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三章
258話
ついに王都に向けて出発しなくちゃな日になっちゃった。正直面倒くさい。
転移陣を使うからすぐなんだけどね。
お義母さまが私とアンゼリカさまの衣装を監修してくれたので何も考えることもなくなんだけど。
久しぶりに王都のタウンハウスに行くからあちらの従者さんたちにお土産いっぱい作ってもらった。ルルゥも行くから多分新作レシピはしっかり伝授すると思う。
「父上、母上、留守を頼みます」
今回は若い世代の顔ぶれを覚えてこいってことで、セリウスさまとクラウスさまも行くので久しぶりに三兄弟で表舞台に出るらしい。目立っちゃうだろうな。
「社交など気にせずで良いからねぇ」
いやそこは夫人として少しはお役に立ちたい所存。
ジュリアスさま、私、セリウスさま、クラウスさま、アンゼリカさまと、相変わらず私用以外の護衛が少ないので自薦のチェイスさんとアモンさんたちいつも着いてくる騎士さんたちとお世話係としてセバスチャン、そしてサーキスさまとルルゥね。
アズライトは私の肩に乗って、ポムたちは王都は興味ないらしくついてこないって。
侍従侍女さんは向こうにもいるのでニーナだけ。
サラとメルは今回はお義母さまのメイドさんたちと一緒にお仕事をするそう。修行?
ジュリアスさまに抱っこされて転移陣に立つ。グラリと視界が蠢いて綺麗な虹色ベールが見えたと思ったらすぐに王都側に転移陣に出た。
タウンハウスに直通で着きたいものだ。
レオルカさまたちもアッガスのお屋敷に転移陣があるのでそれで来るそう。前アッガス伯、大した仕事してなかったクセに転移陣持ってたんだー!生意気ー!!
あ、先先代とかにまともな人がいたかもしれないね。失敬失敬。
王国騎士さんと出入記録を取る文官、荷物を運び出してくれる人足みたいな人たちに出迎えられて、ジュリアスさまが挨拶して転移陣のある塔から出る。
転移陣を使える貴族は限られているとはいえ、国の行事関連での王都入りなので忙しいらしくとっとと送り出されるよ。
基本的に転移陣を使うような場所から来る貴族には王宮に部屋を用意されるけどグレーデン家一同は都会の接待は落ち着かないからサクッとタウンハウスに向かう。
レオルカさまたちもうちに来るそう。
グレーデン家のタウンハウスでは執事長筆頭に屋敷の従者一同がズラッと並んでお出迎えしてくれる。
「「「「「お帰りなさいませ」」」」」
「ただいま。みな出迎えありがとう」
セリウスさまたちが気さくな感じで侍従たちと話しながら中に入ってく。
ルルゥは早速コックさんたちに声をかけて、厨房に向かう。コックさんたち嬉しそうだな。
ちなみにタウンハウスの執事長はセバスティアン。ジュリアスさまの執事セバスチャンの父である。
セバスチャンったら顔が引き攣ってるよ。怖いのかしら?
「リーシャさま、アンゼリカさま、こちらへどうぞ」
夕刻の祝宴の前にスペシャルエステをしてから着付けするらしい。
「私は良い」
「そうはいきませんよ」
やたらパワフルな侍女さんにアンゼリカさまがガシッと掴まれて引っ張っていかれちゃった。
「あー、昔からアンゼリカはラーナには勝てないんだよ」
なるほど。子供の頃からお世話してくれてる人には逆らえないね。
そう教えてくれたクラウスさまもお着替えをって渋い従者さんに言われて連れていかれた。
ジュリアスさまとセリウスさまはセバスティアンに「書類を片付けて頂きます」
って言われてどんよりしてた。
「さ、リーシャさまも行きましょう」
ニーナとタウンハウスの侍女さんたちにお風呂に連行だよ。
ジュリアスさまの方が豪華エステされるべきでは!?
二時間くらいかけてエステと着付けされた。お姫様のような扱いで幸せだけど、タウンハウスの侍女さんたちには慣れてないので恥ずかしいよね!
お義母さまが入念に選んでくれたドレスはジュリアスさまの髪の色から私の瞳の色ってグラデーションで金糸銀糸でとってもエレガントな感じ。髪型もハーフアップで髪飾りも繊細な銀の蔦みたいなデザインで。
コルセットもしてるけど緩め。ツルピタなボディだから締めても無駄ァ!!
「リーシャちゃん、妖精のようだねー」
「いつもより大人っぽいねー」
セリウスさまとクラウスさまがとりあえず褒めてくれる。
なぜとりあえずって言うか?
だってアンゼリカさまがどう考えても一番綺麗で迫力のある仕上がりなんだもの。
赤を基調にしたド派手な感じなのに本人が負けてないから火の女神さまみたいだよ。
私たちが着替えてる間にレオルカさまたちも到着してマデリーさまもお着替えしてて。
彼女もレオルカさまのお色と言うことで赤だけど少しピンクが入ってるので二人が並ぶと「赤ァ!!!」ってなるよ。
ジュリアスさまたちは赤を基調にしてるけど、それぞれ少しずつ赤の濃度が違うので個性が出てる。
レイルカさまはマデリーさまの瞳の色の碧を差し色にしてるけど基本は赤。
一族の色の主張が激しいな!似合ってるけど。
サーキスさまとルルゥは黒を基調にシンプルだけど刺繍に眼の色が入ってる感じ。
うむ、かっこいいので心のフィルムに焼き付ける。
今回は帰りも魔法陣を使うので馬車を持ってきてない。
タウンハウスの馬車で王宮へ。ちゃんと改造済みだった!有難い。
馬もグレーデンへの伝令に走ったりするので魔馬。ご立派な馬体で引き締まったムキムキボディの馬さんだ。馬の筋肉もセクシーよね。え?マニアック?
私がが乗る馬車には当然ジュリアスさまが一緒で、セリウスさまとクラウスさま。
アンゼリカさまはレオルカさまとマデリーさま、サーキスさまで。
各地から貴族が集まってるので王宮近くで渋滞にハマった。
一応爵位によって入れる門が分かれてるそうだけど、メインロードが詰まっちゃうとね。
「寝ちゃいそう」
「せっかく可愛くした髪が崩れちゃうよー?」
クラウスさまが笑うので、
「面白いお話してください」
って無茶振りしてみた。
「えー」
文句言いつつもダンジョンの中でのお話をしてくれたので楽しかった。
転移陣を使うからすぐなんだけどね。
お義母さまが私とアンゼリカさまの衣装を監修してくれたので何も考えることもなくなんだけど。
久しぶりに王都のタウンハウスに行くからあちらの従者さんたちにお土産いっぱい作ってもらった。ルルゥも行くから多分新作レシピはしっかり伝授すると思う。
「父上、母上、留守を頼みます」
今回は若い世代の顔ぶれを覚えてこいってことで、セリウスさまとクラウスさまも行くので久しぶりに三兄弟で表舞台に出るらしい。目立っちゃうだろうな。
「社交など気にせずで良いからねぇ」
いやそこは夫人として少しはお役に立ちたい所存。
ジュリアスさま、私、セリウスさま、クラウスさま、アンゼリカさまと、相変わらず私用以外の護衛が少ないので自薦のチェイスさんとアモンさんたちいつも着いてくる騎士さんたちとお世話係としてセバスチャン、そしてサーキスさまとルルゥね。
アズライトは私の肩に乗って、ポムたちは王都は興味ないらしくついてこないって。
侍従侍女さんは向こうにもいるのでニーナだけ。
サラとメルは今回はお義母さまのメイドさんたちと一緒にお仕事をするそう。修行?
ジュリアスさまに抱っこされて転移陣に立つ。グラリと視界が蠢いて綺麗な虹色ベールが見えたと思ったらすぐに王都側に転移陣に出た。
タウンハウスに直通で着きたいものだ。
レオルカさまたちもアッガスのお屋敷に転移陣があるのでそれで来るそう。前アッガス伯、大した仕事してなかったクセに転移陣持ってたんだー!生意気ー!!
あ、先先代とかにまともな人がいたかもしれないね。失敬失敬。
王国騎士さんと出入記録を取る文官、荷物を運び出してくれる人足みたいな人たちに出迎えられて、ジュリアスさまが挨拶して転移陣のある塔から出る。
転移陣を使える貴族は限られているとはいえ、国の行事関連での王都入りなので忙しいらしくとっとと送り出されるよ。
基本的に転移陣を使うような場所から来る貴族には王宮に部屋を用意されるけどグレーデン家一同は都会の接待は落ち着かないからサクッとタウンハウスに向かう。
レオルカさまたちもうちに来るそう。
グレーデン家のタウンハウスでは執事長筆頭に屋敷の従者一同がズラッと並んでお出迎えしてくれる。
「「「「「お帰りなさいませ」」」」」
「ただいま。みな出迎えありがとう」
セリウスさまたちが気さくな感じで侍従たちと話しながら中に入ってく。
ルルゥは早速コックさんたちに声をかけて、厨房に向かう。コックさんたち嬉しそうだな。
ちなみにタウンハウスの執事長はセバスティアン。ジュリアスさまの執事セバスチャンの父である。
セバスチャンったら顔が引き攣ってるよ。怖いのかしら?
「リーシャさま、アンゼリカさま、こちらへどうぞ」
夕刻の祝宴の前にスペシャルエステをしてから着付けするらしい。
「私は良い」
「そうはいきませんよ」
やたらパワフルな侍女さんにアンゼリカさまがガシッと掴まれて引っ張っていかれちゃった。
「あー、昔からアンゼリカはラーナには勝てないんだよ」
なるほど。子供の頃からお世話してくれてる人には逆らえないね。
そう教えてくれたクラウスさまもお着替えをって渋い従者さんに言われて連れていかれた。
ジュリアスさまとセリウスさまはセバスティアンに「書類を片付けて頂きます」
って言われてどんよりしてた。
「さ、リーシャさまも行きましょう」
ニーナとタウンハウスの侍女さんたちにお風呂に連行だよ。
ジュリアスさまの方が豪華エステされるべきでは!?
二時間くらいかけてエステと着付けされた。お姫様のような扱いで幸せだけど、タウンハウスの侍女さんたちには慣れてないので恥ずかしいよね!
お義母さまが入念に選んでくれたドレスはジュリアスさまの髪の色から私の瞳の色ってグラデーションで金糸銀糸でとってもエレガントな感じ。髪型もハーフアップで髪飾りも繊細な銀の蔦みたいなデザインで。
コルセットもしてるけど緩め。ツルピタなボディだから締めても無駄ァ!!
「リーシャちゃん、妖精のようだねー」
「いつもより大人っぽいねー」
セリウスさまとクラウスさまがとりあえず褒めてくれる。
なぜとりあえずって言うか?
だってアンゼリカさまがどう考えても一番綺麗で迫力のある仕上がりなんだもの。
赤を基調にしたド派手な感じなのに本人が負けてないから火の女神さまみたいだよ。
私たちが着替えてる間にレオルカさまたちも到着してマデリーさまもお着替えしてて。
彼女もレオルカさまのお色と言うことで赤だけど少しピンクが入ってるので二人が並ぶと「赤ァ!!!」ってなるよ。
ジュリアスさまたちは赤を基調にしてるけど、それぞれ少しずつ赤の濃度が違うので個性が出てる。
レイルカさまはマデリーさまの瞳の色の碧を差し色にしてるけど基本は赤。
一族の色の主張が激しいな!似合ってるけど。
サーキスさまとルルゥは黒を基調にシンプルだけど刺繍に眼の色が入ってる感じ。
うむ、かっこいいので心のフィルムに焼き付ける。
今回は帰りも魔法陣を使うので馬車を持ってきてない。
タウンハウスの馬車で王宮へ。ちゃんと改造済みだった!有難い。
馬もグレーデンへの伝令に走ったりするので魔馬。ご立派な馬体で引き締まったムキムキボディの馬さんだ。馬の筋肉もセクシーよね。え?マニアック?
私がが乗る馬車には当然ジュリアスさまが一緒で、セリウスさまとクラウスさま。
アンゼリカさまはレオルカさまとマデリーさま、サーキスさまで。
各地から貴族が集まってるので王宮近くで渋滞にハマった。
一応爵位によって入れる門が分かれてるそうだけど、メインロードが詰まっちゃうとね。
「寝ちゃいそう」
「せっかく可愛くした髪が崩れちゃうよー?」
クラウスさまが笑うので、
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「えー」
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