ、スレイズが同調する。
「そのやり方が一番手っ取り早いからな」
「オスとメスの区別なんて普通つかないだろ。どうやってわかるんだよ?」
「……なんとなく?」
スレイズはそう否定してくるが、本当になんとなくわかっちゃうんだよなあ。なんでだろ?
「スレイズくんはレノさんのやり方真似しようとして、メスだと思ってた個体を追いかけ回してたらラグストの巣穴に入っちゃって死にかけたことありましたよね」
「チャルド、人の黒歴史を掘り起こすな」
スレイズがチャルドの脳天に拳骨を見舞う。
俺とビナルファさんが爆笑する。
そこで、ふとビナルファさんが言葉を発する。
「お前ら仲良いなあ。でも、さっきから一つ気になってたんだけどよ、何でチャルドレートはスレイズのことを"くん"で呼んで、レノリアスを"さん"付けで呼ぶんだ?」
あ、訊いちゃったよ。
なんとなく訊きづらいから敢えて問い詰めないようにしてた積年の謎を、遂に。
「ビナルファさん、それ実は俺もずっと気になってた事なんですよ。どうしてだ、チャルド? なにか理由でもあるのか?」
スレイズも話に乗っかる。
やはり疑問に思ってたようだ。
だがこの際だ、是非とも理由を聞いてみたい。
……知るのがちょっと怖い気もするが。
「んん~~理由っすか……」
問われたチャルドは唸る。
どうした?
なにか言いづらい理由でもあるのか?
さっさと言えよ!
「その、申し訳ないんですけど特に深い意味はないんすよ、ただ……」
ないのかよ!
ん、ただ……何だ?
「なんか、レノさんって学生時代から独特なオーラ? みたいなものがあって、気安く"くん"で呼んで良いのかな? ってなっちゃうんすよね」
「なんだそりゃ。壁を感じる、ってことか?」
釈然としない俺は聞き返す。
するとチャルドは、慌てた素振りで答える。
「いや、違うんすよ! そうじゃなくて、なんとなくっすけど、俺みたいな平民の出の騎士なんかとつるんでて良いのかな……って雰囲気があるんすよね……」
……ますますもって訳がわからん。
「あ、それは何となく俺もわかるな」
スレイズが同意をする。嘘でしょ?
「ぶはっ、言われてみれば一理あるな。確かに俺もコイツは只者じゃねえ、って今日顔を合わせた時から実は感じてたんだわ」
ビナルファさんまで……。どうして?
「レノさん、飽くまで"何となく"っすからね! 嫌でしたなら、これからは"くん"で呼びますし……」
フォローをするようにチャルドは言ってくれたが、何か気を使わせるのも嫌だなあ……。
「ん、そのままでいいよ。今更変えられてもなんかしっくりこないし」
「すんません、レノさん」
嗚呼、謝るなよ、オイ。
その後、俺達はもう少しだけ店で過ごし、日付が変わる前には帰路についた。
今日は本当に色々あった。
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