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三章
773話
アランとジェイクが、ツァイトの背に革製のベルトと鞍? 椅子かな? のような道具を装着する。
私、恐竜の着ぐるみを着た人におんぶされるような見た目になるのでは?
「ぎゃう」
ツァイトが伏せの状態で「乗って」と合図をくれる。アランにひょいと持ち上げられて、ツァイトの背にに乗せられ、腰に緩めのベルトを巻かれた。
手綱と鎧を使ってする合図を説明される。
ツァイトは私の元に来る前にラヴァたちから人間との関わり方を、騎士さんから騎獣としての初級訓練を受けているんだって。まだ子供なのにすごいね。
「今日は飛行訓練はしませんので、ご心配なく」
ワイバーンに乗って移動する感覚を掴めってことみたい。
むー、騎士さんたちには生温かい目で見守られてる…視線がすごいよ。
「よし、ツァイト、ゆっくりな」
アランがツァイトの首を撫でて指示を出す。
ツァイトが体を起こすと視界が高くなった。
「グギャ!」
そうしてツァイトが体を極力揺らさないようにゆっくりと歩き出すと、騎士さんたちが「「「おー」」」とガッツポーズをしたりサムズアップをしたり。
・・・ちょっと楽しい。
いつもはジュリアスさまが後ろにいて支えてくれたけど、一人で乗ってるって言うこの状況が新鮮で面白い。
でもやっぱり視線が。
自分の姿は見えないのでどう見られてるのか。
なんとなくだけど、田舎の遊園地にある小さい子向けの大きな動物の乗り物とか、子供用電動自動車に乗っている、我が子を見守っている親のような視線だと思う。
身長が小さいだけなのに、もうガリガリじゃないのに。いつまで経っても子供を見守る保護者目線で見てるんだよ。
「グルォー」
「グォオオオオォ」
ゆっくり歩くツァイトにラヴァたちより若いワイバーンたちが何か声を掛けているみたい。
「グアァグァ」
何かを言い返す仕草をしたツァイトは怒ってるのかな? ワイバーンたちに文句を言われてるような気もする。
(主、あやつらは自分達が主の騎獣に選ばれなかったことと、ツァイトが小さくなれて自分達と違う暮らしをするのが羨ましいんだの)
アズライトが念話で話しかけてきた。
(きっとツァイトだけ美味しいものを食べているに違いないと言っておるの)
食いしん坊か。
(本音は可愛い主を乗せてズルい、であろうの)
あら?
(あそこを見てみるとわかるの。筋肉質でむさ苦しい男ばかりじゃからのぅ、可愛い子供を乗せる機会なんて滅多にないから文句が出るのも仕方ないとラヴァたちが言っておるの)
私がワイバーンだったら、マッチョを乗せられたら感動に打ち震えるけどなぁ。
好みの問題は仕方ない。
ワイバーンたちもグレーデンの人たちも可愛いものが好きすぎるからね。
「グォグォ」
ツァイトが私を振り返って何か話してる。
(少し駆け足になってもいいかと言っておるの)
アズライトの通訳で私はツァイトの耳の下あたりを撫でてて「ゆっくりね」と伝える。
鎧に足をしっかりかけて、綱を短めの持ち替えて前傾になって振り落とされない姿勢をとった。
「「「「おおーー! 奥方様しっかりー」」」」
「「「グギャオォオオー!」」」
と、騎士さんたちに応援されてしまう。
姿勢を変えただけなのにワイバーンも騎士さんたちも大騒ぎだよ。あなたたち、私のことは良いから訓練に戻ってよね。
タッタッタッタッとツァイトがこ気味よく駆けると、初めての騎乗がうまくできたつもりになって嬉しくなる。お義父さまに肩車されてるのと大差はないんだけど、自分が手綱を持ってるっていう体験が、少しだけ自信につながる気がする。
アランたちが後ろから走ってついてきて、私が落ちないように見守ってくれている安心感も大きい。
(何かあれば我が魔法で受け止めるからの、心配は何もないの)
それは先に言っておいてよね。
しばらくツァイトがゆっくり駆けてくれてたら、騎士さんとワイバーンたちが、訓練放棄していることがルークの耳に入ったようで雷が落ちたよ。
お昼は、ワイバーンたちと食べるためにバーベキューになったので、今日はみんな訓練にならないよ。
私の騎乗訓練は結局、屋敷の厩舎近くでやることになった。
何かあったらジュリアスさまがすぐ駆けつけられるようにってことだったけど、私には護衛も付いてて、アズライトたちもいるからとルークが説得したそう。
_____________
間が空きまして申し訳ないです
別作の大幅改稿中で、脳みそがキャパオーバーです
そして自分の文章の書き癖がひどいのでこれも全部直したくて
なるべく更新したいので脳のリフレッシュをしつつ、頑張りたいと思います。
急に気温が下がって風邪をひきやすい季節になりました
皆様もご自愛くださいね
私、恐竜の着ぐるみを着た人におんぶされるような見た目になるのでは?
「ぎゃう」
ツァイトが伏せの状態で「乗って」と合図をくれる。アランにひょいと持ち上げられて、ツァイトの背にに乗せられ、腰に緩めのベルトを巻かれた。
手綱と鎧を使ってする合図を説明される。
ツァイトは私の元に来る前にラヴァたちから人間との関わり方を、騎士さんから騎獣としての初級訓練を受けているんだって。まだ子供なのにすごいね。
「今日は飛行訓練はしませんので、ご心配なく」
ワイバーンに乗って移動する感覚を掴めってことみたい。
むー、騎士さんたちには生温かい目で見守られてる…視線がすごいよ。
「よし、ツァイト、ゆっくりな」
アランがツァイトの首を撫でて指示を出す。
ツァイトが体を起こすと視界が高くなった。
「グギャ!」
そうしてツァイトが体を極力揺らさないようにゆっくりと歩き出すと、騎士さんたちが「「「おー」」」とガッツポーズをしたりサムズアップをしたり。
・・・ちょっと楽しい。
いつもはジュリアスさまが後ろにいて支えてくれたけど、一人で乗ってるって言うこの状況が新鮮で面白い。
でもやっぱり視線が。
自分の姿は見えないのでどう見られてるのか。
なんとなくだけど、田舎の遊園地にある小さい子向けの大きな動物の乗り物とか、子供用電動自動車に乗っている、我が子を見守っている親のような視線だと思う。
身長が小さいだけなのに、もうガリガリじゃないのに。いつまで経っても子供を見守る保護者目線で見てるんだよ。
「グルォー」
「グォオオオオォ」
ゆっくり歩くツァイトにラヴァたちより若いワイバーンたちが何か声を掛けているみたい。
「グアァグァ」
何かを言い返す仕草をしたツァイトは怒ってるのかな? ワイバーンたちに文句を言われてるような気もする。
(主、あやつらは自分達が主の騎獣に選ばれなかったことと、ツァイトが小さくなれて自分達と違う暮らしをするのが羨ましいんだの)
アズライトが念話で話しかけてきた。
(きっとツァイトだけ美味しいものを食べているに違いないと言っておるの)
食いしん坊か。
(本音は可愛い主を乗せてズルい、であろうの)
あら?
(あそこを見てみるとわかるの。筋肉質でむさ苦しい男ばかりじゃからのぅ、可愛い子供を乗せる機会なんて滅多にないから文句が出るのも仕方ないとラヴァたちが言っておるの)
私がワイバーンだったら、マッチョを乗せられたら感動に打ち震えるけどなぁ。
好みの問題は仕方ない。
ワイバーンたちもグレーデンの人たちも可愛いものが好きすぎるからね。
「グォグォ」
ツァイトが私を振り返って何か話してる。
(少し駆け足になってもいいかと言っておるの)
アズライトの通訳で私はツァイトの耳の下あたりを撫でてて「ゆっくりね」と伝える。
鎧に足をしっかりかけて、綱を短めの持ち替えて前傾になって振り落とされない姿勢をとった。
「「「「おおーー! 奥方様しっかりー」」」」
「「「グギャオォオオー!」」」
と、騎士さんたちに応援されてしまう。
姿勢を変えただけなのにワイバーンも騎士さんたちも大騒ぎだよ。あなたたち、私のことは良いから訓練に戻ってよね。
タッタッタッタッとツァイトがこ気味よく駆けると、初めての騎乗がうまくできたつもりになって嬉しくなる。お義父さまに肩車されてるのと大差はないんだけど、自分が手綱を持ってるっていう体験が、少しだけ自信につながる気がする。
アランたちが後ろから走ってついてきて、私が落ちないように見守ってくれている安心感も大きい。
(何かあれば我が魔法で受け止めるからの、心配は何もないの)
それは先に言っておいてよね。
しばらくツァイトがゆっくり駆けてくれてたら、騎士さんとワイバーンたちが、訓練放棄していることがルークの耳に入ったようで雷が落ちたよ。
お昼は、ワイバーンたちと食べるためにバーベキューになったので、今日はみんな訓練にならないよ。
私の騎乗訓練は結局、屋敷の厩舎近くでやることになった。
何かあったらジュリアスさまがすぐ駆けつけられるようにってことだったけど、私には護衛も付いてて、アズライトたちもいるからとルークが説得したそう。
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間が空きまして申し訳ないです
別作の大幅改稿中で、脳みそがキャパオーバーです
そして自分の文章の書き癖がひどいのでこれも全部直したくて
なるべく更新したいので脳のリフレッシュをしつつ、頑張りたいと思います。
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