お前となら

いーおぢむ

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セザリオ・ヴァイス

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一年程前からよく、ファングルス公爵家には父さんと共に訪れていた。何で俺が一緒に行かなれければならないのだと聞けば、父さんは笑って


「きっと気にいるぞ!」


と、言った。

正直クソ面倒臭さかった。
一体何が気にいるのか、何を考えているのかは教えてもらえず、まあそんな流れで半ば強制的に、ファングルス公爵家へ行く際は必ずと言っていい程同行させられたが、実際は行ったところで特別な事は何もなかった。それについて少し不満そうに言及すれば、「次回は」と口にして、けれどその次回がやってきても特に何もなく、その度に「次回こそは」というやり取りが週二回程に習慣化され、繰り返されていた。

そんなある日。
ファングルス公爵家へ赴いた際、屋敷内へ入ってすぐに、「息子にお手洗いを貸してくれないか」と父が何故か突然公爵に言った。別に行きたくないと反論しようしたのだが、有無を言わせぬ視線に、合わせた方がいいのだと感じた。公爵から許可を貰うと、「場所は分かるだろう?」と聞いてきた父に対して肯定の返事を返し、そのまま一人で父達とは逆方向へ歩を進める。


「...いや、分かるかよ」


そもそも、意図は分からないが手洗い場に行かせたいなら、いつも通される応接間と同じフロアにある手洗い場でいい筈だ。そこに父の何かしらの意図が隠されているという事は分かったがそれだけで、考えてみても後は分からず、取り敢えず一階をうろうろしていた時だった。

というか、それを汲み取れた俺を褒めて欲しい。


「美しいけれど、不気味だわ...」

「本当に...」


中庭に繋がる通路横で、三人の使用人達から聞こえてきたあまり耳障りの良くない声音で行われる会話。六歳程度の背丈じゃ俺の存在が気付かれないのも無理はないが、一体何に対して言っているのかと彼らの視線の先を辿ってみれば、淡い水色のドレスを着た少女の後ろ姿が目に入った。
庭園の花でも愛でているのだろう。日光を受けてキラキラと輝く銀色の髪は本当に綺麗で、先程そこの使用人達が「美しい」と言っていたから、きっと彼らはあの少女の話をしているのだと分かったが、気になったのはその後の言葉だ。彼らは "不気味" と言った。その言葉があの少女に当て嵌まるものだとは到底思えなかったが、もしかしたら容姿がそこまで酷いのだろうか...?と可能性の範囲内で思考を巡らせてみる。此処からでは少女の後ろ姿しか見えない為、顔まで確認は出来ないが...。

と、まるでセザリオの心を読んだかのように、突然くるりと少女が此方を向き、近付いてきた。正確にはセザリオへではなく使用人達へだが、位置的には使用人達の近くに居る為、セザリオに近付いてくる事と同義で。


「...っ、」


近付いて来るほどに分かる彼女の美しさに息を飲む。美しいなんて言葉で済ませてしまってよいのだろうかと思う程に、少女はその容姿も整っていた。
少女は使用人達の前まで来ると、彼らを見上げる。


「あ、お嬢様...。ど、どうかなさいましたか?」


彼らは何故か怯えているように感じた。


「あなたたち、ぜんぶ聞こえているわ」


目を細めて微笑む少女に見惚れてしまうセザリオに対し、使用人達はサーっと顔を青ざめる。


「声をうばってしまおうかしら、それとものどをやいた方がいいかしら。迷ってしまうからえらんでくれない?」


そう言って、掌にボゥっと青い炎を出現させて一層笑んでみせれば、使用人達は謝罪の言葉を述べながら驚くべきスピードで逃げて行った。
そんな彼らを見つめる少女の表情はどこか寂しそうで、風が揺らした銀色の髪を見てセザリオは何故か心臓をぎゅーっと掴まれたような切なさに襲われる。


「...平気、こんなの平気だわ。だいじょーぶ、私はだれよりも強くて、カンペキなんだから」


そう言ってポロポロと頬を伝う涙を拭った後、少女は気合いを入れるかのように自分の両頬をパシンッと叩いて去っていった。


「随分と長かったな」


いつもの応接間へ戻ると、俺を見遣ってから何かを疑うような視線を父へ向ける公爵と、気まずそうに笑って視線を避ける父の姿。

帰宅中の馬車の中、今日見た少女について聞けば、父はぱぁっと顔を明るくして「そうか!ようやく会えたか!」と声を弾ませた。けれど、見ただけで話してはいない事を伝えると、がくりと肩を落とす。


「父さんは、あの子と俺を会わせたかったのか?」

「うん、そうだね...」

「なんでだよ」

「それは...、聡いお前ならもう気付いているんじゃないのかい?」




———...

その日から、公爵家へ行く度に何度も何度も彼女を捜した。その度に、結構な頻度で彼女に対する陰口も耳にした。彼女の名前はダーチェネリアというらしい。姿を見掛けては話し掛けようと試みるもなかなかそれが出来ず。


「本当に怖いわ」

「先日も魔法を使って使用人を脅したそうよ」

「...魔物か何かなんじゃない?」


今日も彼女の陰口を叩く使用人達の近くで、彼女を見つけた。意図していないこの位置の構図を恨みたい。これではまるで、俺までこの陰湿な使用人達の仲間みたいに見えてしまう。

彼女がキッと使用人達を睨むと、彼らはそれだけで散って行った。よく目にする光景だ。けど俺は気付き始めていた。最初は、彼女は精神的にとても強いのだと、だから気にしていないのだとそう考えていたが、彼女が必死で完璧な令嬢であり続けようとしている事に気付いてしまった。何故、過剰にそうあろうとしているのかまでは分からないが。

だって———


「私はだいじょーぶ、なんだってできるんだから、だいじょうぶ」


...まるで呪いの様に呟くのだ。彼らが去った後、その小さな肩を震わせて、誰にも見られないようにポロポロと涙を零して、自分に言い聞かせるようにそう口にするのだ。毎回、毎回。そうして最後は自分で自分を鼓舞して立ち上がる。

守って...やりたいと思った。でも、俺には何の力も無くて、どうしたら彼女を守れるだろうって考えるようになった。毎日、毎日考えて、出た答えは剣の腕を磨く事。座学でも敵わない、魔術でも敵わないとなれば、男のおれがそこに行き着くのは必然で。


"私、あなたに興味ありませんの"


でも初めて話したあの日、剣の腕だけ磨いても駄目なのだと分かり、座学も魔術の訓練も今まで以上に励んだ。それにあの日以来、俺は父に言われて強制的にではなく、自ら公爵の屋敷へ望んで連れて行ってもらうようになった。何故だか至極嬉しそうな父は気にしない事にして。

周りに味方がいないのであろう彼女は、見ている限り何でも出来た。自画自賛するだけあって、本当に "なんでも" だ。それを周囲の者が恐れている事も分かった。彼女の両親も、彼女をよく思っていないのだという事にも気付けた。それでも、味方なんて誰一人いないこの場所で、彼女は一人気高かったから、一人で何度も立ち上がるから、聞いている此方が胸を締め付けられる苦しさを覚える呪いにも似た言葉を、彼女が彼女自身に何度も掛けるから、だから俺は———... ...










「またいらしたの?最近多すぎやしなくて?」

「悪いか?」

「とても。それにココは私の学習部屋もどうぜんの書庫ですのよ!どうやって入りましたの?と言いますかどうやってこの場所を——「リア、ここが分からないんだ。教えてくれないか」

「人 の 話 を 聞 い て い な い !」


... ...リア、一番お前を尊敬しているし、お前を守りたいと強く思うんだ。



***



七歳を迎えた天才美少女ことダーチェネリア・ファングルスは憤っていた。何に対して怒っているのかといえば、"頻度" である。

何の頻度かと問われれば———


「ちょっとリオ!また来たの!?」

「悪いのか?」

!何?暇なの?」


セザリオ・ヴァイスがファングルス公爵家の屋敷へ訪れる頻度である。以前は週に一回で、二回は来るか来ないか程度だったのに、現在では週に三回は確実で、四回来るか来ないかに増えたのだ。そしてその四回目も増加傾向にあるように思う。しかも、以前は父親と共に来ていたのに、今ではダーチェネリアの友人として一人で来るのだから頭が痛い。というか、我が父がよく許可したものだと怪訝に思う。


「暇じゃない。剣の鍛錬がある」

「じゃあうちへ来ないで、自分の家でしてなさいよ」

「もう少ししたら中庭で素振りする。リアも来いよ」

「人 の 話 を 聞 い て な い」


書庫の机に向き合って魔術書を読み漁るダーチェネリアと、彼女の座る椅子に寄りかかるようにして床に座りながら歴史書を読むセザリオ。この光景は最早普通のものとなってしまってきており、段々と慣れてきてしまった自分自信にも、ダーチェネリアは苛ついていた。


「それに今日はダメよ。中庭は使えないわ」

「は?なんでだよ」


ダーチェネリアが窓の外へと視線を移したので、何かあるのかとセザリオも窓から中庭を見下ろしてみる。中庭には、楽しそうに談笑しながら昼食を取る彼女の両親と、今年二歳になった妹がいた。彼らを見る彼女は無表情で、何の感情も感じられないその瞳に、セザリオは心臓がきゅっと抓られたような痛みを覚える。


「...悪い」

「...へ?何謝ってるのよ」

「... ...」

「こんなの物心ついた時からもうずっとよ。慣れてるわ」

「そうか...」

「ええそうよ。余計な気は回さないことね」


そう言って、俺の前で光を弾けさせ、それに驚いた俺がぎょっとしていると、リアはクスクスと笑っていて。魔法で何やらしたのだと思うが、明らかに俺の気を紛らわす為のそれ。


「...にしても明日の誕生祭、本当に出席したくないわ...」


机に頬杖をついて溜息を吐いたダーチェネリアにセザリオが目を見開く。


「どうしたんだよ」

「何がよ」

「愛しの王子に会えるだろ」

「...そうね」


しれーっと言うダーチェネリアの顔はどこか沈んでいる。

何でだよ。


「俺も出席する」

「リオが出席するからなんなのよ...」


再び心底嫌そうに溜息を吐く。


「楽しみな事、一つも無いのか?贈り物とか」

「常日頃、何処かの誰かさんから貰い過ぎている所為で何も楽しみじゃないわよ」

「それは何処の誰だろうな」

「さぁ?自分の胸に手を当ててよ~く考えてみたらいかがかしら」


何が可笑しいやらくつくつと笑う此奴リオは何故か、やれドレスやら、靴やら宝石やら、花やらを頻繁に贈ってくる為、他人からの贈り物という行為にサプライズ感など感じなくなってしまった。


「それより何で王宮でするんだ?去年までと同じく此処でいいだろ」

「私の誕生祭を社交界デビューの場としても使うからに決まってるわ」

「だから何でそれが王宮なんだ」

「?何言ってるのよ。そんなの、第一王子が私の婚約者だからじゃない」



ピシリ———... ...



今の今までセザリオにとって居心地の良かった空間に亀裂が入る。


「... ... ...は?」

「何よ、知ってるでしょ?」

「いや、まぁそうだが。
... ...そうか、お前は第一王子の婚約者だもんな」


自分の声音が何トーンも低くなったのが分かった。
確かにリアは言っていた。それも自慢げに高らかに、自分は第一王子の婚約者なのだと。時間を作っては王子に会いに行くリアはいつもご機嫌で、ばっちり粧し込んで城へ行く。次の日は決まって、王子がどれだけカッコ良かっただの、優しいだの、嬉々として話すんだ。

どうせこの話の流れから、また王子の話が始まるのだろう。

やってられっかよ。

...とか本気で思ってんのに毎回聞き役に徹する俺は本当に出来た男だと思う。
けど、俺の予想とは反してリアは全く別の話をし始めた。その事に内心驚いた俺は、咄嗟にその思いを口にしちまった。


「ホント珍しいな。もっと王子の話は?」

「え?」

「リアは王子って単語が出るだけで、いつもスゲー話すだろ」


俺の言葉に、リアは一言「あぁ」と呟く。


「もういいのよ」

「は?」

「だから、もう興味無いって言ったの」

「...王子に!?」

「こ、この流れで他の誰がいるのよ!」


肩をおもいっきり掴まれた事にもそうだが、普段大人しいセザリオがこんな切迫した風に声を荒げる事など初めての為、ダーチェネリアは柄にもなく驚きから固まる。


「何でだよ!だってリア、あんなに...!」

「別に。本当にもうどうでもいいの」

「すっ転んで頭でも打ったか...?」

「転んでないし、頭も打ってないわよ失礼ね!!」


おかしい。本当におかしい。
あのリアが、第一王子に興味がなくなるなんて天地がひっくり返ってもあり得ない。

...でもそれなら、

もう王子に興味が無いのなら———


「なら婚約も辞めろよ」

「嫌よ。こんな美味しい話、我が公爵家の為にもふいになんて出来ないわ」


ダーチェネリアの返答にセザリオは眉間に皺を寄せる。こんなに不機嫌そうなセザリオを見るのは初めてのダーチェネリアは可笑しそうに、彼の眉間をぐりぐりと軽く押してみた。
セザリオはその手を掴み、真剣な顔でダーチェネリアを見つめる。


「俺は嫌だ」

「...ハイ?」

「嫌だと言った」

「何がよ」

「その婚約がだ!」


誰と誰が婚約しているなんて話題、セザリオは興味ない類の人間だと思っていたダーチェネリアは目を丸くする。


「 "嫌だ" って...。別にリオがする訳じゃないじゃない。それにこれは双方にとって良い話なのよ?私は完璧なファングルス公爵家の令嬢として——「お前はもうずっと前から完璧だ、リア。王子となんか婚約しなくたって、リアの価値は変わらない」


セザリオが真剣にここまで言ってくるなんて何かあるのかしらと、ダーチェネリアはこの婚約に対して段々不安になってくるのを感じたが、今更取り消せるものでもない。まぁ婚約解消を願い出るつもりは毛程も無いが、セザリオは本気で言っているようで、ダーチェネリアは珍しく困惑している。


「そ、そんなのは当然じゃない!でも、それとこれとは話が別よ」

「...何だかんだ言って、やっぱり本当は王子が好きなのか...?」

「もう興味無いわよ!言ってるじゃない!」


「しつこいわよ」と頬を膨らませるダーチェネリアを見ても、今回は折れる事なんて出来なくて。この件だけは絶対に折れるわけにはいかない。


「リオがここまで言うなんて珍しいわね。どうせ貴方のことだから、いつものお節介で私のことを心配でもしてるんでしょうけど。お生憎様、私全然平気なの」

「お前がそうでも、俺はそうじゃない」

「あっそう。別にリオの気持ちはどうでもいいけれど、私の考えた完璧な計画プランを邪魔立てするつもりなら———



... ...殺すわよ」



ダーチェネリアがそう言った瞬間、パキンッと書庫内が氷で覆われる。その所為で、その場から動けなくなってしまったセザリオを、仁王立ちで腕を組んだ彼女が見下ろす。すると彼は舌打ちをしてそっぽを向いた。ダーチェネリアの勝利である。セザリオの様子に気を良くしたダーチェネリアは、フフンと鼻で嗤った後、書庫の扉に手を掛けた。


「命が惜しいなら、今みたいなマネは二度としない事ね」


ダーチェネリアが退出した後、何事もなかったかのように水溜り一つ残さず溶け消える室内の氷から、自由なったセザリオは拳で床を思い切り殴りつける。


「...くそッ!」


先程のダーチェネリアは本気でセザリオを殺す気だった。それが、顔と雰囲気だけで十分に分かった。氷の魔法を使ったのだって処理し易いからだろう。

そこでまた、セザリオは思い知らされる。ダーチェネリアにとって自分はまだ何の価値も無い存在なのだと。容易に切り捨てられる存在なのだと。



どうしたら、何をしたら、俺はリアの特別になれるのか。贈り物をしても感触は良くないし、両親に頼み込んで来てもらっている優秀な家庭教師にどれだけ褒められるようになろうとも、リアには追いつけない。もちろん剣術も磨いてはいるが、これにもリアは全く興味を持ってはくれない。

リアは自分が完璧になる事にしか興味がない。それは重々承知している。俺が必要ないくらいリアが強いことも嫌という程に分かってる。
けど、それと同じくらいリアが泣いていた事を知っているから。味方なんていないこの屋敷で、一人で立ち上がり続ける姿を知っているから。だから俺はどうしても、あの完璧な少女が羽を休められる存在になりたかった。



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