藤堂正道と伊藤ほのかのおしゃべり

Keitetsu003

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204:対決

「伊藤さん! 勝てるんですか! この世界の伊藤さんは力は強くても、喧嘩の経験値はあっちが上ですよ! 素人対玄人、茶道部対野球部並に不利ですよ!」
「ふっ! 我に勝てるかな? 我は負けなし! たとえ異世界から来た我の片割れでも、負けはしない!」

「そうですね……とりあえず、じゃんけんで勝負しましょうか?」
「じゃ、じゃんけん? 我をバカにしているのか!」
「いえ、実は試してみたかったんですよ。同じ遺伝子を持つモノ同士、じゃんけんしたらどうなるのかって。気になりません?」

「……もしかして、あいこが永遠に続くとでも思ってるのか? 浅はかな。そんなわけ……」
「でもでも、気になりません?」
「……いいだろう。勝負してやる!」

「……するんだ。流石は伊藤さん。同じ人間なら同じ事が気になるんですね……」
「ではいきますよ! じゃんけん!」
「「ぽん!」」

 十分後。
「「ぽん!」」
「「「……」」」

「はぁ……はぁ……はぁ……信じられない……ま、まさか、本当にあいこが百回続くなんて……」
「はぁ……はぁ……はぁ……これって某番組の説でとらえあげてもらえるかもしれませんね」
「……これが神の気まぐれというものか……」
「……ねえ、いい加減決着つけません? 私がパーをだすから、アナタはチョキでお願いします。でないと、終わりませんよ」
「いいだろう……じゃんけん!」
「「ぽん!」」

「なぜ、グーを出す!」
「アナタもグーじゃないですか!」
「貴様の考えなどお見通しだ!」
「私ですもんね。考えることは同じですね。好きな人も」
「「……」」

「……はぁ……なんか、やる気が失せた……なんでだろう……」
「それが私ってことですよ。私はアナタの気持ちや行動が分かります。でも、アナタも私も気持ちも、先輩を止めたい気持ちも分かりますよね?」
「……分かる。でも……」
「私はアナタから先輩をとりませんよ。私は私の世界の先輩が好きなんですから」

「……それでも、私は……」
「伊藤、もういい。やはり、俺達が間違っていたんだ……結局、俺は伊藤に甘えていただけなんだ……俺をいつも肯定してくれる伊藤だからこそ、迷ってもこの道を選ぶことが出来た。でも、伊藤が俺を止めようとしているなら……俺は伊藤のためにやめることができる。イジメのない世界を諦めることが出来るんだ」
「……マスター……我は……我は……」
「危ない、伊藤!」

 パン!
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