74 / 91
第五部 薬師学校の先生になります!?
第6話『薬師、準備をする』
しおりを挟む
その翌日。わたしは久々に自分の部屋で目覚めた。
窓を開けると、見慣れた城下町の町並みが広がっている。
朝の少し冷たい空気を思いっきり吸い込む。
「うえっ、げほ、ごほ」
……慣れないことをしたら、思いっきりむせた。
うん。今日も頑張ろう。
……身支度を整えて一階に降りる。エリン工房の皆はすでに起きていて、朝食の準備をしていた。
「お、おはようございます。すみません。遅くなりました」
「気にするな。それより、よく眠れたか?」
「あっ、はい。おかげさまで」
ミラベルさんはエプロン姿でフライパンを動かしていて、その隣ではスフィアがサラダを盛り付けていた。
慣れた手つきでバスケットにパンを用意するクロエさんと、早くもテーブルに付いているマイラさん。役割分担はしっかりとできているようだ。
「……って、マイラ? 席につくの早くありません?」
「あ、バレてた?」
その矢先、クロエさんがジト目でマイラさんを見ていた。
「手が空いているんでしたら、玄関先の花に水やりをしてきてください」
「わかった。行ってくるよ!」
クロエさんに指示され、マイラさんが外へと飛び出していく。
朝から本当に元気な人だ。
……半年という時間が経っても、エリン工房の皆は全然変わっていない。
ルークリッド村もいい場所だけど、わたしの居場所はやっぱりここなのだと、改めて感じた。
「あ、お皿、並べるの手伝います」
それからわたしは思い出したように動き、食器棚へと向かう。
わたしは料理が得意ではないけど、お皿を並べるくらいやらないと。
「ありがとうございますー。中くらいのお皿を五枚と、大皿を二枚お願いします」
「はい。大皿を二枚……」
「ねぇねぇ、皆ー!」
必死に背伸びして、棚の高いところに置かれたお皿を手に取った時、花の水やりに行ったはずのマイラさんが戻ってきた。
「え、マイラ、水やりもう終わったんですか?」
「違うよ! なんかエリンさん宛に荷物だって!」
再びジト目を向けるクロエさんに対し、マイラさんは嬉々として言い、大きな木箱を運んできた。
お皿をテーブルに置いたあと、わたしはその木箱を見つめる。
「送り主は……王立薬師学校か」
「大きな箱ですねぇ。エリン先生、何が入ってるんでしょうか」
箱の側面に貼り付けられた伝票を見て、ミラベルさんが言う。スフィアも駆け寄ってきて、興味津々といった様子だ。
「わ、わかりません。ここだと狭いので、お店のほうで開けていいですか?」
「構わないぞ。マイラ、運んでやってくれ」
「りょーかいです!」
ミラベルさんに言われ、マイラさんが木箱を店舗スペースへと持っていく。
軽々と運んでいるけど、あれってかなり重たいよね。さすがマイラさん、力があるなぁ。
「よ、よいしょ」
……それから運んでもらった木箱を専用の道具で開けて、中身を確認する。
最初に教師用の制服が目についた。
シルクの白生地に、若草色の刺繍が所々に施されていて、落ち着いたデザインだ。
それ以外にも、束になった書類が入っていた。
その書類へ目を通してみる。着任当日の予定表や準備物について、事細かに記されていた。
それによると、わたしには指導役の先生がついてくれるようだ。
指導役の先生……優しい人だったらいいな。あと、できたら女性がいい。
そんなことを考えながら書類をめくっていると、生徒名簿らしきものがあった。
合計十五人の生徒の名前と身体的特徴、出生や身分などが、詳細に書かれている。
……臨時とはいえ教師なのだし、やっぱりクラスを受け持つことになるのかな。
どちらにせよ、資料として渡されたのだし。頭に入れておくべきだろう。
「……はぁ」
学校側も仕事が早いのはいいことだけど、急に現実を突きつけられた気がして、わたしは思わずため息をついた。
「エリン先生、この服を着て教壇に立つんですか!?」
「うひゃあ!?」
そんな矢先、すぐ背後からスフィアの嬉しそうな声がして、わたしは飛び上がる。
「きょ、教壇に立つかはわかりません。あくまで臨時ですので」
「臨時とはいえ、教師になることに変わりはない。お前はもっと自信を持っていいと思うぞ」
反射的に自分の体を抱くようにしていると、ミラベルさんがやってきた。
「そ、そう言われましても。こういう性格なもので……」
「三人とも、何やってるのー? ご飯、冷めちゃうよー!」
わたしがごにょごにょと言葉を濁す中、奥の食堂からマイラさんの声が飛んでくる。
「食いしん坊がお怒りだ。二人とも、食事にするぞ」
やれやれ、といった様子で踵を返すミラベルさんに続き、わたしとスフィアも食堂へと戻ったのだった。
……食事を済ませたあと、わたしは必要なものを街へ買いに行くことにした。
「エリン、人混みを歩くのは久しぶりだろう。不安なら、私かマイラがついていってやるぞ?」
「あっ、ありがとうございます。大丈夫です」
気遣ってくれるミラベルさんにお礼を言ってから、店内に置かれた鏡で髪を整える。
店舗内の相談スペースに設置されたこの鏡は、お客さんの問診をする際に、顔色の悪さを確認してもらうために使うのだ。口頭で説明するより、実際に見てもらったほうが早いし。
「エリンさん、髪の毛すごいことになってますよ?」
「わあっ」
その鏡の中に、突然クロエさんの姿が映り込んだ。わたしは座っていた椅子から飛び退く。
「そ、そうですか? 毎日、ブラシでお手入れはしているんですが」
「エリンさん、よく見たら枝毛もすごいですよ。整えてあげますから、ちょっとそこに座ってください」
「あっ、はい……」
クロエさんはなんとも言えない表情をしたあと、わたしに座るように促す。
「髪の毛の量が多いですし、なんだか独特なウェーブがかかってるんですよねー」
そしてわたしの大きな三つ編みを手早く解くと、慣れた手つきでブラシをかけていく。
「す、すみません……」
「別に謝らなくてもいいですよー。うーん、これはどうにもなりませんね。きれいな髪なんですけど」
クロエさんはブラシを手に、しばしわたしの髪と格闘するも……そう敗北宣言を出した。
言われてみれば、ルークリッド村にいる間も髪の手入れは特にしていない。かなり伸び放題になっていた。
ずっと三つ編みで誤魔化していたけど、それも限界かな。
「こうなったら、美容室できちんと整えてもらったほうがいいですよ」
「えっ、美容室!?」
続いてクロエさんの口から出た単語に、わたしは思わず叫び声を上げる。
「そうですよ。先生になるんですから、身だしなみはきちんとしないと。生徒さんに笑われます」
「いえ、わたしは別に笑われても……」
「商店街の真ん中あたりに新しい美容室ができたんですよ。半額クーポンをもらっているので、使ってください」
そんな言い訳をするも、ニコニコ顔のクロエさんからクーポンを押し付けられてしまった。
こうなると断るのも悪いし、わたしは美容室に行く決意を固めたのだった。
窓を開けると、見慣れた城下町の町並みが広がっている。
朝の少し冷たい空気を思いっきり吸い込む。
「うえっ、げほ、ごほ」
……慣れないことをしたら、思いっきりむせた。
うん。今日も頑張ろう。
……身支度を整えて一階に降りる。エリン工房の皆はすでに起きていて、朝食の準備をしていた。
「お、おはようございます。すみません。遅くなりました」
「気にするな。それより、よく眠れたか?」
「あっ、はい。おかげさまで」
ミラベルさんはエプロン姿でフライパンを動かしていて、その隣ではスフィアがサラダを盛り付けていた。
慣れた手つきでバスケットにパンを用意するクロエさんと、早くもテーブルに付いているマイラさん。役割分担はしっかりとできているようだ。
「……って、マイラ? 席につくの早くありません?」
「あ、バレてた?」
その矢先、クロエさんがジト目でマイラさんを見ていた。
「手が空いているんでしたら、玄関先の花に水やりをしてきてください」
「わかった。行ってくるよ!」
クロエさんに指示され、マイラさんが外へと飛び出していく。
朝から本当に元気な人だ。
……半年という時間が経っても、エリン工房の皆は全然変わっていない。
ルークリッド村もいい場所だけど、わたしの居場所はやっぱりここなのだと、改めて感じた。
「あ、お皿、並べるの手伝います」
それからわたしは思い出したように動き、食器棚へと向かう。
わたしは料理が得意ではないけど、お皿を並べるくらいやらないと。
「ありがとうございますー。中くらいのお皿を五枚と、大皿を二枚お願いします」
「はい。大皿を二枚……」
「ねぇねぇ、皆ー!」
必死に背伸びして、棚の高いところに置かれたお皿を手に取った時、花の水やりに行ったはずのマイラさんが戻ってきた。
「え、マイラ、水やりもう終わったんですか?」
「違うよ! なんかエリンさん宛に荷物だって!」
再びジト目を向けるクロエさんに対し、マイラさんは嬉々として言い、大きな木箱を運んできた。
お皿をテーブルに置いたあと、わたしはその木箱を見つめる。
「送り主は……王立薬師学校か」
「大きな箱ですねぇ。エリン先生、何が入ってるんでしょうか」
箱の側面に貼り付けられた伝票を見て、ミラベルさんが言う。スフィアも駆け寄ってきて、興味津々といった様子だ。
「わ、わかりません。ここだと狭いので、お店のほうで開けていいですか?」
「構わないぞ。マイラ、運んでやってくれ」
「りょーかいです!」
ミラベルさんに言われ、マイラさんが木箱を店舗スペースへと持っていく。
軽々と運んでいるけど、あれってかなり重たいよね。さすがマイラさん、力があるなぁ。
「よ、よいしょ」
……それから運んでもらった木箱を専用の道具で開けて、中身を確認する。
最初に教師用の制服が目についた。
シルクの白生地に、若草色の刺繍が所々に施されていて、落ち着いたデザインだ。
それ以外にも、束になった書類が入っていた。
その書類へ目を通してみる。着任当日の予定表や準備物について、事細かに記されていた。
それによると、わたしには指導役の先生がついてくれるようだ。
指導役の先生……優しい人だったらいいな。あと、できたら女性がいい。
そんなことを考えながら書類をめくっていると、生徒名簿らしきものがあった。
合計十五人の生徒の名前と身体的特徴、出生や身分などが、詳細に書かれている。
……臨時とはいえ教師なのだし、やっぱりクラスを受け持つことになるのかな。
どちらにせよ、資料として渡されたのだし。頭に入れておくべきだろう。
「……はぁ」
学校側も仕事が早いのはいいことだけど、急に現実を突きつけられた気がして、わたしは思わずため息をついた。
「エリン先生、この服を着て教壇に立つんですか!?」
「うひゃあ!?」
そんな矢先、すぐ背後からスフィアの嬉しそうな声がして、わたしは飛び上がる。
「きょ、教壇に立つかはわかりません。あくまで臨時ですので」
「臨時とはいえ、教師になることに変わりはない。お前はもっと自信を持っていいと思うぞ」
反射的に自分の体を抱くようにしていると、ミラベルさんがやってきた。
「そ、そう言われましても。こういう性格なもので……」
「三人とも、何やってるのー? ご飯、冷めちゃうよー!」
わたしがごにょごにょと言葉を濁す中、奥の食堂からマイラさんの声が飛んでくる。
「食いしん坊がお怒りだ。二人とも、食事にするぞ」
やれやれ、といった様子で踵を返すミラベルさんに続き、わたしとスフィアも食堂へと戻ったのだった。
……食事を済ませたあと、わたしは必要なものを街へ買いに行くことにした。
「エリン、人混みを歩くのは久しぶりだろう。不安なら、私かマイラがついていってやるぞ?」
「あっ、ありがとうございます。大丈夫です」
気遣ってくれるミラベルさんにお礼を言ってから、店内に置かれた鏡で髪を整える。
店舗内の相談スペースに設置されたこの鏡は、お客さんの問診をする際に、顔色の悪さを確認してもらうために使うのだ。口頭で説明するより、実際に見てもらったほうが早いし。
「エリンさん、髪の毛すごいことになってますよ?」
「わあっ」
その鏡の中に、突然クロエさんの姿が映り込んだ。わたしは座っていた椅子から飛び退く。
「そ、そうですか? 毎日、ブラシでお手入れはしているんですが」
「エリンさん、よく見たら枝毛もすごいですよ。整えてあげますから、ちょっとそこに座ってください」
「あっ、はい……」
クロエさんはなんとも言えない表情をしたあと、わたしに座るように促す。
「髪の毛の量が多いですし、なんだか独特なウェーブがかかってるんですよねー」
そしてわたしの大きな三つ編みを手早く解くと、慣れた手つきでブラシをかけていく。
「す、すみません……」
「別に謝らなくてもいいですよー。うーん、これはどうにもなりませんね。きれいな髪なんですけど」
クロエさんはブラシを手に、しばしわたしの髪と格闘するも……そう敗北宣言を出した。
言われてみれば、ルークリッド村にいる間も髪の手入れは特にしていない。かなり伸び放題になっていた。
ずっと三つ編みで誤魔化していたけど、それも限界かな。
「こうなったら、美容室できちんと整えてもらったほうがいいですよ」
「えっ、美容室!?」
続いてクロエさんの口から出た単語に、わたしは思わず叫び声を上げる。
「そうですよ。先生になるんですから、身だしなみはきちんとしないと。生徒さんに笑われます」
「いえ、わたしは別に笑われても……」
「商店街の真ん中あたりに新しい美容室ができたんですよ。半額クーポンをもらっているので、使ってください」
そんな言い訳をするも、ニコニコ顔のクロエさんからクーポンを押し付けられてしまった。
こうなると断るのも悪いし、わたしは美容室に行く決意を固めたのだった。
110
あなたにおすすめの小説
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
お前は家から追放する?構いませんが、この家の全権力を持っているのは私ですよ?
水垣するめ
恋愛
「アリス、お前をこのアトキンソン伯爵家から追放する」
「はぁ?」
静かな食堂の間。
主人公アリス・アトキンソンの父アランはアリスに向かって突然追放すると告げた。
同じく席に座っている母や兄、そして妹も父に同意したように頷いている。
いきなり食堂に集められたかと思えば、思いも寄らない追放宣言にアリスは戸惑いよりも心底呆れた。
「はぁ、何を言っているんですか、この領地を経営しているのは私ですよ?」
「ああ、その経営も最近軌道に乗ってきたのでな、お前はもう用済みになったから追放する」
父のあまりに無茶苦茶な言い分にアリスは辟易する。
「いいでしょう。そんなに出ていって欲しいなら出ていってあげます」
アリスは家から一度出る決心をする。
それを聞いて両親や兄弟は大喜びした。
アリスはそれを哀れみの目で見ながら家を出る。
彼らがこれから地獄を見ることを知っていたからだ。
「大方、私が今まで稼いだお金や開発した資源を全て自分のものにしたかったんでしょうね。……でもそんなことがまかり通るわけないじゃないですか」
アリスはため息をつく。
「──だって、この家の全権力を持っているのは私なのに」
後悔したところでもう遅い。
【完】あの、……どなたでしょうか?
桐生桜月姫
恋愛
「キャサリン・ルーラー
爵位を傘に取る卑しい女め、今この時を以て貴様との婚約を破棄する。」
見た目だけは、麗しの王太子殿下から出た言葉に、婚約破棄を突きつけられた美しい女性は………
「あの、……どなたのことでしょうか?」
まさかの意味不明発言!!
今ここに幕開ける、波瀾万丈の間違い婚約破棄ラブコメ!!
結末やいかに!!
*******************
執筆終了済みです。
「君は有能すぎて可愛げがない」と婚約破棄されたので、一晩で全ての魔法結界を撤去して隣国へ行きます。あ、維持マニュアルは燃やしました。
しょくぱん
恋愛
「君の完璧主義には反吐が出る」――婚約者の第一王子にそう告げられ、国外追放を命じられた聖女エルゼ。彼女は微笑み、一晩で国中の魔法結界を撤去。さらに「素人でも直せる」と嘘を吐かれた維持マニュアルを全て焼却処分した。守護を失いパニックに陥る母国を背に、彼女は隣国の軍事帝国へ。そこでは、彼女の「可愛くない」技術を渇望する皇帝が待っていた。
腹に彼の子が宿っている? そうですか、ではお幸せに。
四季
恋愛
「わたくしの腹には彼の子が宿っていますの! 貴女はさっさと消えてくださる?」
突然やって来た金髪ロングヘアの女性は私にそんなことを告げた。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
『スキルなし』だからと婚約を破棄されましたので、あなたに差し上げたスキルは返してもらいます
七辻ゆゆ
恋愛
「アナエル! 君との婚約を破棄する。もともと我々の婚約には疑問があった。王太子でありスキル『完全結界』を持つこの私が、スキルを持たない君を妻にするなどあり得ないことだ」
「では、そのスキルはお返し頂きます」
殿下の持つスキル『完全結界』は、もともとわたくしが差し上げたものです。いつも、信じてくださいませんでしたね。
(※別の場所で公開していた話を手直ししています)
「君は完璧だから、放っておいても大丈夫」と笑った夫。~王宮から私が去ったあと「愛していた」と泣きついても、もう手遅れです~
水上
恋愛
「君は完璧だから、放っておいても大丈夫だ」
夫である王太子はそう笑い、泣き真似が得意な見習い令嬢ばかりを優先した。
王太子妃セシリアは、怒り狂うこともなく、静かに心を閉ざす。
「左様でございますか」
彼女は夫への期待というノイズを遮断し、離縁の準備を始めた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。