藤堂正道と伊藤ほのかのおしゃべり

Keitetsu003

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64:ガラスの靴

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「Stand up to me 硝子の少女時代の~ 破片が足へと突き刺さる~♪」
「……それ、ただの大惨事だろ?」

「というわけで、今回のお題は『シンデレラ』です!」
「……」
「シンデレラです!」
「……」
「シン……」
「ああっ、分かった分かった。灰かぶり姫な」

「シンデレラです! 女の子の永遠の憧れのシンデレラなんです!」
「ただの玉の輿だろうが」
「先輩って本当、面倒くさいっすね。たかがおとぎ話なのに……しかも、空気読めないツッコミしてそうだし……」
「なあ、伊藤。どうして午前零時で魔法が解けるのに、ガラスの靴は残ったままなんだろうな? それに片っぽ靴が脱げたら、絶対に拾いに戻るだろ?」

「本当に面倒くさい! あえていうなら、ガラスの靴なんて履いたら割れるでしょ! って私も言いたいんですけどね!」
「いや、普通に強化ガラスだろ?」
「そこはちゃんと対策してるの! ガラスの靴って!」

「マジレスすると、ガラスの靴は魔法で変化させたわけではなく、提供したってあるな。ネズミの国では魔法で作っている」
「ちゃんと辻褄あわせはしているんですね。魔法の靴だから割れないってワケね」
「それでも、片方脱げた状態で去っていったのは納得いかないけどな。フツウに走れないだろ?」

「バカですね、先輩は。シンデレラは一計を案じたんですよ」
「どういうことだ?」
「シンデレラは王子様に見つけてもらうよう、物証を残したんです。靴を片方置いた後はもう片方の靴も脱いで、そのまま裸足で去っていったわけです。これなら納得出来ますよね? ちなみに現代版シンデレラなら、きっと靴と一緒に顔写真入りのマイナンバーカードをそっとそえておくと、人違いすることもなく確実に見つけてくれますね」

「……そんな計算高いシンデレラは嫌だな。自分で言っておいてなんだが、シンデレラが美少女でなければ絶対に探しに来ないよな、王子は」
「それを言うなら、王子はイケメンに限りますけどね。これがブサイクな王子様なら靴の持ち主を探した時点でストーカー扱いでひんしゅくを買いますけど」
「世辞辛い……」
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