ちびっ子ボディのチート令嬢は辺境で幸せを掴む

紫楼

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三章

432話

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 宴もたけなわになっても終わる気配がなく、ワイバーンたちもご機嫌で微妙な歌を歌ってて。
 ワイバーンたちの世話もあるし、獲物の処理もまだいっぱいらしくて、私は先に部屋に戻るようにって言われちゃった。

 ラヴァたちにおやすみのベロンと鼻キッスを受けて、お義父さまとお義母さま、お祖父様たちにもハグと頬擦りをされて。
 セリウスさまとクラウスさまは「あははは、おやすみぃ」って。ベロベロだよ。ちくせう。

「ニーナ、もうお仕事おしまいでルークと合流して良いよ?」
「深夜まで酒飲みの付き合いはごめんですよ」
 って言われてしまった。メグミの時だったら私にはお付き合いしてもらえないお方だよ!
 
「家でゆっくり飲むほうが好きです」
 おお。私はどっちも好きだけど、みんなでワイワイと推しファイターのお話がしたいな。

 アランたちも夜通しは付き合えないと今夜も私の護衛を交代でしてくれるらしい。
 ちゃんと寝てるのかな。

 ジュリアスさまがいないし、ルークもお付き合いみたいだしで、ニーナにわがままを言って部屋に備え付きお風呂で、一緒に薬湯とよもぎ蒸しを付き合ってもらった。

 二人でよもぎ蒸しの椅子に座ってまったり。
「お腹が温まるのは良いですね。侍女長たちがよく眠れるようになったそうですよ」
 ほお!!効果があったなら良かった。
「シモンさんはお尻が痛いのが楽になったそうです」
 ん!?
「お尻?」
「はい、あまり詳しくは教えていただけなかったのですが憚りの際にいつもしんどかったそうなのです」
 あー、痔主様だね。ポーションかお薬使えないのかな。恥ずかしがってる?
 ちなみにシモンさんは引退騎士さんでメイド長の旦那様、荷物搬送とか領地をあちこち回ってる人だ。
 主様なのに移動とかキツすぎるな。
「メイド長にこっそりお薬渡したら使ってもらえるかな」
「病気ですか?」
「んー、病気というか怪我というか・・・痛いのに馬車とかワイバーンに乗るのしんどいと思うの」
 あんまり繰り返すと大腸癌とか怖い。
 あ、癌はこの世界でもある。と言っても癌っぽい記述が残っていて治療法はなく、聖魔法でのみ治せる、だっけ。聖魔法はかなり珍しいから、癌らしい診断を受けても痛みを散らすとかポーションで進行を緩める感じ。
 ポーションは外傷が基本で、風邪のようなものには効かない。多少楽にはできるけど。
 
 ポーションが胃痛に効くのは炎症がウィルスで起きたのではなく、胃液で荒れた場合な感じ。
 
 毛生えは怪我じゃないと思うから、以前できたポーションもどきは、調合と調薬がうっかり混ざったからかな?
 毛根の死って何枠?

「薬というとお尻に?」
「そうだね。内服薬だと治りが遅いかなぁ」
「・・・男の人はプライドの生き物なんですよ」
 ん?
「お尻にお薬と言うのは受け入れ難いように思います」
 まじかー。おトイレが惨事になっちゃうほうがマシなの?
 でも私も坐薬はヤダな。

「ん~両方用意してみるから、使用法を添えてこっそり使用人棟の薬箱に忍ばせておこう」
「それは良いかと思います」

 減ったら主様の人数がバレるけどね☆

 よもぎ蒸しでしっかり汗をかいたので、冷水で一回流してから薬草風呂に入る。

「今日はお花中心だね」
「はい、一日緊張でしたから、気を休めるほうがいいかと」
 薬湯用は何種類か用意して保存してある。干して混ぜるだけなのでレシピを渡しておけば、メイドさんたちがやってくれる。

「アンゼリカさまの襲来より警鐘が優しめでびっくりしたよ」
「ふふ、そうですね。でもこちらの方々のは感覚ではドラゴンが集団で来るくらいでないと焦りはないそうです」
 ドラゴンが集団って。それは普通に終末の鐘が鳴るやつ。

「王都や田舎の騎士団とは実力が違いますね」
 
 多分ね、普通の騎士団はドラゴン一体で絶望すると思う。
 アズライトがぼんやりお爺さんだからピンとこないけど。

「ルークが一番気性が激しいって笑えるよね。あんなおすまししてるのに」
「そうですね、普段の顔は母君と姉君対策で身につけたようですよ。素になるとわりと全部雑です」
 およよ。雑とは?
「一人の時は髪も髭も気にしないですし」
 髭のルークは想像できない。
 ボサ髪も見たことないな。
「カッコつけですよ。ジュリアスさまには良い姿を見せていたいんです」
 おお。さすがジュリアスさま強火担だ。
 同担拒否じゃなくて良かったな。

「ニーナの前ではくつろぐの?」
「まだ猫被りです。でも私は主人の行動や心理を測ってなんぼの侍女ですから隠せてません」
 にゃ!!
 それは私がニーナに対しての隠し事はできないと言う牽制・・・!!

「ふふ、どんなリーシャさまでも私の生涯の主人ですからお気になさらず」
 えー・・・、ちょっとは猫被るよ。

 お風呂から上がって、お互いの髪を乾かして。
 ニーナは侍女服に戻っちゃったけど、私はふわふわワンピースな寝着だ。

「たまにはジュリアスさまの目を攻撃しましょうね」
 うーん?
 多分、見た目じゃないんだよね。
 普通に「かわいいな」ってすんじゃうもん。

「徐々に脳に蓄積されていくんです」
 何が?

「可愛くて愛しくてってなっていくんですよ」
 洗脳みたいだなぁ。

「でも私のリーシャさまにはいつまでもこのままでいて欲しいです」

 ニーナも強化担だった。

 似た者夫婦ってやつかな。

 ベッドに誘導されて、私はストンと眠りに落ちた。




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