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Insight Inside
19話 内通者
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「明日にはここを発つのか?」
「ああ、朝にはゲートを出るつもりだ。予定通りビナルファは置いていくがな」
先程まで酒を飲み交わしていた場となるバーのドアを閉めたグレイムに、ヴェルスミスが返す。
店に入る前は藍色だった空が、今ではすっかりと漆黒に染まっている。
雲一つ無い星空の下、三人の男はこれから帰路につこうとしていた。
「しかしまあ、この国は夜になっても暑いな。今夜も寝苦しくなりそうだ」
シングラルが大きな手で顔を扇ぐ。
彼が愚痴をこぼした通り、亜熱帯気候が年中続くガストニアでは夜でも日中と殆ど気温が変わらない。
それでも居住する人々は『日光が無いだけマシ』と口を揃えて言うのだが、比較的過ごしやすい気候のゼレスティア人からすると、まだ暑く感じてしまうのだ。
「宮殿に戻ればまだ涼しい筈だ。"キオング"が熱を遮断してくれる」
「そうかい。じゃあ大人しく宮殿に帰らせてもらうとするかね」
グレイムからの提言にシングラルがそう返すと、三人は歩みを開始する。
ヴェルスミスとシングラルの二人はこれから宮殿に戻り、グレイムはバーから少しだけ離れた位置にある家族が帰りを待つ自宅へと向かう。
「――それでは二人共。また半年後、次は戦場で会おう。明日は見送りができそうもない。騎士団の長として宮殿を離れるわけにはいかないからな。ここで暫しの別れだ」
時間が時間な為、閑散とした住宅街。
ブロック屏に囲まれた石造建築の一戸建てが建ち並ぶ道の半ばで、グレイムが足を止めてそれだけを伝える。彼の自宅はこの付近なのだろう。
「ああ、達者でな」
シングラルが簡素に別れを告げる。
一方でヴェルスミスは――。
「……セサエル。レノリアスの件、良く考えておいてくれ」
「言われずともそのつもりだ。元は敵国の将だった貴様だが、今では俺の大事な友だ。その友からの提案は熟考に値する。検討し、判断するとしよう」
改めて言われた言葉にグレイムは真摯に応える。
その語気からは嘘偽りを一切感じさせず、ヴェルスミスの杞憂を安堵へと変化させた。
「感謝する。それともう一つ、忘れてはいけないのが――」
「"内通者"の件、だろ?」
実はレノに関しての論争が終わった後、一つの問題点について議論が巻き起こっていたのだ。
『なぜ、魔神が扱った転送術が、あそこまで正確なタイミングとロケーションで発動されたのか』
その疑問に対し議論を行い三人が導き出した結論――それが、内通者の存在。
何らかの方法を用いて魔神に空間の座標を報せ、正確な転送術を可能にさせた騎士がいるに違いない、と彼等は判断したのだ。
当然、単に魔神が転送術の"練度"を高めただけという線も考えられた。
しかし作戦という物は、常に最悪のケースを想定して練らなければならない。
三人ともそれを理解した上で、内通者の存在を推測していた。
そして、この内通者。推測されたのはガストニア国内に限った話では無かった――。
「こっちはしらみ潰しに探していくしかないだろうな……。ゼレスティアの方は、目星がついているのか?」
そう、内通者はゼレスティアにも居ると考えられていたのだ。
上位魔神との戦闘を振り返ると、アルネイラが放った"背後からの完璧なタイミングでの不意打ち"を魔神が回避した際、『リーベ・グアルド』と念じたのをシングラルだけがはっきりと聞き取っていた。
現代では、親衛士団を含む限られたゼレスティア兵しか使いこなせる人物がいないと思われていた回避術を、なぜ魔神が扱えるのか――。
件の内通者の存在はこの疑問にも波及し、三人はゼレスティア兵の中に魔神へ回避術を伝授した"裏切者"が潜んでいると推察したのだった。
こちらに至ってはガストニア側の内通者の存在よりも信憑性が高く、ヴェルスミスとシングラルは帰国次第真っ先に裏切者を炙り出そうと目論んでいた。
「目星はついていない――が。この技術を扱える人物は限られてる。一人一人洗えばいずれ犯人に辿り着く」
ヴェルスミスが自信を持って言い切って見せた。
「そうか。何かあればいつでも報せてくれ。こちらもそうするつもりだ」
気の利いた言葉と共に、手を差し出し握手を求めるグレイム。
「ああ。ではセサエル、達者でな」
誓い合う様に固く握手を交わした後、二人は背中を見せ合いその場を後にした。
――グレイムの背中が見えなくなる頃、並んで歩くシングラルに向けてヴェルスミスはふと口を開く。
「……シングラル。やはり今度の作戦、一筋縄では行かなそうだ。またお前の力を借りるかもしれん」
「俺はいつでも準備しているぞ。好きなだけ頼ってくれ」
「ああ、助かるよ」
そのまま二人は宮殿へと戻り、寝室となる応接間へ向かう。
応接間の扉を開くと、先に戻っていたビナルファがソファーに不恰好な姿勢で寝転び、鼾をだらしなく垂れ流していた。
「随分と酒臭いな……」
「フ……俺達も似たような物だろ。さっさと寝てしまおう。明日は早いからな」
「……だな」
鼾と共に涎も垂らしながら寝腐るビナルファを起こさないよう小声でそう会話した二人は、用意されていたベッドでそのまま床につく。
掃討作戦に向けて様々な問題を抱えている現状だ。常人ならば思慮によって睡眠が阻害されることを危惧するのだが、彼等は歴戦の団士。
一切何も思い詰めることなく、充分な睡眠を摂った上で朝を迎えたのであった――。
◇◆◇◆
――朝。
遮光カーテンの奥からでも分かるほど、今日も晴れ晴れとしたいつもの空。
目覚めた俺は若干の二日酔いからくる頭痛に顔をしかめつつ、ベッドから無理矢理身体を起こす。
まだ昨日の疲労も残っている。そりゃそうだ、心身共に酷使したハードな一日だったからなあ。
それでも、泣き言を言うつもりはない。
――もう、退屈な一日の始まりとも嘆かない。
「母さん、おはよ」
「あら、レノ。今日は仕事休みじゃなかったの? こんなに早く起きちゃって」
まだ朝食の準備中だった母さんがリビングに顔を見せた俺に対し、怪訝気味な表情で返す。
「母さん、俺これから少し散歩でもしてくるよ。すぐ戻ってくるから朝ごはんは残しておいてね」
「昨日は遅く帰ってきたと思ったら……今日はこんな朝早くにどうしたの?」
「ん、特に深い意味はないよ」
不審に思う母さんを横目に、俺はワークアウト用のジャージに袖を通す。
騎士団に入ってすぐは、これを着て休日も体力作りに励んだものだ。
着替えを終えた俺はいつものように歯を磨き、寝癖を鏡の前で直す。そして、玄関へと足を運んだ。
「あ、母さん――」
鉄靴の隣に置いてあるスニーカーを履いたところで、俺はふと母さんを呼ぶ。
「なに?」
調理をしていた母さんの手が止まる。
「……いつもありがと。俺、これから頑張るよ」
「……? うん?」
ますますと不思議がる母さん。
返ってくるであろう質問を遮断するように、俺は足早に玄関の扉を開き外へと飛び出した。
――本当は、感謝と謝罪、どちらを言おうかギリギリまで悩んでいた。
どうして謝るのかというと、今まで育ててくれた母さんやをミア姉ちゃんを棄て、ゼレスティアへ行こうと思ってしまっていたから。
結局自ら意思を曲げ間違った選択をすることなく済んだけど、一瞬でも裏切ろうとした自分を恥じたら、"謝らなきゃ"という気持ちが先行したんだ。
でも、俺は謝るよりこれからの行動で示していこうと決めた。
母さんや姉ちゃんの為に俺は強くなって、魔神から人々を守るんだ。
改めて俺はそう固く誓い、家を出た途端全速力で走った。
母さんに告げた名目は散歩だが、実は"ある場所"へ行こうと、俺は昨日寝る前から決めていたのだった――。
「ああ、朝にはゲートを出るつもりだ。予定通りビナルファは置いていくがな」
先程まで酒を飲み交わしていた場となるバーのドアを閉めたグレイムに、ヴェルスミスが返す。
店に入る前は藍色だった空が、今ではすっかりと漆黒に染まっている。
雲一つ無い星空の下、三人の男はこれから帰路につこうとしていた。
「しかしまあ、この国は夜になっても暑いな。今夜も寝苦しくなりそうだ」
シングラルが大きな手で顔を扇ぐ。
彼が愚痴をこぼした通り、亜熱帯気候が年中続くガストニアでは夜でも日中と殆ど気温が変わらない。
それでも居住する人々は『日光が無いだけマシ』と口を揃えて言うのだが、比較的過ごしやすい気候のゼレスティア人からすると、まだ暑く感じてしまうのだ。
「宮殿に戻ればまだ涼しい筈だ。"キオング"が熱を遮断してくれる」
「そうかい。じゃあ大人しく宮殿に帰らせてもらうとするかね」
グレイムからの提言にシングラルがそう返すと、三人は歩みを開始する。
ヴェルスミスとシングラルの二人はこれから宮殿に戻り、グレイムはバーから少しだけ離れた位置にある家族が帰りを待つ自宅へと向かう。
「――それでは二人共。また半年後、次は戦場で会おう。明日は見送りができそうもない。騎士団の長として宮殿を離れるわけにはいかないからな。ここで暫しの別れだ」
時間が時間な為、閑散とした住宅街。
ブロック屏に囲まれた石造建築の一戸建てが建ち並ぶ道の半ばで、グレイムが足を止めてそれだけを伝える。彼の自宅はこの付近なのだろう。
「ああ、達者でな」
シングラルが簡素に別れを告げる。
一方でヴェルスミスは――。
「……セサエル。レノリアスの件、良く考えておいてくれ」
「言われずともそのつもりだ。元は敵国の将だった貴様だが、今では俺の大事な友だ。その友からの提案は熟考に値する。検討し、判断するとしよう」
改めて言われた言葉にグレイムは真摯に応える。
その語気からは嘘偽りを一切感じさせず、ヴェルスミスの杞憂を安堵へと変化させた。
「感謝する。それともう一つ、忘れてはいけないのが――」
「"内通者"の件、だろ?」
実はレノに関しての論争が終わった後、一つの問題点について議論が巻き起こっていたのだ。
『なぜ、魔神が扱った転送術が、あそこまで正確なタイミングとロケーションで発動されたのか』
その疑問に対し議論を行い三人が導き出した結論――それが、内通者の存在。
何らかの方法を用いて魔神に空間の座標を報せ、正確な転送術を可能にさせた騎士がいるに違いない、と彼等は判断したのだ。
当然、単に魔神が転送術の"練度"を高めただけという線も考えられた。
しかし作戦という物は、常に最悪のケースを想定して練らなければならない。
三人ともそれを理解した上で、内通者の存在を推測していた。
そして、この内通者。推測されたのはガストニア国内に限った話では無かった――。
「こっちはしらみ潰しに探していくしかないだろうな……。ゼレスティアの方は、目星がついているのか?」
そう、内通者はゼレスティアにも居ると考えられていたのだ。
上位魔神との戦闘を振り返ると、アルネイラが放った"背後からの完璧なタイミングでの不意打ち"を魔神が回避した際、『リーベ・グアルド』と念じたのをシングラルだけがはっきりと聞き取っていた。
現代では、親衛士団を含む限られたゼレスティア兵しか使いこなせる人物がいないと思われていた回避術を、なぜ魔神が扱えるのか――。
件の内通者の存在はこの疑問にも波及し、三人はゼレスティア兵の中に魔神へ回避術を伝授した"裏切者"が潜んでいると推察したのだった。
こちらに至ってはガストニア側の内通者の存在よりも信憑性が高く、ヴェルスミスとシングラルは帰国次第真っ先に裏切者を炙り出そうと目論んでいた。
「目星はついていない――が。この技術を扱える人物は限られてる。一人一人洗えばいずれ犯人に辿り着く」
ヴェルスミスが自信を持って言い切って見せた。
「そうか。何かあればいつでも報せてくれ。こちらもそうするつもりだ」
気の利いた言葉と共に、手を差し出し握手を求めるグレイム。
「ああ。ではセサエル、達者でな」
誓い合う様に固く握手を交わした後、二人は背中を見せ合いその場を後にした。
――グレイムの背中が見えなくなる頃、並んで歩くシングラルに向けてヴェルスミスはふと口を開く。
「……シングラル。やはり今度の作戦、一筋縄では行かなそうだ。またお前の力を借りるかもしれん」
「俺はいつでも準備しているぞ。好きなだけ頼ってくれ」
「ああ、助かるよ」
そのまま二人は宮殿へと戻り、寝室となる応接間へ向かう。
応接間の扉を開くと、先に戻っていたビナルファがソファーに不恰好な姿勢で寝転び、鼾をだらしなく垂れ流していた。
「随分と酒臭いな……」
「フ……俺達も似たような物だろ。さっさと寝てしまおう。明日は早いからな」
「……だな」
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掃討作戦に向けて様々な問題を抱えている現状だ。常人ならば思慮によって睡眠が阻害されることを危惧するのだが、彼等は歴戦の団士。
一切何も思い詰めることなく、充分な睡眠を摂った上で朝を迎えたのであった――。
◇◆◇◆
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目覚めた俺は若干の二日酔いからくる頭痛に顔をしかめつつ、ベッドから無理矢理身体を起こす。
まだ昨日の疲労も残っている。そりゃそうだ、心身共に酷使したハードな一日だったからなあ。
それでも、泣き言を言うつもりはない。
――もう、退屈な一日の始まりとも嘆かない。
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「あら、レノ。今日は仕事休みじゃなかったの? こんなに早く起きちゃって」
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「母さん、俺これから少し散歩でもしてくるよ。すぐ戻ってくるから朝ごはんは残しておいてね」
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「ん、特に深い意味はないよ」
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騎士団に入ってすぐは、これを着て休日も体力作りに励んだものだ。
着替えを終えた俺はいつものように歯を磨き、寝癖を鏡の前で直す。そして、玄関へと足を運んだ。
「あ、母さん――」
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「なに?」
調理をしていた母さんの手が止まる。
「……いつもありがと。俺、これから頑張るよ」
「……? うん?」
ますますと不思議がる母さん。
返ってくるであろう質問を遮断するように、俺は足早に玄関の扉を開き外へと飛び出した。
――本当は、感謝と謝罪、どちらを言おうかギリギリまで悩んでいた。
どうして謝るのかというと、今まで育ててくれた母さんやをミア姉ちゃんを棄て、ゼレスティアへ行こうと思ってしまっていたから。
結局自ら意思を曲げ間違った選択をすることなく済んだけど、一瞬でも裏切ろうとした自分を恥じたら、"謝らなきゃ"という気持ちが先行したんだ。
でも、俺は謝るよりこれからの行動で示していこうと決めた。
母さんや姉ちゃんの為に俺は強くなって、魔神から人々を守るんだ。
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