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三章
348話
見渡す範囲の大地がわさわさ。
ポムたちがテテテーと走って種をマジックバッグから出して植えた。
もしかして精霊樹の子株の?
舞をする前に植えればよかったのに!
アズライトが集まって来ている精霊たちに任せる気じゃのと教えてくれた。
何もかもをお膳立てする気はないらしい。
この土地にあったスピードでゆったり育めば良いだろうって。
グレーデンは不毛と言うか荒地?魔獣が多すぎて開拓できてなかった場所が多かっただけで魔素も豊富で多少(!?)の無茶が出来ただけだそうだ。
カイダールは魔素は多い方だけど広くはないし精霊に嫌われた期間もそれなりだからゆっくり。
色々あるんだねぇ。
お兄様と伯父様がポムたちを拝み始めちゃった。
まぁある意味、精霊王の御使いみたいなものか。エロモニパル&食いしん坊だけど。
少し遠くの方、外の様子の異変に気がついたらしき住民たちが騒ぎ始めた気配がした。そりゃいきなり窓の外の景色が変わったライトホラー。
一体どこまで繁っちゃったのか。
お兄様と伯父様がみんなに簡単に説明してくるって私たちに屋敷に戻っておくように言ったので来た道をゆっくり戻る。
さっきまでいなかった小動物がポムたちにぴょこぴょこ頭を下げたり手を上下にして挨拶らしきことをしてる。
何が起こったかを理解してるのかも。
うさぎ、ネズミ、フェレットみたいな子達かわいい。もふもふもこもこー!
メルヘンだ。
ポムたちは近くまで行ってお尻フリフリしたりして対応してる。
それを見てる私たちはみんなきっと鼻の下が伸びてる。ニーナは陶酔状態だよ。
普通の小動物にはお菓子があげられないのでナッツとプルルンを出すとピョンピョン跳ねたり体をくねくねさせて喜んでくれた。
シル○ニアなお家をセットしたい気分。
屋敷に戻るとガンモさんが出迎えてくれて食事前に順番にお風呂をって。
ルルゥとルーク以外は〈洗浄〉で済ますからと断っちゃった。セリウスさまも遠慮?
「もともと遠征ではそうそう風呂に入れないんだから一週間くらい平気ー」
んー、〈洗浄〉が使えると言っても一週間って言う響きがばっちいって思っちゃうお風呂大好きーな私。
ルークとルルゥは騎士だけど身だしなみはきっちり。入れる時は入りたい派だそう。
ニーナは?って聞くと男所帯だし今回侍女はニーナしか連れて来ていないからすぐ動けるようにしておきたいって。勤勉。そしてごめんね。
早速一番風呂をジュリアスさまと頂く。
うん!まぁまぁなサイズの檜風呂?檜の香りはしないから木のお風呂と言うべきか。
ジュリアスさまが足を伸ばせるにでよかった。
「グレーデンとは気温が違うせいか肌に触れる湿度がまったりだな」
しっとり感があるね。
『主よ。この屋敷の裏の方に温かい水源があるようじゃ。掘るかの?』
(ん?温泉がでるの?)
アズライトが湯船に浮かびながらパバブとお酒を堪能してる。なんと言う羨ましいことを。
(掘って良いかはお兄様にお聞きしてからね。でも今後も遊びに来る予定だから大きいお風呂があった方が嬉しいな)
『ポムに頼めばすぐじゃし、嫌がりはせんと思うぞ』
(だろうとは思うけど土地の主人に確認は大事だよ)
『人の法は面倒じゃの。自然のものの権利なぞ人のものでもないであろうに』
そうだね。人間は神様に場所を間借りしてるんだと思うよ。人以外には図々しい決まりだね。
「リーシャ、そろそろあがろうか」
「はい」
浴室内と湯船を〈洗浄〉〈浄化〉してから上がった。
ニーナが簡易なワンピースを着付けてくれて、次に入るルークたちに声をかけに言ってくれた。
ドーラさんがハーブティーを持って来てくれた。
「リーシャさまには甘めですよ」
うふふ、昔のリーシャの好みで淹れてくれたみたい。
「ドーラさん、ありがとう」
お母さまと飲んでたんであろうお茶はなんとなく懐かしくて温かい。
「ナタリア奥様の面影もカイダールさまの雰囲気も感じられて・・・」
お父さまのことはわからないけどお母さまに似てるのは絶対美人なので良い気分。
ドーラさんは感激屋さんだからずっとウルウルだ。
「ドーラさん。私ね、王都では確かに辛いこともあったけど今はとても幸せだよ」
「はい。お嬢様ぁ」
「お義母さまはね、明るくて元気でパワフルで私をとっても可愛がってくださるし、お義父さまはすごい大きくて豪快で楽しい人で、旦那さまは優しくていつも守ってくれる人なの、だから心配しないでね」
ずっと罪悪感を抱いていないでね。仕えてる貴族に逆らえないのは当たり前だし、ハーボットの一族で悪党だったイダルンダに逆らえばとんでもないことになったはず。
「ドーラ、雇われている者にも多少なりと仕える主人を守る者としての責務はあるかも知れぬ。だが権力の前にはどうにもならない壁がある。分を弁えねば命を失うこともある。そなたはリーシャに対して十分心を尽くしていたのであろう。気に止まず今後はアーロン・カイダールを主人として正しくあるように見守って行けば、前主人たちの心も晴れよう。よしなに頼むぞ」
ジュリアスさまの言葉にドーラさんは何度も頷き跪いた。途中からガンモさんも控えていたのでガンモさんもポーカーフェイスを保っているものの目が赤い。
お父さまが異国で亡くなったこともお母さま何病気で亡くなったこともドーラさんとガンモさんのせいじゃないのにずっと重しを抱いてたんだろうな。
「お兄様はお父さまの意思を継いでくれる人だから支えて下さいね」
マーベルハントのお祖父様が付けてくれた家令屋や執務官もいるけど身近で親身に支えてくれる人がいたらありがたいよね。
「承知いたしました」
カイダール領から今後広がっていく薬草や薬方はこの国のためになるものだから。
「真面目なお話かしらぁ?」
「いやもう終わったよ」
ルルゥが顔を出すとディディエが卵を差し出して来た。
「ご飯の時間を主張してるらしいわぁ」
なるほど。卵はさっき力を使ったからだね。
ジュリアスさまがそっと手を添えたらグンッと魔力を吸い取った。遠慮がないなぁ。
ポムたちがテテテーと走って種をマジックバッグから出して植えた。
もしかして精霊樹の子株の?
舞をする前に植えればよかったのに!
アズライトが集まって来ている精霊たちに任せる気じゃのと教えてくれた。
何もかもをお膳立てする気はないらしい。
この土地にあったスピードでゆったり育めば良いだろうって。
グレーデンは不毛と言うか荒地?魔獣が多すぎて開拓できてなかった場所が多かっただけで魔素も豊富で多少(!?)の無茶が出来ただけだそうだ。
カイダールは魔素は多い方だけど広くはないし精霊に嫌われた期間もそれなりだからゆっくり。
色々あるんだねぇ。
お兄様と伯父様がポムたちを拝み始めちゃった。
まぁある意味、精霊王の御使いみたいなものか。エロモニパル&食いしん坊だけど。
少し遠くの方、外の様子の異変に気がついたらしき住民たちが騒ぎ始めた気配がした。そりゃいきなり窓の外の景色が変わったライトホラー。
一体どこまで繁っちゃったのか。
お兄様と伯父様がみんなに簡単に説明してくるって私たちに屋敷に戻っておくように言ったので来た道をゆっくり戻る。
さっきまでいなかった小動物がポムたちにぴょこぴょこ頭を下げたり手を上下にして挨拶らしきことをしてる。
何が起こったかを理解してるのかも。
うさぎ、ネズミ、フェレットみたいな子達かわいい。もふもふもこもこー!
メルヘンだ。
ポムたちは近くまで行ってお尻フリフリしたりして対応してる。
それを見てる私たちはみんなきっと鼻の下が伸びてる。ニーナは陶酔状態だよ。
普通の小動物にはお菓子があげられないのでナッツとプルルンを出すとピョンピョン跳ねたり体をくねくねさせて喜んでくれた。
シル○ニアなお家をセットしたい気分。
屋敷に戻るとガンモさんが出迎えてくれて食事前に順番にお風呂をって。
ルルゥとルーク以外は〈洗浄〉で済ますからと断っちゃった。セリウスさまも遠慮?
「もともと遠征ではそうそう風呂に入れないんだから一週間くらい平気ー」
んー、〈洗浄〉が使えると言っても一週間って言う響きがばっちいって思っちゃうお風呂大好きーな私。
ルークとルルゥは騎士だけど身だしなみはきっちり。入れる時は入りたい派だそう。
ニーナは?って聞くと男所帯だし今回侍女はニーナしか連れて来ていないからすぐ動けるようにしておきたいって。勤勉。そしてごめんね。
早速一番風呂をジュリアスさまと頂く。
うん!まぁまぁなサイズの檜風呂?檜の香りはしないから木のお風呂と言うべきか。
ジュリアスさまが足を伸ばせるにでよかった。
「グレーデンとは気温が違うせいか肌に触れる湿度がまったりだな」
しっとり感があるね。
『主よ。この屋敷の裏の方に温かい水源があるようじゃ。掘るかの?』
(ん?温泉がでるの?)
アズライトが湯船に浮かびながらパバブとお酒を堪能してる。なんと言う羨ましいことを。
(掘って良いかはお兄様にお聞きしてからね。でも今後も遊びに来る予定だから大きいお風呂があった方が嬉しいな)
『ポムに頼めばすぐじゃし、嫌がりはせんと思うぞ』
(だろうとは思うけど土地の主人に確認は大事だよ)
『人の法は面倒じゃの。自然のものの権利なぞ人のものでもないであろうに』
そうだね。人間は神様に場所を間借りしてるんだと思うよ。人以外には図々しい決まりだね。
「リーシャ、そろそろあがろうか」
「はい」
浴室内と湯船を〈洗浄〉〈浄化〉してから上がった。
ニーナが簡易なワンピースを着付けてくれて、次に入るルークたちに声をかけに言ってくれた。
ドーラさんがハーブティーを持って来てくれた。
「リーシャさまには甘めですよ」
うふふ、昔のリーシャの好みで淹れてくれたみたい。
「ドーラさん、ありがとう」
お母さまと飲んでたんであろうお茶はなんとなく懐かしくて温かい。
「ナタリア奥様の面影もカイダールさまの雰囲気も感じられて・・・」
お父さまのことはわからないけどお母さまに似てるのは絶対美人なので良い気分。
ドーラさんは感激屋さんだからずっとウルウルだ。
「ドーラさん。私ね、王都では確かに辛いこともあったけど今はとても幸せだよ」
「はい。お嬢様ぁ」
「お義母さまはね、明るくて元気でパワフルで私をとっても可愛がってくださるし、お義父さまはすごい大きくて豪快で楽しい人で、旦那さまは優しくていつも守ってくれる人なの、だから心配しないでね」
ずっと罪悪感を抱いていないでね。仕えてる貴族に逆らえないのは当たり前だし、ハーボットの一族で悪党だったイダルンダに逆らえばとんでもないことになったはず。
「ドーラ、雇われている者にも多少なりと仕える主人を守る者としての責務はあるかも知れぬ。だが権力の前にはどうにもならない壁がある。分を弁えねば命を失うこともある。そなたはリーシャに対して十分心を尽くしていたのであろう。気に止まず今後はアーロン・カイダールを主人として正しくあるように見守って行けば、前主人たちの心も晴れよう。よしなに頼むぞ」
ジュリアスさまの言葉にドーラさんは何度も頷き跪いた。途中からガンモさんも控えていたのでガンモさんもポーカーフェイスを保っているものの目が赤い。
お父さまが異国で亡くなったこともお母さま何病気で亡くなったこともドーラさんとガンモさんのせいじゃないのにずっと重しを抱いてたんだろうな。
「お兄様はお父さまの意思を継いでくれる人だから支えて下さいね」
マーベルハントのお祖父様が付けてくれた家令屋や執務官もいるけど身近で親身に支えてくれる人がいたらありがたいよね。
「承知いたしました」
カイダール領から今後広がっていく薬草や薬方はこの国のためになるものだから。
「真面目なお話かしらぁ?」
「いやもう終わったよ」
ルルゥが顔を出すとディディエが卵を差し出して来た。
「ご飯の時間を主張してるらしいわぁ」
なるほど。卵はさっき力を使ったからだね。
ジュリアスさまがそっと手を添えたらグンッと魔力を吸い取った。遠慮がないなぁ。
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