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三章
723話
『『グレーデンの者たちよ、また世話になるよ。よろしく頼む』』
玄関口に多くの異国の衣装の人たちが並ぶ。
ファリンさまとルアランさまがジュリアスさまやお義父さまに礼をしてから私にハグをしてくれた。
『『リーシャ、無事に戻ってきたぞ』』
『『久しいね、元気にしておったか』』
相変わらず同時に同じことを話すのだ。
そして久しぶりの公用語なので脳内で副音声になってるぞ。
半年近い旅の中で少し身長が伸びたようだ。なってこった。この一年の私の成長率を軽く超えてる。
顔付きもちょっと大人っぽくなってる。
元々精神的に大人びてたけど、この旅の中でたくさんのことを吸収してきたのかな。
『『途中で少し寂しく思ったのだが、この夫人に出会ってな。似ているであろう?リーシャのことを話したら興味を持ったので一緒に連れてきたのだよ』』
王女さまたちがニコニコと紹介してくれた女性は、
『初めまして。私はダニエラ・シャンテ。そなたの祖母の姉だよ』
と名乗った。
お母さまそっくりなお方・・・、ん!?お祖母様の姉!?
ちょっと待って。
どう見ても二十代前半ですよね?
ぽかーんと見ちゃう。
『私の若さと美しさが気になるかい?それは疑問に思っても仕方のないことだね。だって私は美しいのだから!』
あ、はい。
ソウデスネ。
でも自分に似た人が美しいとか言うのはちょっと居心地が悪い。
ダニエラ大伯母?さまは私を少し背を高くしてほんのり胸がある感じの見た目だ。
髪は結い上げてて凛とした姿なのに発言で台無しな人だ。
悲しい現実に気付いた。私の胸はバインバインにはならない!!と!!
『『あはは、リーシャと同じような顔をして面白いことを言うであろう?お気に入りなのよ』』
王女さまたち、元々おおらかだったけど、さらに豪傑になったようです。
『『ダニエラはリーシャにも会いたがっていたが、ナギに行ってみたいと言うので一緒に連れて帰るのよ』』
わぁ、大旅行だね。
『ファリンさまとルアランさまのおかげで妹の孫に会えましたの。セラーナったら一度も会いにきてくれなかったからね』
どうやら大叔父様がこちらに一瞬いらしたことは聞いてないみたい。
『リーシャさま、後でマーベルハント家の者と一緒に話す時間を作ってくれるかい?』
ダニエラさまはチラッとお祖父様たちを見て訊ねる。
私はお祖父様に目配せしてから承諾を伝えた。
『・・・羽人がいるのね。随分懐かしいことだ』
ダニエラさまはハロルドと共に後ろに控えていたシエルを見て呟く。
シエルは一瞬ビクッとしたけど、スッと表情を隠した。
『みなさま、立ち話もなんですからまずはお部屋でお寛ぎくださいませ』
お義母さまがハロルドとセバスチャンに合図を出して、お客様の向かい入れを促す。
『『リーシャ、グレーデンは長閑であるな』』
「?」
街道沿いは確かに安全に配ってるけど、長閑ってことはないかな。
まぁ魔獣が出てこなくて、景色だけ見れば、一面の畑や朴訥なカントリーチックな村とかがあるから何も知らなければ安穏とした領地に見えなくもないかな。
住民のほとんどが大柄なマッチョで、近くに獲物がいたら飛び道具が出てくるけど。
『お二人にはそう見えてるにですね。我が領地を気に入っていただけると嬉しいです』
セリウスさまが営業スマイル的に対応する。
『アルモンドやスラーンツや比べたらマシだけど、ネイマーシェの方が近代的で良い国よ』
ダニエラさまのお国自慢が。
『『あまり憎まれ口を聞くものではないぞ。妹の孫に嫌われてしまうよ』』
『それは嫌ね』
ダニエラさま推定八十歳以上。クリスタニア公爵も美貌の青年姿だったけど、ダニエラさまはさらにヤバい。
歳を取るのが遅いのかな。
まずはお着替え、希望者はお風呂に入ってからティールームに集まることに。
ナギのお方たちの宿泊は旅館なので、今夜の歓迎の晩餐が済めば、移動していただく。
王女さまたちには大風呂で色々楽しんでいただきたいね。
「母上の姉・・・」
「魔女か」
伯父様と叔父様が呆然としてる。
「ネイマーシェの高位貴族は祖先にエルフ族と羽人が混ざっている家門が多い。どちらも長命種だからな」
若い時代が長めの長生きって素晴らしい。
寿命は普通でいいけど。
「で、なぜ俺たちは呼ばれたんだろうな」
あとでお話し出来るようなのでそれまで待つしか。
「クリスタニア公爵でなくて安心したが別の意味で怖い気がするな」
それね。
ジュリアスさまとセリウスさまはまだ仕事が残ってるとルークを引っ張ってお仕事に行った。ルーク、超仕事人間から超心配性パパにジョブチェンジしちゃった。
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ファリン・ユイ・ナギ・ファランさま。
ルアラン・メイ・ナギ・ファランさま。
ユエ・サン・ナギ・レイウォン
ダニエラ・シャンテ
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