地味で目立たない次女ですが何故かキラキラしい人に懐かれて困ってます。

紫楼

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フランメ家の終わり

 王宮で結局はダンスも挨拶も、美味しいもの食べるのも出来なかったから少し残念。

お祖父様と伯父さまは今後はなるべく先に話をすると約束してくれた。

 平民コースはダメなんだね。
 デニーとまだあちこち出掛ける約束を果たせてないから、確定までは自由にさせて。


「キャンディーは矯正が無理そうだと話していたんだが、殿下がマダム・ポントリネールに預けたらどうだと仰った」
「修道院かどこぞに後妻かと言う選択肢しかないところを、教育を受けると言うのはかなり酌量されてるのでは?」

 2人でキャンディーの今後を相談しているとこに私要りますか?

「マダムのところに行くと侍女の様に色々やっていけるように徹底的に教育される」
「あれが逃げ出さずにいられるものか・・・」

「ついでにエイミーもと話が来ていたけどエイミーは婚約者の元で教師を付けられる」

 あのロリコンさんの話は本気だったのか。

「それからフランメ家は爵位を取り上げる」

 え?

「キャンディーが王弟であるアルフレッド殿下に不敬を働いたことが表向きの理由だが、ステリーは領地経営を放棄して代官に任せきりなばかりか、アンジェラやキャンディーとともに収入以上の散財をしていてフランメ領は税を法の限界まで上げていて破綻寸前なのだ」

 だから私を変態に売ろうとしたのか。

 領地は生まれてから一度も行ってないから様子が想像できないけど、両親が貴族失格なのは判る。

「爵位と領地を慰謝料の一部としてアルに渡そうとしたが断られた」

 いや破綻寸前の領地なんて要らないでしょう?って思ったのがバレたのかお祖父様は苦笑して仰った。

「あそこは通常運営をして不必要に贅沢をしなければ財政的には安定している土地なのだよ」

 父にかなり融通を効かせたよい割り振りをしたつもりで失敗したってことかな?
 甘やかしたら想像より無能っぷりがひどかったみたいな。

「キャンディーはマダムに預けるが、ステリーとアンジェラはグランデ領の奥地で平民として暮らすことになる」

「お母様に耐えられるとは思えないのですが」

 社交界の花(自称)として絢爛豪華な暮らしを好む母が田舎暮らしで平民だなんて受け入れるはずがない。

「アンジェラの実家は先日のキャンディーのことを知って、アンジェラとキャンディーにーの引き取りは出来ないと言って来ている」

 先回りで言うほど、王族への不敬って大変なことなのね。

「そう言うことだから、しばらく1人で行動するのはやめておいてくれ。あの2人がシャロンに接触を試みる可能性がある」

 捨てた娘に何を望もうと?
 キャンディーとエイミーも手放すことになって、お祖父様と伯父様の庇護下にいる私に利用価値を見つけたってことかな。

「出来るだけ早く2人を遠くにやるからな」

 伯父様がそう言って頭を撫でてくれた。

 当面、街に出るのがダメなのは辛いけど、ちゃんと説明してくれたから、理解できたから大人しくする。

 わからないまま、自分の居場所が変わっていくのはもう嫌だもの。


 それから数日経って、何度か両親がグランデ家にやって来て門前払いをされてた。
 伯父様やお祖父様が、私を引き取る時に二度と援助はしないと誓約させてたそうで、私にもお二人にも会う資格は無いらしい。

 あと領地に不利益をもたらした事で賠償責任があると家令に言われて、すごすごと帰って行ったらしい。

 書類関係が片付き次第、お祖父様の戸籍から抹消されて貴族籍を失う。
 今まで贅沢に買い込んだ品物を売却してそのほんの一部を手切金として渡されて終わりとのこと。

 お母様は相当ごねて実家にも何度も突撃したそうだけど、当主は兄に代替わりしてて、その奥様には若かりし頃に相当な態度をとって来ていたらしく素気無く追い返されたとの事。

 ルーシェンさまの手助けのもと急ピッチで書類関係がまとまり、両親が王都を追い出された頃、マダム・ポントリネールがグランデ家に訪ねて来た。

 ピンと背筋の張った品のあるご婦人で。
 噂ではかなり怖いと聞いていたのだけど、怖いより先にげっそりとお疲れのご様子なのが気になって、思わず体に優しいハーブティーをお出しした。






 











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