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三章
237話
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マーベルハント家の書庫に魅了されて中々も戻って来なかったカンガリー教授とジョシュー先生とついでにリックさまも帰って来た。
「いやぁ、すんばらしい書物がいっぱいで書庫に永住したいところよ」
「確かに!ワシは夢中になり過ぎてうっかりミイラになるとこじゃったよ」
「古代の本がいっぱいって滾りますよねぇ」
テンション高く書庫への熱い思いを語られた。
お祖母様の隠し部屋の本見たら昇天しちゃうんじゃ無いかなぁ。
さすがにネイマーシェ国王族由来の古代書を全部見せて良いか判断が難しいしね。
教授たちの熱い想いが全く冷めない中、私は日にちの迫ったレオルカさまたちの結婚祝いとか、マジックボックスとか、王女様へ差し上げたい転移陣付き装身具について相談するのはめっちゃ嫌なんだけど、監督してもらえないと作れないので相談というかお願いした。
案の定、とんでもないことに言い出したなぁくらいの顔されちゃった。
「はぁ~、それを作ろうと言う発想がまず驚きですねぇ、転移陣については陛下の許可を取ってからにしますよ」
リックスさまが一瞬で立ち直って了承してくれた。
「長生きすると面白いことに参加できるんじゃな」
「わぁ、マジックバックじゃなくマジックボックスの制作に立ち会うのは初めてですよ~」
マジックバッグもマジックボックスも基本はダンジョンの宝箱から入手する物で、上位の王宮魔術師がやっと作れる物らしいのでびっくりされても仕方ない。
「素材はあるんかのぅ?」
「祖母と母の集めた物でやります。でも魔道具師は本当は自分で集めて一人前なんでインチキなんですよね~」
お母さまはお祖母様の言葉をいつも懐かしそうに「私は一生半人前」って苦笑して話してたもの。
「いや、私でも基本的には冒険者や騎士団に依頼してますよ」
「そうじゃぞ、ワシなんか自力で集めようと思ったらもう何も作れんわい」
ありゃ?お祖母様は特殊枠?
「セラーナ夫人は自ら率先して討伐に赴くタイプだったのぅ」
教授が自慢の白髭を撫でながら目を瞑る。ありし日のお祖母様を思い出してるんだろう。どんな人だったのかなぁ。多分一回も会ってないんだよ。いや赤子の頃に魔力回路?を封印をされたみたいだから会ってはいるか。
「では私は一旦王宮に顔を出して来るので」
ってリックさまは部屋を出て行った。
「陛下はやはりとんでもない慧眼の持ち主じゃのう」
?
教授はちょっと冷めたお茶を飲みつつ思考をまとめるようにうんうんって頭を揺らしてる。
「ワシはずっと動かなかった魔道具をリーシャ嬢があっさり直したのに驚いたのと共に君がセラーナ夫人の面影を残してるのに気がついて陛下に報告したんじゃ」
授業にこっそり参加させてくれたのはお祖母様のことがあってのことだったみたい。
陛下からそれとなく私のことを気にしてくれって言われたそう。
「魔道具を陛下に見せたら、すぐに保護に向けて動いてくれたんじゃよ」
魔道具はお祖母様の作ったもので修理が本人しか出来ないと学園には製作見本で置いてたらしい。
それを直せるのは血縁関係か弟子しかいない。
だがそんな人物は娘のナタリアしか報告を受けてない。
お母さまがオレイユ家に嫁いだのは聞いていたが、お父さまの行方不明後にイダルンダの嫁になっていると言う噂が流れてきて、婚姻は家繋がりが多いから他の兄弟に引き受けられるのは珍しいことではないと流されたみたい。
ただ評判が良くないイダルンダだと言うことには多くの人が気にはしていたそう。
私のことが浮上して、お父さまの事件も再調査が入って、やっとハーボット家やオレイユ家を追い詰めようと言う時にアーレンお兄さんが訪ねてきたり、私への虐待が発覚して、あのタイミングが全部揃ったところだったみたい。
あのいきなり辺境にってなった日がそれね。
私の血筋、魔道具師としての腕もちゃんと理解していて、国一番の最高戦力なグレーデン家に託したことは陛下の英断だと教授も先生も力説した。
リーシャの記憶にもないことを立て続けに知って流されるままここまで来たけど、国王自ら助けてくれたってすごいよね。
その凄さはイマイチわかってないけど、あのまま餓死コースじゃなくって本当に良かったよ。
まぁあのままだったら一週間くらい様子見して家出してたと思う。お母さまの集めた魔石売って国外に逃げて。
リーシャはそんなこと考えなかっただろうけど、メグミとしての私は飢え死にも嫌だし、良いように利用されるのも嫌だもん。
キミー姉さんもうざそうだったし。
数時間後、なぜかリックさまが陛下を連れて戻ってきた。
王様って暇なのかな?
「いやぁ、すんばらしい書物がいっぱいで書庫に永住したいところよ」
「確かに!ワシは夢中になり過ぎてうっかりミイラになるとこじゃったよ」
「古代の本がいっぱいって滾りますよねぇ」
テンション高く書庫への熱い思いを語られた。
お祖母様の隠し部屋の本見たら昇天しちゃうんじゃ無いかなぁ。
さすがにネイマーシェ国王族由来の古代書を全部見せて良いか判断が難しいしね。
教授たちの熱い想いが全く冷めない中、私は日にちの迫ったレオルカさまたちの結婚祝いとか、マジックボックスとか、王女様へ差し上げたい転移陣付き装身具について相談するのはめっちゃ嫌なんだけど、監督してもらえないと作れないので相談というかお願いした。
案の定、とんでもないことに言い出したなぁくらいの顔されちゃった。
「はぁ~、それを作ろうと言う発想がまず驚きですねぇ、転移陣については陛下の許可を取ってからにしますよ」
リックスさまが一瞬で立ち直って了承してくれた。
「長生きすると面白いことに参加できるんじゃな」
「わぁ、マジックバックじゃなくマジックボックスの制作に立ち会うのは初めてですよ~」
マジックバッグもマジックボックスも基本はダンジョンの宝箱から入手する物で、上位の王宮魔術師がやっと作れる物らしいのでびっくりされても仕方ない。
「素材はあるんかのぅ?」
「祖母と母の集めた物でやります。でも魔道具師は本当は自分で集めて一人前なんでインチキなんですよね~」
お母さまはお祖母様の言葉をいつも懐かしそうに「私は一生半人前」って苦笑して話してたもの。
「いや、私でも基本的には冒険者や騎士団に依頼してますよ」
「そうじゃぞ、ワシなんか自力で集めようと思ったらもう何も作れんわい」
ありゃ?お祖母様は特殊枠?
「セラーナ夫人は自ら率先して討伐に赴くタイプだったのぅ」
教授が自慢の白髭を撫でながら目を瞑る。ありし日のお祖母様を思い出してるんだろう。どんな人だったのかなぁ。多分一回も会ってないんだよ。いや赤子の頃に魔力回路?を封印をされたみたいだから会ってはいるか。
「では私は一旦王宮に顔を出して来るので」
ってリックさまは部屋を出て行った。
「陛下はやはりとんでもない慧眼の持ち主じゃのう」
?
教授はちょっと冷めたお茶を飲みつつ思考をまとめるようにうんうんって頭を揺らしてる。
「ワシはずっと動かなかった魔道具をリーシャ嬢があっさり直したのに驚いたのと共に君がセラーナ夫人の面影を残してるのに気がついて陛下に報告したんじゃ」
授業にこっそり参加させてくれたのはお祖母様のことがあってのことだったみたい。
陛下からそれとなく私のことを気にしてくれって言われたそう。
「魔道具を陛下に見せたら、すぐに保護に向けて動いてくれたんじゃよ」
魔道具はお祖母様の作ったもので修理が本人しか出来ないと学園には製作見本で置いてたらしい。
それを直せるのは血縁関係か弟子しかいない。
だがそんな人物は娘のナタリアしか報告を受けてない。
お母さまがオレイユ家に嫁いだのは聞いていたが、お父さまの行方不明後にイダルンダの嫁になっていると言う噂が流れてきて、婚姻は家繋がりが多いから他の兄弟に引き受けられるのは珍しいことではないと流されたみたい。
ただ評判が良くないイダルンダだと言うことには多くの人が気にはしていたそう。
私のことが浮上して、お父さまの事件も再調査が入って、やっとハーボット家やオレイユ家を追い詰めようと言う時にアーレンお兄さんが訪ねてきたり、私への虐待が発覚して、あのタイミングが全部揃ったところだったみたい。
あのいきなり辺境にってなった日がそれね。
私の血筋、魔道具師としての腕もちゃんと理解していて、国一番の最高戦力なグレーデン家に託したことは陛下の英断だと教授も先生も力説した。
リーシャの記憶にもないことを立て続けに知って流されるままここまで来たけど、国王自ら助けてくれたってすごいよね。
その凄さはイマイチわかってないけど、あのまま餓死コースじゃなくって本当に良かったよ。
まぁあのままだったら一週間くらい様子見して家出してたと思う。お母さまの集めた魔石売って国外に逃げて。
リーシャはそんなこと考えなかっただろうけど、メグミとしての私は飢え死にも嫌だし、良いように利用されるのも嫌だもん。
キミー姉さんもうざそうだったし。
数時間後、なぜかリックさまが陛下を連れて戻ってきた。
王様って暇なのかな?
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