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寝起きドッキリはいらないよ
現実って何?
現実と非現実って誰が境界を決めたの?
頭がこんがらがってる間に双子によって俺に与えられた部屋に案内されてた。
なんて言うかさ、底辺寄りの俺がネットでしか見たことない部屋って言えば伝わる?
ホテルのスイートルームかってくらい広くて、家具とかがさ。
女の子が憧れる猫足とかじゃなくてスタイリッシュなんだよ。
このテーブルとソファーセットだけでアパートの家賃一年分くらいは吹っ飛びそう。
いじけてもいいよなぁ。
「旬さま、今日は夕食まで好きにするにゃ」
「お昼はここに持ってくるですにゃ」
あー、メシどころじゃなかったな。
「お前ら。もうずっと猫なの?」
「隠す必要ないにゃ」
「もうバレたからいいですにゃ」
耳と尻尾以外は人間なんだけど、にゃーにゃー言い出してから触れる腕とかふわふわしてて心なしか肉球の感触がある。
もしかしてさっきのキツネみたいに俺以外には猫が二足歩行の猫に見えてる状態??
「おすすめご飯は、あずきちゃん特製ねこまんまにゃ」
「桔梗、違うですにゃ、ねこ大好き定食ですにゃ」
ねこまんまもねこ大好き定食も人間の食べ物なんだろうか?
ん?
「あずきちゃんって誰?」
「にゃー。あずきちゃんの気が向いたら会えるにゃ」
「あずきちゃんはあまり人間が好きじゃないですにゃ」
あー、多分人外か。人間嫌いな妖怪とかだろうか。
そのまんま、あずき洗いとかだったらどうしよう。
それ以上の情報は出す気がないみたいで二人とも出て行った。
広い部屋に俺、ポツーン。
大学に行く予定だったのに・・・!
あー、代弁・・・。
もう手遅れじゃん。
とりあえずダチにしばらく大学行けないからノート取ってとヘルプのバイト出来ないってラインした。
この部屋、PCもノートとタブレット置いてあるし、テレビもオーディオも、ウォーターサーバーもあるし、冷蔵庫まであって、至れり尽くせりだけど!
節約生活の俺には落ちつかねぇ!
スマホでぽちぽちしちゃうわ。
セイレーンと猫又調べたわ。
現実に現れた話とか検索したわ。
我に返って笑うしかない。
全部漫画やアニメでよく見るやつだ。
虚しくなってベッドにダイブした。
「・・・」
何この絶妙なマットレス!!!
俺のせんべい布団に喧嘩売ってんのか。
あゝ、寝落ちしそう。
カバーまで肌触りサイコーとか。
パリパリ、いい香りとか泣くわ。
Zzzzzzzzzzzzzー
「ンァ」
ヨダレ・・・
れぇえええええええええええええ!!!
目を開けたら、市松人形みたいな女の子が俺の顔を覗き込んでた。
「ギャァアアアアアアアアア!!!」
「きゃあああああああああああああ!!!!」
お互いで化け物を見たいみたいに悲鳴を上げた。
俺、いまなんか悪いことした!?
「舜さま、如何したにゃん?」
「黒いのが出たですかにゃん?」
バーンと開け放たれた扉から双子が入ってきた。
「「舜さま、いきなりベッドに連れ込んだらダメですにゃん」」
はぁあああああ!?
「あずきちゃん、大丈夫ですかにゃん?」
「あ、ねこまんまにゃん?」
どうやら、この市松人形があずきちゃんらしい。
人間嫌いとか言われてたのにいきなり俺の部屋に来ちゃったのか。
「まんま、持ってきただ」
お人形さんが訛ってる!!
「優しいにゃん」
「私たちのお仕事ですにゃん!」
猫耳メイドと市松人形が会話してる。
「蘭さまの弟、見てみたかっただ」
「うふぅ、似てないって教えたにゃん!」
「匂いも違ったですにゃん」
あー、またなんかディスってる。
「でもなんぞ近しい色をしてるだよ」
色!!???
もしかして俺も秘宝を探しに行くタイプなのか?
ポケットにコインを入れて出かけるんか?
「そうなのかにゃ?」
「にゅー?わからないですにゃ」
話してる間にご飯が冷めそうだなぁと思って用意されてたご飯見ると。
どんぶりの中は混ぜご飯みたいになってて上に生節を粗くほぐしたらしいものがドンっと載せられてた。
んー?これが日常のご飯だとしたらヤベェな。
鰹節は好きだ。
だが毎日は嫌だ。
「響子ちゃんのご飯は洋食ですにゃ」
「蘭さまはお肉がすきですにゃ」
あ、他にも出るんだ。良かった。
出されたものは食べるけど、ちょっと愉快などんぶりって感じだ。
鰹節と魚を焼いたの、しらす、ネギ、大根と出汁醤油と胡麻油かな。
悪くないけど、猫又はネギ食べていいの?
「人間の食べもの大好きにゃ」
「昔は色々くれたですにゃー、最近はなかなかくれないってみんな言ってるですにゃ」
野良猫対策ってやつだな。人間のルールなんて野良たちは知ったことかって感じだろう。
けどいっぱい繁殖されても猫にも人間にも良くないことになるから。
「桔梗?食べたいのか?」
俺のねこまんまに載ってる生節をめっちゃ見てる。
「桔梗も菖蒲も別に作ってあるだに」
あずきちゃんがそう言うと耳をペソっとさせた。
「わかってるけど、目の前にあると気になるにゃ」
「美味しそうですにゃ」
双子に少しずつ分けるとあずきちゃんは呆れた感じになった。
「蘭さまと同じで甘いんだに」
おや、姉さんに似てるとこあったようだ。
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