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アンガス地下大迷宮
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新たな力を手にはしたものの、如何せんこの力がどれほどのものなのか測りかねている。いきなり実践をするにはここ等辺に現れるモンスターはどれも強敵だと思われる。一度命を失うという経験が俺の気を緩ませない。次は無いんだ、次に死んだら本当に俺は死んでしまう。あんな奇跡、二度は起きないだろう。
まずはスキルの確認だ。命の危険から身を守るためには、まずは逃げることが先決だ。となればまずは転移だな。ところで、……スキルってどう使うの?
あれから数時間が経ち、スキルや魔法の使い方が段々と理解できてきた。
まずは魔法だが、これは己の身の内に秘めたる魔力を感じ取るイメージで、後は自身の想像のまま秘められた魔力を放出するような感じで放つことができた。次にスキルだがこれは思いの外簡単だった。転移に関してはまず、俺が転移したい場所の明確なイメージがあればそこに転移するぞって感じでいけばできてしまった。その他のスキルも同じ原理で行使が可能になった。パラメーターは召喚された時に見た勇者の基礎パラメーターはオール百だった、これらのことを踏まえると、現時点での俺のパラメーターでも充分強いのではないか?
そうと決まれば実践だ。今の俺に恐怖心はなく、あいつらのお陰で俺の中に宿るのは憎悪のみ。先の子犬にはリベンジは必ずするとして、今はあいつじゃない敵と戦うのがいいだろう。俺の見立てではあの子犬はあんな化物を一噛みで殺していた。おそらくだがあの子犬はこの階層でもかなり上位に位置するモンスターなのではと思う。
時間が経つにつれお腹も減ってきた。流石に何も食べずにいるのは良くない。早々に食料の確保も優先しなければ。
そんな俺の目の前に一羽の鶏らしきモンスターが居た。見た目からでははっきり言って弱そうだが、油断は禁物だ。なんせあんな可愛いチワワみたいなモンスターでも豹変して怪物になっているのだから。
俺の取る行動は全力の攻撃を以て一撃で仕留める。魔力探知にも他のモンスターの気配はない。今が絶好のチャンスだ。
まずは闇移動で影の中に潜みながら攻撃の機会を伺う。対象の鶏も警戒していないのかのらりくらり動いている。まずは全力で闇魔法を叩き込む。よし、行くぞ!
影の中から飛び出し間髪入れず闇魔法を叩きこんだ。
「影魔法・影縫い」
俺の手から影のようなものが鶏目掛けて飛び交う。俺の放つ鋭利に尖った影が鶏を貫通した。
鶏は声も上げずに絶命したかのように思えた。だが俺が一歩歩みを鶏に向けて進めた時、鶏は変貌した。
体は巨大になり、白かった羽毛は赤黒く変色し、子犬と同じ化物へと変貌を遂げた。この変貌はもちろん俺の想定内だ。奴は先の一撃を喰らって詰んでいることを知らない。俺は自身が操る影を中指で触れて振動を与えた。
「影魔法・影殺乱舞」
中指の振動に魔力を加え、その魔力に対し元鶏を穿つ影が共鳴した。今頃元鶏の内部では魔力の共鳴により影が暴れまわり元鶏を内部から抉り取っているだろう。
その元鶏もこうなることは想定外なのか、かなり大きな絶叫にも聞こえる叫びをあげている。ここまでは俺の狙い通りに事が進んでいる。次で大詰めだ。
俺は影を掴み取り、自身の体の方に勢いを付けて引っ張り上げた。
「影魔法・影裂き」
元鶏に絡みついた影が元鶏を絞めつけ切り裂いた。初戦闘にしてはかなり上出来な結果を得ることができた。名前も知らないあいつが残していったこの影魔法は、魔法というよりスキルに近い気がした。俺の意志で影を操ることができるのだから、技も多種多様に作り出せる。……さっきの魔法は俺が名付けたのは内緒だよ?
かくにもこれでようやく食料にもありつけたのだが、ここで一つ問題が生じていた。それは……、モンスターって食べられるのだろうか? いや、見た目は鶏だけど本当に食べて平気なの? お腹壊したりとかしない?
俺の不安とは他所に食料を見つけた俺の胃袋は猛烈に空腹感をアピールしていた。だ、大丈夫! 何故なら俺には常時発動型のスキル超回復があるじゃないか! 腹を壊そうがすぐさま回復してくれるさ! と、ここまでは良いのだが最大の問題が今まさに俺を悩ませていた。え、これどうすんの? 火がない……。もしかして、生? いやいやいや、流石にそれは無理でしょ! 火よつけ! ファイア! 火炎放射! 火に類する言葉を叫んでも俺の目にはブンブンと振り回されている自身の腕しか見えていない。
まあ背に腹は代えられない。影魔法で綺麗に羽と毛を切り落とし、生のまま鶏にかじりついた。
触感は意外と弾力性があり、筋張っている部分も無い。無いのだが如何せん血生臭い。口の中は一瞬で鉄のような匂いで一杯になりハッキリ言って気持ちが悪い。だが一瞬でも躊躇してしまえばこれ以上食べる手は止まってしまう。そう思うと俺は必死に食らいつきなんとか完食した。
満腹になり少し腰を落としリラックスしていた。その直後壮絶な腹痛が俺を襲ったのだ。鼓動は早くなり大きく脈を打ち胃がはち切れそうになっている。やっぱり食べちゃいけないやつでしたか……。やばい、苦しい。
死を予感させるほどの激痛になんとか耐えていた。いや、実際超回復のスキルがなければ俺は確実に死んでいたであろう。激痛が収まりそのまま地面に寝込んでしまった。今は周囲にはモンスターの反応は無いし少しだけゆっくりしよう。
そこで一つ忘れていたことがあった。それは、パラメーターの確認だ。仮にもモンスターを倒したのだし何かしらの変化はあっていいはずだ。パラメーター画面に映るとそこには驚愕の出来事が起きていた。
まずはスキルの確認だ。命の危険から身を守るためには、まずは逃げることが先決だ。となればまずは転移だな。ところで、……スキルってどう使うの?
あれから数時間が経ち、スキルや魔法の使い方が段々と理解できてきた。
まずは魔法だが、これは己の身の内に秘めたる魔力を感じ取るイメージで、後は自身の想像のまま秘められた魔力を放出するような感じで放つことができた。次にスキルだがこれは思いの外簡単だった。転移に関してはまず、俺が転移したい場所の明確なイメージがあればそこに転移するぞって感じでいけばできてしまった。その他のスキルも同じ原理で行使が可能になった。パラメーターは召喚された時に見た勇者の基礎パラメーターはオール百だった、これらのことを踏まえると、現時点での俺のパラメーターでも充分強いのではないか?
そうと決まれば実践だ。今の俺に恐怖心はなく、あいつらのお陰で俺の中に宿るのは憎悪のみ。先の子犬にはリベンジは必ずするとして、今はあいつじゃない敵と戦うのがいいだろう。俺の見立てではあの子犬はあんな化物を一噛みで殺していた。おそらくだがあの子犬はこの階層でもかなり上位に位置するモンスターなのではと思う。
時間が経つにつれお腹も減ってきた。流石に何も食べずにいるのは良くない。早々に食料の確保も優先しなければ。
そんな俺の目の前に一羽の鶏らしきモンスターが居た。見た目からでははっきり言って弱そうだが、油断は禁物だ。なんせあんな可愛いチワワみたいなモンスターでも豹変して怪物になっているのだから。
俺の取る行動は全力の攻撃を以て一撃で仕留める。魔力探知にも他のモンスターの気配はない。今が絶好のチャンスだ。
まずは闇移動で影の中に潜みながら攻撃の機会を伺う。対象の鶏も警戒していないのかのらりくらり動いている。まずは全力で闇魔法を叩き込む。よし、行くぞ!
影の中から飛び出し間髪入れず闇魔法を叩きこんだ。
「影魔法・影縫い」
俺の手から影のようなものが鶏目掛けて飛び交う。俺の放つ鋭利に尖った影が鶏を貫通した。
鶏は声も上げずに絶命したかのように思えた。だが俺が一歩歩みを鶏に向けて進めた時、鶏は変貌した。
体は巨大になり、白かった羽毛は赤黒く変色し、子犬と同じ化物へと変貌を遂げた。この変貌はもちろん俺の想定内だ。奴は先の一撃を喰らって詰んでいることを知らない。俺は自身が操る影を中指で触れて振動を与えた。
「影魔法・影殺乱舞」
中指の振動に魔力を加え、その魔力に対し元鶏を穿つ影が共鳴した。今頃元鶏の内部では魔力の共鳴により影が暴れまわり元鶏を内部から抉り取っているだろう。
その元鶏もこうなることは想定外なのか、かなり大きな絶叫にも聞こえる叫びをあげている。ここまでは俺の狙い通りに事が進んでいる。次で大詰めだ。
俺は影を掴み取り、自身の体の方に勢いを付けて引っ張り上げた。
「影魔法・影裂き」
元鶏に絡みついた影が元鶏を絞めつけ切り裂いた。初戦闘にしてはかなり上出来な結果を得ることができた。名前も知らないあいつが残していったこの影魔法は、魔法というよりスキルに近い気がした。俺の意志で影を操ることができるのだから、技も多種多様に作り出せる。……さっきの魔法は俺が名付けたのは内緒だよ?
かくにもこれでようやく食料にもありつけたのだが、ここで一つ問題が生じていた。それは……、モンスターって食べられるのだろうか? いや、見た目は鶏だけど本当に食べて平気なの? お腹壊したりとかしない?
俺の不安とは他所に食料を見つけた俺の胃袋は猛烈に空腹感をアピールしていた。だ、大丈夫! 何故なら俺には常時発動型のスキル超回復があるじゃないか! 腹を壊そうがすぐさま回復してくれるさ! と、ここまでは良いのだが最大の問題が今まさに俺を悩ませていた。え、これどうすんの? 火がない……。もしかして、生? いやいやいや、流石にそれは無理でしょ! 火よつけ! ファイア! 火炎放射! 火に類する言葉を叫んでも俺の目にはブンブンと振り回されている自身の腕しか見えていない。
まあ背に腹は代えられない。影魔法で綺麗に羽と毛を切り落とし、生のまま鶏にかじりついた。
触感は意外と弾力性があり、筋張っている部分も無い。無いのだが如何せん血生臭い。口の中は一瞬で鉄のような匂いで一杯になりハッキリ言って気持ちが悪い。だが一瞬でも躊躇してしまえばこれ以上食べる手は止まってしまう。そう思うと俺は必死に食らいつきなんとか完食した。
満腹になり少し腰を落としリラックスしていた。その直後壮絶な腹痛が俺を襲ったのだ。鼓動は早くなり大きく脈を打ち胃がはち切れそうになっている。やっぱり食べちゃいけないやつでしたか……。やばい、苦しい。
死を予感させるほどの激痛になんとか耐えていた。いや、実際超回復のスキルがなければ俺は確実に死んでいたであろう。激痛が収まりそのまま地面に寝込んでしまった。今は周囲にはモンスターの反応は無いし少しだけゆっくりしよう。
そこで一つ忘れていたことがあった。それは、パラメーターの確認だ。仮にもモンスターを倒したのだし何かしらの変化はあっていいはずだ。パラメーター画面に映るとそこには驚愕の出来事が起きていた。
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