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三章
523話
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デイオン夫人はお義母さまと同年代かと思われる。お義母さまは若く見え過ぎるけど、おそらく成人した長男がいて孫もいてなのでそのくらい。
見た目は、普通のおじさんっぽいデイオン子爵の横にいると夫婦ねってくらい雰囲気が似てる。優しげでおっとり。
お義母さまたちのようなパワフルな人かアニエス・ヘイトみたいな謎に自信満々な人ばかり出会ってたのでとっても新鮮。
そんな夫人はとっても畏まっちゃってる。ただの小娘相手に気の毒なので、気楽にしてほしいと伝えた。
「リーシャ辺境伯夫人、改めまして、デイオン子爵の妻、ネリーです。お時間くださいまして感謝します」
「ご丁寧にありがとうございます。私のことはリーシャとお呼びください」
辺境伯夫人って長いよね。
「ありがとうございます。私のことはネリーとお呼びくださいませ」
へにょっと笑うお顔はとっても癒し系だ。
「実は個人的にお礼を言いたかったのです」
「お礼?」
何かしら?魔道具とかお役に立ったのかな。
「私の実家はドレープス男爵でここよりは王都よりではありますが何もない田舎です」
「えっとカイダール、元オレイユ領に近いところかと記憶しています」
一応、地図はそれなりに覚えている。
特にマーベルハントとカイダール、グレーデンの周辺はね。
「そうです。その頃はオレイユ領でもなかったですが、ハーボットの別荘はありましたのでカイダールさまも子供の頃はよくいらしていました」
あー、男爵になったのは大人になってからだものね。
「私の子供時代の話で恐縮ですが、ドレープス周辺で赤斑病が流行ったのです」
あ、お父さまの恩だったの。
「当時は簡素な喉薬や解熱剤しか処方されず、小さい子や体力のない年寄りはあっという間の亡くなって。私の兄や妹、執事の娘など、身近な者がどんどん亡くなってそれはもう悲しく恐怖に囚われました」
突然の悲しい話だ。ネリー夫人も思い出して目を潤ませてる。
「当時は死病で境界封鎖とまで行かなくともほぼ外に出ることは出来ずに、外部に薬と食料の援助を頼むことしか出来なかったのです」
感染者が動くと当然感染も広がるから封鎖は仕方ないところがある。
「その時に食料と、魔道具を持ってきてくださったのがセラーナ・マーベルハント夫人です」
おっと!お父さまじゃなくてお祖母様だった!
「自身の危険も顧みず、土地や川、井戸を浄化する魔道具を用意してくださって、滋養にいい物をと自ら料理まで」
お祖母様ってば、何気に伝説の人なのはそういうことだったの。
「ドレープスではもう絶望しかなかったのに一気に希望が見えました」
なんていうか憧れの男装麗人でも思い浮かべてるかのような乙女の顔だよ。
「でもお料理は得意じゃなかったようでお付きの方が必死に鍋を守っていらっしゃいました」
OHー!メシマズだったのかしら。不得意なことがあって親近感が持てる人に。
「その時はご自身の作成した予防ポーション?を配ってくださって赤斑病の流行は下火になりました」
ん?予防ポーション??そんなのがあったらなお父さまに特効薬いらなくない?
「罹ってしまったら聞かないけれど、罹る前なら体力をつければいいのよって」
あ、ただの滋養強壮の飲み物飲ませてプラシーボを狙った感じかな。
「ある程度、領民が落ち着いたら他の村に行くとおっしゃって」
マジか。物語の聖女みたいな人だよ。
ドレープスが助かって良かったねってホッとしたのに続きがあった。
「そうして日常に戻ったのですがその十年後に赤斑病の始まりに似た症状がある患者がドレープスに現れたのです」
なんだってー!って気分だよ。
「死者は少なかったのですが起き上がれず寝込む者が多く出たのです」
なんだろう。風土的に問題がある土地なのかな。
ネリー夫人は当時は弟と王都のタウンハウスにいたそうだ。
「今度こそ終わりかと父は諦めてしまいそうな時、カイダール卿が来てくださったのだそうです」
お父さまキターーーー!
お母さまもお父さまと共に来ていたんだそう。学生の頃からの付き合いだったのか。
「まだ学生だったカイダール卿は薬学を学んでいて、以前の赤斑病とは違う症状と聞いたそうで研究のためにと調査にいらっしゃいました」
結果、色付きの病ではなく、当時使っていた農薬は風に乗って人体に影響を出したとわかったそうで、王都から解毒ポーションを取り寄せて事なきを得たのだそう。
その農薬を作っていたハーボットの系列で賠償金や工場の閉鎖はあったのだと。
損益を出したハーボット侯爵はお父さまを嫌うようになったのかも?
土地はまたもお祖母様の浄化の魔道具が運ばれてなんとか出来たらしい。良かった。
お父さまは何気にお祖母様と縁があったのかな。
「もうお三方にお礼を言うことは叶いませんが父も弟も領民もリーシャさまのお祖母様とご両親に返しきれないご恩があります」
ただ単にお父さまたちすごい人だったんだって思ってたけど、実際に助けられた人の話は初めてかも。
「そして、今グレーデン領が豊作なことで近隣にも食料の不安が減りました。リーシャさまにはお目にかかれた時にはこの気持ちをぜひお伝えしたいと思い、お時間を頂戴しました」
食料についてはお義父さまとポムたちの手柄なので。
って言うか、お祖母様とお父さまのことも。私は何もしてないんだなー。
「赤飯病の特効薬も権利を主張なさらなかったでしょう?それによって薬が手に入りやすく、すぐに服用できれば死に至ることはないと聞いております。ご家族の想いがリーシャさまに影響を残していらっしゃるのだと存じます」
会ったことのないお祖母様とお父さまの話が聞けて、ちょっとだけお母さまのことも知れて、こっちこそ感謝だ。
「私はただ、感染症が広がらずにいて欲しいと思っただけです」
メグミの時はインフルくらいしか罹ったことないけど十分しんどい思いしたし、ネットでマラリアとかエボラとか見て震え上がったし。
病気怖いもん。
「昔は赤斑病で村そのものが絶えたり、貴族も後継者を失うことが多かったのです。カイダール卿に感謝している者は、あなたの思うよりも多くいますよ」
ネリー夫人は今後何かあれば微力ながらグレーデンのため、私にためになると言ってくれた。
「これはドレープスとデイオン、両方の想いです」
弟のドレープス男爵と夫のデイオン子爵は農業的にも苦労が多かったようで、王様から配られた精霊樹に種の恩恵も受けたのだそう。
なので私のこともあるけど、グレーデンには足を向けて寝られないんだそう。
んー、全部人の成果なのよー。
なんだかんだとお話ししてたらすっかり夕食の時間になっちゃった。
見た目は、普通のおじさんっぽいデイオン子爵の横にいると夫婦ねってくらい雰囲気が似てる。優しげでおっとり。
お義母さまたちのようなパワフルな人かアニエス・ヘイトみたいな謎に自信満々な人ばかり出会ってたのでとっても新鮮。
そんな夫人はとっても畏まっちゃってる。ただの小娘相手に気の毒なので、気楽にしてほしいと伝えた。
「リーシャ辺境伯夫人、改めまして、デイオン子爵の妻、ネリーです。お時間くださいまして感謝します」
「ご丁寧にありがとうございます。私のことはリーシャとお呼びください」
辺境伯夫人って長いよね。
「ありがとうございます。私のことはネリーとお呼びくださいませ」
へにょっと笑うお顔はとっても癒し系だ。
「実は個人的にお礼を言いたかったのです」
「お礼?」
何かしら?魔道具とかお役に立ったのかな。
「私の実家はドレープス男爵でここよりは王都よりではありますが何もない田舎です」
「えっとカイダール、元オレイユ領に近いところかと記憶しています」
一応、地図はそれなりに覚えている。
特にマーベルハントとカイダール、グレーデンの周辺はね。
「そうです。その頃はオレイユ領でもなかったですが、ハーボットの別荘はありましたのでカイダールさまも子供の頃はよくいらしていました」
あー、男爵になったのは大人になってからだものね。
「私の子供時代の話で恐縮ですが、ドレープス周辺で赤斑病が流行ったのです」
あ、お父さまの恩だったの。
「当時は簡素な喉薬や解熱剤しか処方されず、小さい子や体力のない年寄りはあっという間の亡くなって。私の兄や妹、執事の娘など、身近な者がどんどん亡くなってそれはもう悲しく恐怖に囚われました」
突然の悲しい話だ。ネリー夫人も思い出して目を潤ませてる。
「当時は死病で境界封鎖とまで行かなくともほぼ外に出ることは出来ずに、外部に薬と食料の援助を頼むことしか出来なかったのです」
感染者が動くと当然感染も広がるから封鎖は仕方ないところがある。
「その時に食料と、魔道具を持ってきてくださったのがセラーナ・マーベルハント夫人です」
おっと!お父さまじゃなくてお祖母様だった!
「自身の危険も顧みず、土地や川、井戸を浄化する魔道具を用意してくださって、滋養にいい物をと自ら料理まで」
お祖母様ってば、何気に伝説の人なのはそういうことだったの。
「ドレープスではもう絶望しかなかったのに一気に希望が見えました」
なんていうか憧れの男装麗人でも思い浮かべてるかのような乙女の顔だよ。
「でもお料理は得意じゃなかったようでお付きの方が必死に鍋を守っていらっしゃいました」
OHー!メシマズだったのかしら。不得意なことがあって親近感が持てる人に。
「その時はご自身の作成した予防ポーション?を配ってくださって赤斑病の流行は下火になりました」
ん?予防ポーション??そんなのがあったらなお父さまに特効薬いらなくない?
「罹ってしまったら聞かないけれど、罹る前なら体力をつければいいのよって」
あ、ただの滋養強壮の飲み物飲ませてプラシーボを狙った感じかな。
「ある程度、領民が落ち着いたら他の村に行くとおっしゃって」
マジか。物語の聖女みたいな人だよ。
ドレープスが助かって良かったねってホッとしたのに続きがあった。
「そうして日常に戻ったのですがその十年後に赤斑病の始まりに似た症状がある患者がドレープスに現れたのです」
なんだってー!って気分だよ。
「死者は少なかったのですが起き上がれず寝込む者が多く出たのです」
なんだろう。風土的に問題がある土地なのかな。
ネリー夫人は当時は弟と王都のタウンハウスにいたそうだ。
「今度こそ終わりかと父は諦めてしまいそうな時、カイダール卿が来てくださったのだそうです」
お父さまキターーーー!
お母さまもお父さまと共に来ていたんだそう。学生の頃からの付き合いだったのか。
「まだ学生だったカイダール卿は薬学を学んでいて、以前の赤斑病とは違う症状と聞いたそうで研究のためにと調査にいらっしゃいました」
結果、色付きの病ではなく、当時使っていた農薬は風に乗って人体に影響を出したとわかったそうで、王都から解毒ポーションを取り寄せて事なきを得たのだそう。
その農薬を作っていたハーボットの系列で賠償金や工場の閉鎖はあったのだと。
損益を出したハーボット侯爵はお父さまを嫌うようになったのかも?
土地はまたもお祖母様の浄化の魔道具が運ばれてなんとか出来たらしい。良かった。
お父さまは何気にお祖母様と縁があったのかな。
「もうお三方にお礼を言うことは叶いませんが父も弟も領民もリーシャさまのお祖母様とご両親に返しきれないご恩があります」
ただ単にお父さまたちすごい人だったんだって思ってたけど、実際に助けられた人の話は初めてかも。
「そして、今グレーデン領が豊作なことで近隣にも食料の不安が減りました。リーシャさまにはお目にかかれた時にはこの気持ちをぜひお伝えしたいと思い、お時間を頂戴しました」
食料についてはお義父さまとポムたちの手柄なので。
って言うか、お祖母様とお父さまのことも。私は何もしてないんだなー。
「赤飯病の特効薬も権利を主張なさらなかったでしょう?それによって薬が手に入りやすく、すぐに服用できれば死に至ることはないと聞いております。ご家族の想いがリーシャさまに影響を残していらっしゃるのだと存じます」
会ったことのないお祖母様とお父さまの話が聞けて、ちょっとだけお母さまのことも知れて、こっちこそ感謝だ。
「私はただ、感染症が広がらずにいて欲しいと思っただけです」
メグミの時はインフルくらいしか罹ったことないけど十分しんどい思いしたし、ネットでマラリアとかエボラとか見て震え上がったし。
病気怖いもん。
「昔は赤斑病で村そのものが絶えたり、貴族も後継者を失うことが多かったのです。カイダール卿に感謝している者は、あなたの思うよりも多くいますよ」
ネリー夫人は今後何かあれば微力ながらグレーデンのため、私にためになると言ってくれた。
「これはドレープスとデイオン、両方の想いです」
弟のドレープス男爵と夫のデイオン子爵は農業的にも苦労が多かったようで、王様から配られた精霊樹に種の恩恵も受けたのだそう。
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