ちびっ子ボディのチート令嬢は辺境で幸せを掴む

紫楼

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三章

741話

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 離れから出ようとした時、酒蔵をチラッと見たダニエラさまは、
『能力の偏りが酷いようだな。また寄った時にしっかり見せてもらおうね』
って。
 魔力とかの流れで何かしら気になっちゃったっぽい。

 本邸に戻れば、すでにお義父さまたちも戻っていた。

 お祖父様たちはカンガリー教授たちと旅館に泊まるそうだ。
 ちなみにマーベルハント家ご一行は、ついでなのでお魚を食べにアッガスに同行する。レオルカさまたちが住む屋敷に残る旧アッガス領の記録を確認するのも王様に頼まれているらしい。
 今更?と思えば、他にも各地回らされてるそうだ。

 伯父様は各地の隠された歴史も調べる機会を得たんだと喜んでいる。
 古い家系にはそれぞれ人に話せない葬った歴史が眠っていて、だいたいは子孫に何かしらの方法で記録を残してるから何かしらは掘り起こせるそう。
 隠したいことなら完全に消去したら良いのにって思うけど、再び問題が起きた時の対処や繰り返さないための教訓として残してるんだとか。
 そんな後先考える人ばかりじゃないだろうけど、・・・懸命な人ならそうするかな。

 ダニエラさまと王女さまたちは着替えに、私ははジュリアスさまの帰宅を待って、お出迎えのドーン!をしてから一緒にお着替えをした。

「人形が増えたな」
「ファリンさまとルアランさまとダニエラさまで作ってくださった魔導具な人形です」
 ジュリアスさまは魔道具って聞いてびっくり。

「突然動き出したりはしないよな?」
「何か命じたら動くようですがまだ何も覚えさせていないので動かないですよ」
「そうか・・・」
 ジュリアスさまはお人形が苦手なタイプかな?

「私の私室においた方が良いですか?」
「いや、可愛いし、マーベルハント家のご家族と、ダニエラさまと殿下方からの贈り物ななのだから、いつも目に付く方がいいだろう」

 ジュリアスさまは人形の頭をポンポンとした。動かないか確認してるのかな?

「食事の後に少し魔導具を作って良いですか?」
「隠し部屋に入るのか?」
 ちょっとだけ、眉がへの字になった。

「いいえ、今はニーナを隠し部屋に入れることが出来ませんし」
 妊婦さんを夜連れてくるのも、高濃度の魔力空間に入ってもらうのも怖いから。

「そうか」
「テーブルでちょっとだけ魔石と鉱物をいじります」
「殿下たちに?」
「お人形のお礼を兼ねて」
 王女さまたちには、レイドラアース王都から他国に向かわれた時にもお守り的な魔道具は贈ったので、今回は種類を変えて。
 何か有事の際には身を隠して逃げられる的な物。
 ダニエラさまには、私が作れる物は簡単に作れちゃうだろうけど、魔力を貯蓄するための魔道具を。
 転移陣とか大掛かりな物では無い。日々余力を貯めていざという時に使えるイメージね。旅先では何があるかわからないので備蓄品として。

 お話をしながら、サラとメルに簡素なドレスを着せてもらって髪を纏めてもらった。
 

 食堂に行けば、みんな揃っていた。

 みんなで揃う夕食は最後なので少しだけお上品めにしている。

 滞在中に気に入ってくれたメニューを主に、ルルゥたちが腕を振るってくれた。

 やっぱりカレー風味は人気だな。スパイスたっぷりだし。

 あとは、パン。柔らかいパンは珍しいからか、アッガスでの滞在時点でナギ国としてレシピ権を買ってもらえたし、ダニエラさまは婚家のシャンテ家と実家のクリスタニア家でいつでも食べれるようにしたいからとレシピを買ってくれた。

 ぶっちゃけ、タダでいいんだけど、色々あるわけだ。そこに口出しはできないので「お買い上げありがとう存じます」とだけ答えた。

『『料理人ごと連れ帰れるのが一番だがのう』』
 とても残念そうではあるけど、永住覚悟で行ける人がいないとね。
 遠すぎるもの。

 今日のお肉は、魔の森の火属性オオトカゲ。サラマンダーらしい。

 ダニエラさまが、『ただ食すためにこれを捕まえてくる』とはって苦笑した。

 わりと難易度の高い討伐案件だそうで。

『食えるものはなんでも捕まえんとならんかったでのう』
 グレーデンは農業が不作だった時期が長いので、背に腹は変えられない的な。
 
 サラマンダーの皮と魔石、肝臓はレア素材なので私が貰えるよ。毎度のことながら、ダニエラさまの苦笑を見たあとだと困るよね。

 デザートはポムたちの育てているプルルンや七虹草を使ったゼリー。

 これもレアなので、王女さまたちもびっくり。

『『ここは不思議な土地よな』』
『魔素豊富な食材ばかり・・・』

 魔素はポムたちのおかげもあるんだなぁ。

 食後はお義母さまがダニエラさまを誘ってお茶タイム。

 王女さまたちは早く寝るため、スペースエステタイムに。

 私は魔導具作りに、ジュリアスさまとお部屋に戻った。











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