103 / 120
二章
護衛依頼中 6
しおりを挟む
ドットたちが焼く練習で肉を山盛り焼いて食べたので朝食はスープで、足りなければパンを食べる感じで済ませた。
俺はミシェルの食事の準備に向かう。
昨日用意したパンケーキと野菜のペーストスープ?おかゆレベルのねっとり感なのでそれなりにお腹に貯まるはず。
侍女のお願いで、シルスファン用に果物に蜂蜜垂らして、ガレット包みを作った。
どうも旅疲れで元気がないからって。
オヤツっぽい朝ごはんにして気分を上げさせたいとか。
ついでに、移動中用にミックスジュースを作った。水分補給が果汁なので、変わり種ってことで。
この世界のミルクは成分無調整、無殺菌なので、こっそりお取り寄せの方使ったよ。
温めるとか手を加えたチーズやバターはいいけど、まんま使うのは怖い。
あ、でも買ってすぐ時間経過無しの無限収納に仕舞ってるから腐るとかはないけどな。
問題はブレンダーもフードプロセッサも無いことだった。
果物各種を微塵切りにしてすり鉢って無理やりで作った。
ミルク足しては擦る。
最後は、洗浄した壺みたいなものに入れてシェイクしたよ。めっちゃダサいバーテンダー。
つぶつぶ感残る飲み物になってちょっと不本意だけど、美味しくできた。
キリムが「勿体無い。勿体無い」ってぼやいてた。バナナとイチゴは高いらしい。
でもミルクで割るから一杯にすると大した量じゃ無いと思うんだが。
貴族の連れてる料理人でもそんな感覚なのか?と疑問に思えば、キリムは侯爵家の見習いコックで、今回ポルドスに残っていた執事や侍女の食事のために残された感じだそう。
「高価な食材を思い切って使えないと貴族の食事作れなくない?」
ミシェルもシルスファンも大貴族の子供だろう?贅沢な食材で良くないか?
「商店でいつでも仕入れられる食材と祝宴や夜会で振る舞う時にしか出さないようなダンジョンのレア物を一緒にしないでください」
おお?
おやつと言えば、俺のガキの頃は、バナナ一本、季節が来たら小粒のイチゴをいっぱい食べてたような時代だったんだぜ?
(※地域差と親の好みもありましょう)
「だってダンジョンで獲ったから実質タダなんだよね」
俺の懐は全く傷まない。
装備だの経費も俺の場合は魔力でどうとでも?
バカみたいな安い値段で売って歩いたら、他の連中に迷惑なのは分かってるから、売る時はギルドに売るけど、自分たちで消費する分にはみんなで美味しく食べた、で良いじゃん。
「ダンジョンで取ったレア物をポンポン気前よく出しちゃうの変ですよ」
え~、ドットたちもランガたちも自分たちで食べる分とか俺に適当に渡してくるのに。
「だけどミシェルさまに作る分の材料だけだと俺が逆に作れないんだよなぁ」
この世界の子供、何食ってんだ??あ、人前なので一応は敬称つけるよ。
「まぁ小さな子はパンを野菜スープに浸すか、芋を潰したものくらいですから」
歯が生えてすぐぐらいから、容赦なく固形物って感じらしい。
食事の準備を済ませて、ドットたちの場所を目指しながら一服。
あー、コーヒー飲みたい。
馬車寄せではすでに出発の準備が整いつつある。
「おっす」
「おはよう」
顔を覚えた騎士や護衛とは挨拶程度だが話すようになった。
俺が貴族に泊まる宿に顔を出してる関係で一応、シルスファンとミシェルを救出した冒険者の一人で、食事を手伝ってると紹介されたので、決して怪しまれてチェックされてるわけでは無いぞ。
「戻ったか」
「お疲れー」
ドットたちの元に着くと俺たちが乗る荷馬車も準備終了だ。
ドレッドの村を出発して、いくつかの牧場、林業の宿を休憩したりして、野営の日が訪れた。
早めに拠点作りをして、シルスファンとミシェル、そしてリューラス侯爵用の大きな天幕を立てて、周りに護衛や従者用のテントを張る。
犯罪者を乗せている馬車は少し先に停めて、馬車の中で寝袋だそうだ。
貴族出身者がうるさいらしいが、犯罪者なので高待遇なわけがないだろ。
今日の寝床は岩場で、風が強い。
騎士隊が魔法障壁を作っ、て安全地帯を侯爵たちの天幕周りに作った。
俺が料理を手伝う関係で、俺たちもその安全圏に寝場所を確保させてもらった。
って言っても、こんな場所で料理とかって感じなので、どうするのかと思えば、天幕に隣に囲いが作られてて、そこで簡易窯と魔導コンロをセットされてた。
キリムが侯爵とシルスファンのスープと肉串とパンを用意した。さすがに凝ったものを出せってはならないようだ。
俺は芋ペーストとつみれを入れたスープを作った。
キリムはこの後、従者と騎士隊の食事を用意するって言うので、野菜を切るのだけ手伝った。一応、騎士隊から賄い当番も来てたしな。
ドットたちの所に戻ると、今夜は真夜中が見張り当番だと言うので、クレイバーと一緒に肉を焼いてパンで挟んだものとごった煮スープを作って、みんなで食べて仮眠を取った。
俺はミシェルの食事の準備に向かう。
昨日用意したパンケーキと野菜のペーストスープ?おかゆレベルのねっとり感なのでそれなりにお腹に貯まるはず。
侍女のお願いで、シルスファン用に果物に蜂蜜垂らして、ガレット包みを作った。
どうも旅疲れで元気がないからって。
オヤツっぽい朝ごはんにして気分を上げさせたいとか。
ついでに、移動中用にミックスジュースを作った。水分補給が果汁なので、変わり種ってことで。
この世界のミルクは成分無調整、無殺菌なので、こっそりお取り寄せの方使ったよ。
温めるとか手を加えたチーズやバターはいいけど、まんま使うのは怖い。
あ、でも買ってすぐ時間経過無しの無限収納に仕舞ってるから腐るとかはないけどな。
問題はブレンダーもフードプロセッサも無いことだった。
果物各種を微塵切りにしてすり鉢って無理やりで作った。
ミルク足しては擦る。
最後は、洗浄した壺みたいなものに入れてシェイクしたよ。めっちゃダサいバーテンダー。
つぶつぶ感残る飲み物になってちょっと不本意だけど、美味しくできた。
キリムが「勿体無い。勿体無い」ってぼやいてた。バナナとイチゴは高いらしい。
でもミルクで割るから一杯にすると大した量じゃ無いと思うんだが。
貴族の連れてる料理人でもそんな感覚なのか?と疑問に思えば、キリムは侯爵家の見習いコックで、今回ポルドスに残っていた執事や侍女の食事のために残された感じだそう。
「高価な食材を思い切って使えないと貴族の食事作れなくない?」
ミシェルもシルスファンも大貴族の子供だろう?贅沢な食材で良くないか?
「商店でいつでも仕入れられる食材と祝宴や夜会で振る舞う時にしか出さないようなダンジョンのレア物を一緒にしないでください」
おお?
おやつと言えば、俺のガキの頃は、バナナ一本、季節が来たら小粒のイチゴをいっぱい食べてたような時代だったんだぜ?
(※地域差と親の好みもありましょう)
「だってダンジョンで獲ったから実質タダなんだよね」
俺の懐は全く傷まない。
装備だの経費も俺の場合は魔力でどうとでも?
バカみたいな安い値段で売って歩いたら、他の連中に迷惑なのは分かってるから、売る時はギルドに売るけど、自分たちで消費する分にはみんなで美味しく食べた、で良いじゃん。
「ダンジョンで取ったレア物をポンポン気前よく出しちゃうの変ですよ」
え~、ドットたちもランガたちも自分たちで食べる分とか俺に適当に渡してくるのに。
「だけどミシェルさまに作る分の材料だけだと俺が逆に作れないんだよなぁ」
この世界の子供、何食ってんだ??あ、人前なので一応は敬称つけるよ。
「まぁ小さな子はパンを野菜スープに浸すか、芋を潰したものくらいですから」
歯が生えてすぐぐらいから、容赦なく固形物って感じらしい。
食事の準備を済ませて、ドットたちの場所を目指しながら一服。
あー、コーヒー飲みたい。
馬車寄せではすでに出発の準備が整いつつある。
「おっす」
「おはよう」
顔を覚えた騎士や護衛とは挨拶程度だが話すようになった。
俺が貴族に泊まる宿に顔を出してる関係で一応、シルスファンとミシェルを救出した冒険者の一人で、食事を手伝ってると紹介されたので、決して怪しまれてチェックされてるわけでは無いぞ。
「戻ったか」
「お疲れー」
ドットたちの元に着くと俺たちが乗る荷馬車も準備終了だ。
ドレッドの村を出発して、いくつかの牧場、林業の宿を休憩したりして、野営の日が訪れた。
早めに拠点作りをして、シルスファンとミシェル、そしてリューラス侯爵用の大きな天幕を立てて、周りに護衛や従者用のテントを張る。
犯罪者を乗せている馬車は少し先に停めて、馬車の中で寝袋だそうだ。
貴族出身者がうるさいらしいが、犯罪者なので高待遇なわけがないだろ。
今日の寝床は岩場で、風が強い。
騎士隊が魔法障壁を作っ、て安全地帯を侯爵たちの天幕周りに作った。
俺が料理を手伝う関係で、俺たちもその安全圏に寝場所を確保させてもらった。
って言っても、こんな場所で料理とかって感じなので、どうするのかと思えば、天幕に隣に囲いが作られてて、そこで簡易窯と魔導コンロをセットされてた。
キリムが侯爵とシルスファンのスープと肉串とパンを用意した。さすがに凝ったものを出せってはならないようだ。
俺は芋ペーストとつみれを入れたスープを作った。
キリムはこの後、従者と騎士隊の食事を用意するって言うので、野菜を切るのだけ手伝った。一応、騎士隊から賄い当番も来てたしな。
ドットたちの所に戻ると、今夜は真夜中が見張り当番だと言うので、クレイバーと一緒に肉を焼いてパンで挟んだものとごった煮スープを作って、みんなで食べて仮眠を取った。
768
あなたにおすすめの小説
最愛の番に殺された獣王妃
望月 或
恋愛
目の前には、最愛の人の憎しみと怒りに満ちた黄金色の瞳。
彼のすぐ後ろには、私の姿をした聖女が怯えた表情で口元に両手を当てこちらを見ている。
手で隠しているけれど、その唇が堪え切れず嘲笑っている事を私は知っている。
聖女の姿となった私の左胸を貫いた彼の愛剣が、ゆっくりと引き抜かれる。
哀しみと失意と諦めの中、私の身体は床に崩れ落ちて――
突然彼から放たれた、狂気と絶望が入り混じった慟哭を聞きながら、私の思考は止まり、意識は閉ざされ永遠の眠りについた――はずだったのだけれど……?
「憐れなアンタに“選択”を与える。このままあの世に逝くか、別の“誰か”になって新たな人生を歩むか」
謎の人物の言葉に、私が選択したのは――
【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。
劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
【完結】物置小屋の魔法使いの娘~父の再婚相手と義妹に家を追い出され、婚約者には捨てられた。でも、私は……
buchi
恋愛
大公爵家の父が再婚して新しくやって来たのは、義母と義妹。当たり前のようにダーナの部屋を取り上げ、義妹のマチルダのものに。そして社交界への出入りを禁止し、館の隣の物置小屋に移動するよう命じた。ダーナは亡くなった母の血を受け継いで魔法が使えた。これまでは使う必要がなかった。だけど、汚い小屋に閉じ込められた時は、使用人がいるので自粛していた魔法力を存分に使った。魔法力のことは、母と母と同じ国から嫁いできた王妃様だけが知る秘密だった。
みすぼらしい物置小屋はパラダイスに。だけど、ある晩、王太子殿下のフィルがダーナを心配になってやって来て……
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる