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三章
349話
食卓にはお兄様と伯父様、私とジュリアスさま、セリウスさまで。
みんなはお兄様が同席すれば良いと言ってくれたけど従者として別室で頂くそうだ。
「神と精霊の慈悲と恩恵に感謝を」
お祈りをしていただきます。
ハーブをふんだんに使ったサラダとお肉料理サイコー!
パンもハーブ入り。
スープはコンソメ、グレーデンよりパンチが足りないかな。グレーデン家のコックさんの探究心が凄まじくて上達スピードが追いつけないよね。
ポムたちも大地に恵みいっぱいの食事が嬉しいと頬をぱんぱんにさせてる。ディディエには頬袋がないのに同じように詰めるから大変!
「ははは、モニパルとはこんなに表情豊かなのだな」
伯父様が興味深いとポムとティムを観察してるけど、その子達は多分普通のモニパルと違うと思う。
そこらにいた子を拾って来ても懐かないかも?
キッシュみたいなのにはお野菜とハーブが絶妙で素朴で好きな感じだ。うま~。
「そちらはお嬢様がお小さい頃よくナタリアさまにおねだりしていらっしゃった料理です。今もお好きそうで良かったです」
「カイダールさまもお好きだったのですよ」
ドーラさんとガンモさんが嬉しそう。
「お祖父様もこれを食べたら少し涙ぐまれてセラーナさまの直伝そのままの味だとおっしゃっていましたよ」
ネイマーシュのお料理なのかしら?
「お母さまはよく鍋を焦がしてた気がします」
「ああ~、そうです。あまりお料理はお得意ではないのですが薬草の効果は試してこそなの~と目分量で色々と・・・」
お祖母様のレシピ以外はアレンジャー爆発だったのかしら?
「たまに鍋が爆発して破裂するようなものは入っていないのにと驚いたものです」
んん?お料理で爆発はすごいな。卵とか?
「リーシャさまも薬湯をお作りの時は爆発してましたよね」
後ろに控えていたニーナがクスクスと肩を揺らしてる。
あれは錬金術の失敗でお料理じゃないもん。
「あらあら、ナタリアさまも初めて使う薬草は鍋どころか壁を壊したりしてましたね」
あー、それは錬金術使ってたのかも。
「クッキーはよく石のように堅く仕上がってカイダールさまがミルクに浸すと美味しいと笑ってましたね」
それはビスコッティー!!いやもしかしたら瓦煎餅とか?
「ですがあれはあれで腹持ちが良くて好きでした」
そこまで堅かったなら保存食としてスープでクタクタにしたら美味しいかも?
「想像が及ばないがちょっと試してみたくなるねー」
セリウスさまが興味を持っちゃった。
「・・・多分再現できますよ」
「エ!」
いざとなると尻込みしちゃうかー。歯が折れそうな物体X。
再現は明日やってみようっと。
「そういえば、お兄様」
「なんだい」
「アズライトが屋敷の裏に湯の出る水脈があると教えてくれたのですが温泉を作っても良いですか?」
「温泉!!?!」
お兄様と伯父様、ガンモさんもびっくりして目を見開いてる。
「今後も遊びに来た時に使いたいので大きなお風呂が欲しいです」
私がまた来るってことに反応してドーラさんとガンモさんがガバっとお兄様を見る。
「もちろん!!僕もお風呂は大好きだから嬉しいよ。職人を呼ばないとだね」
「掘削と岩を集めるのはポムたちがやってくれるので着替えと休憩ができるくらいの小屋を作って頂ければ」
「「・・・おお・・・」」
ポムたちを凝視してる。グレーデンの池はほとんどポムが掘ってるんだよ。アズライトがちゃっかりポムを煽ててね。
『他の場所にも良いのがあるから人寄せに使ったらどうじゃの』
住む人用と旅行客用ってことらしい。素晴らしいね。
「お兄様、保養施設や住民用に使えそうな場所にも湯源があるそうです」
「!!??」
問題はあまり人が出入りするとレアな薬草とかを泥棒が狙ったりして入って来たら紛れちゃうかもなんだよね。
「それは早めに手をつけた方がいいな」
「人手や資金が足りなければグレーデンから出資するのでも良いよねー」
「そうだな、カイダール領の雰囲気は戦に疲れた騎士たちが休むのに良さそうだ」
なんてこった。また貯金を使うタイミングを逃したかもしれない。騎士のためとか言われちゃうとね。
「マーベルハント翁のおかげで自警団や農業従事者も多少住み着いてくれてますので公衆浴場は早めが良いですね」
「そうか。グレーデンの開拓は少し落ち着いているからこちらに回すこともできるだろう」
一気に工場も畑も増やしたからグレーデン領は少しゆっくりに切り替えると言うことかな。
「思わぬことでしたが、身体を清潔に保つことは病を防ぐための予防になりますから温泉は長期療養施設ができた時の強みになります」
やっぱり感染症を研究してるだけあって予防の概念があるんだね。
消毒とか栄養も考えてるかも。
薬草を領地の売りにするから保養施設はすでに計画はあったらしい。
場所の選定中だったそうで、湯源があるところを新たに当て嵌めることになりそう。
「せっかくならばマーベルハント家にも声を掛けてより良い施設を作ろう」
なんだか大事になっちゃったなぁ。まぁ温泉は嬉しいから良いか。
みんなはお兄様が同席すれば良いと言ってくれたけど従者として別室で頂くそうだ。
「神と精霊の慈悲と恩恵に感謝を」
お祈りをしていただきます。
ハーブをふんだんに使ったサラダとお肉料理サイコー!
パンもハーブ入り。
スープはコンソメ、グレーデンよりパンチが足りないかな。グレーデン家のコックさんの探究心が凄まじくて上達スピードが追いつけないよね。
ポムたちも大地に恵みいっぱいの食事が嬉しいと頬をぱんぱんにさせてる。ディディエには頬袋がないのに同じように詰めるから大変!
「ははは、モニパルとはこんなに表情豊かなのだな」
伯父様が興味深いとポムとティムを観察してるけど、その子達は多分普通のモニパルと違うと思う。
そこらにいた子を拾って来ても懐かないかも?
キッシュみたいなのにはお野菜とハーブが絶妙で素朴で好きな感じだ。うま~。
「そちらはお嬢様がお小さい頃よくナタリアさまにおねだりしていらっしゃった料理です。今もお好きそうで良かったです」
「カイダールさまもお好きだったのですよ」
ドーラさんとガンモさんが嬉しそう。
「お祖父様もこれを食べたら少し涙ぐまれてセラーナさまの直伝そのままの味だとおっしゃっていましたよ」
ネイマーシュのお料理なのかしら?
「お母さまはよく鍋を焦がしてた気がします」
「ああ~、そうです。あまりお料理はお得意ではないのですが薬草の効果は試してこそなの~と目分量で色々と・・・」
お祖母様のレシピ以外はアレンジャー爆発だったのかしら?
「たまに鍋が爆発して破裂するようなものは入っていないのにと驚いたものです」
んん?お料理で爆発はすごいな。卵とか?
「リーシャさまも薬湯をお作りの時は爆発してましたよね」
後ろに控えていたニーナがクスクスと肩を揺らしてる。
あれは錬金術の失敗でお料理じゃないもん。
「あらあら、ナタリアさまも初めて使う薬草は鍋どころか壁を壊したりしてましたね」
あー、それは錬金術使ってたのかも。
「クッキーはよく石のように堅く仕上がってカイダールさまがミルクに浸すと美味しいと笑ってましたね」
それはビスコッティー!!いやもしかしたら瓦煎餅とか?
「ですがあれはあれで腹持ちが良くて好きでした」
そこまで堅かったなら保存食としてスープでクタクタにしたら美味しいかも?
「想像が及ばないがちょっと試してみたくなるねー」
セリウスさまが興味を持っちゃった。
「・・・多分再現できますよ」
「エ!」
いざとなると尻込みしちゃうかー。歯が折れそうな物体X。
再現は明日やってみようっと。
「そういえば、お兄様」
「なんだい」
「アズライトが屋敷の裏に湯の出る水脈があると教えてくれたのですが温泉を作っても良いですか?」
「温泉!!?!」
お兄様と伯父様、ガンモさんもびっくりして目を見開いてる。
「今後も遊びに来た時に使いたいので大きなお風呂が欲しいです」
私がまた来るってことに反応してドーラさんとガンモさんがガバっとお兄様を見る。
「もちろん!!僕もお風呂は大好きだから嬉しいよ。職人を呼ばないとだね」
「掘削と岩を集めるのはポムたちがやってくれるので着替えと休憩ができるくらいの小屋を作って頂ければ」
「「・・・おお・・・」」
ポムたちを凝視してる。グレーデンの池はほとんどポムが掘ってるんだよ。アズライトがちゃっかりポムを煽ててね。
『他の場所にも良いのがあるから人寄せに使ったらどうじゃの』
住む人用と旅行客用ってことらしい。素晴らしいね。
「お兄様、保養施設や住民用に使えそうな場所にも湯源があるそうです」
「!!??」
問題はあまり人が出入りするとレアな薬草とかを泥棒が狙ったりして入って来たら紛れちゃうかもなんだよね。
「それは早めに手をつけた方がいいな」
「人手や資金が足りなければグレーデンから出資するのでも良いよねー」
「そうだな、カイダール領の雰囲気は戦に疲れた騎士たちが休むのに良さそうだ」
なんてこった。また貯金を使うタイミングを逃したかもしれない。騎士のためとか言われちゃうとね。
「マーベルハント翁のおかげで自警団や農業従事者も多少住み着いてくれてますので公衆浴場は早めが良いですね」
「そうか。グレーデンの開拓は少し落ち着いているからこちらに回すこともできるだろう」
一気に工場も畑も増やしたからグレーデン領は少しゆっくりに切り替えると言うことかな。
「思わぬことでしたが、身体を清潔に保つことは病を防ぐための予防になりますから温泉は長期療養施設ができた時の強みになります」
やっぱり感染症を研究してるだけあって予防の概念があるんだね。
消毒とか栄養も考えてるかも。
薬草を領地の売りにするから保養施設はすでに計画はあったらしい。
場所の選定中だったそうで、湯源があるところを新たに当て嵌めることになりそう。
「せっかくならばマーベルハント家にも声を掛けてより良い施設を作ろう」
なんだか大事になっちゃったなぁ。まぁ温泉は嬉しいから良いか。
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