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最終試験(4)
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ワカツキがもう一度イグナイトを放とうとしたとき、突然ワカツキの周囲に無数の氷の刃が囲っていた。これは流石のワカツキも完全に裏をかかれて呆気なく降参を宣言していた。
肩をがくっと落としながら戻ってきたワカツキに対して皆激励の言葉を送っていた。
「お前、めちゃくちゃいい試合してたぜ! あの人の防御するところも、攻撃するところも見れたしさ、ほんとよくやったよ! 合格間違いなしだな」
「本当にお疲れ様です! ワカツキさんとてもかっこよかったです! 私も頑張ります」
「お疲れ様、かなり良い戦い方だったんじゃないか?」
俺たちの励ましの言葉にこそばゆいのか体を捩らせながらそっぽを向いていたワカツキだった。そして、その後もワカツキの戦いを見て学んだのか、似たような戦法をしていたのだが、あれはワカツキだからこそできた戦法で、他のメンバーではどうしても粗が目立つし、何よりあの男がそう易々と何度も同じ戦法を取らせてくれるわけが無い。そして、ナグモの番が回ってきた。残りはナグモとシャルルと俺を残した三人だった。
「よし、行ってくるぜ!」
「頑張ってください! ナグモさん」
ナグモが闘技場に立ち、試験が開始された。開始早々ナグモは自身に身体強化のスキルを使い、スノウの簡易結界から離れつつ超高速で動き回り狙いを定めさせないようにしていた。あいつ、魔法は使えないって言っていた割に今使っているのは雷魔法のボルザクスじゃないか。ナグモは自身ではスキルを使っているつもりなのだが、傍から見るとどう見ても雷を身に纏っているようにしか見えなかった。
「なあ、ワカツキ。あれって魔法じゃないのか? あいつに教えてやらなかったのか?」
「うん、魔法だね。前に教えたんだよ? そしたら、「いや、あれは俺のスキルだ!」って言って聞かなくてさ……」
ふむ、やはりあいつは少々馬鹿なのかもしれない。
ナグモの超高速で動き回る動きに何の躊躇いもなく、氷の槍(アイスランス)を飛ばしているスノウ。それを意に介さずただひたすらに闘技場内を駆け回るナグモがいた。
一連の攻防が終わったのを見計らって、ナグモが一気に距離を詰めに行った。
「鳴雷一閃」
先程の超高速よりも更に早い、最早神速と言っていいほどの速さでスノウに斬りかかった。その速さに初めてスノウが一歩距離を置きながら、氷の城壁を作り上げていた。だが、その城壁をナグモのオリジンスキル剣神の権能である絶対両断の力で次々と斬り倒していた。
そのまま一気に距離を詰めたナグモが初めて一太刀喰らわせるのかと会場内がどよめいていたが、一瞬で会場のどよめきが収まった。それは、神速で動いていたナグモの体にいつの間にか氷が纏わりついていたのである。
「氷創成魔法・氷の鎖(アイスロック)」
鎖状になった氷がナグモの体を縛り付けていた。あの城壁はナグモの速さを鈍らせるために用いたらしい。一見ナグモの策はシンプルかつ最善手だとも思われたのだが、やはり相手の方が一枚上手だったように見える。
スノウに捕まった後もどうにか抵抗していたナグモだったが、近付いたことにより簡易結界の効果が表れ始め、みるみる体が氷に侵食されていた。
その光景にナグモは、はぁとため息を吐き、両手を上に上げて降参を宣言していた。
「その速さはかなり評価に値する。これから経験を積んで強くなれ」
スノウが今試験始まって初めて賛辞を贈ったことにより、皆大勢がナグモに称賛の嵐を送っていた。
そんなナグモとは逆に緊張のあまりどこか空虚な感じがするシャルルの顔が気になった。
「大丈夫か? かなり緊張しているように見えるが」
「だ、大丈夫です。今まで皆と戦っていたのでどうも一人となると不安でいっぱいになってしまいます」
ふむ、こういう時はどう言って励ましてやるのがいいのだろうか? 頑張れじゃあありきたりすぎるよな……、俺にはこの試験より今のこの状況の方が厳しいのではないだろうか。
「シャルルの実力なら勝利は厳しくても、いい勝負ができる筈だ。自信を持て」
合格点に程遠いかもしれないが我ながら中々にいい言葉選びができたのではないかと自我自賛していた。
「クロムにそう言ってもらえるととても安心できます。では、行って参ります」
シャルルが闘技場に立ちスノウと対面していた。その両者を見た時俺は違和感を覚えた。その違和感は、シャルルを前にした途端、スノウが今までしまい込んでいたポケットから手を取り出していたこと、それに加え少しだが口角が上がっているように見えた。なんだか嫌な予感がする。俺もいつでも動ける準備をしておこう。
試験開始の合図が鳴った。その直後今まで簡易結界だけを使いまずは参加者の出方を窺っていたスノウが攻撃を繰り出した。シャルル目掛けて無数の氷三角(アイスニードル)が迫っていた。だがシャルルも準備はしていたのかワカツキ同様、炎防御魔法・フレアサークルにて防御していた。それよりも気になるのはあのシャルルの体にみるみる溜め込まれている魔力だ。これまでの戦いを見て、解析した結果スノウ相手に小細工は通用しないと、だから一撃の最大火力で仕留めようと算段を立てたのかもしれない。
フレアサークルと氷三角がぶつかったことにより、起きた蒸気で視界が晴れる前にシャルルは魔方式を構築して、詠唱まで終えていた。
「炎創成魔法・燃え盛る薔薇(バースト・ローズ)」
シャルルのほぼ全魔力の放出、その威力は凄まじく放たれた魔法は燃え上がる一輪の薔薇に見えた。
かなり広範囲の魔法に対し、スノウは冷静に不敵な笑みを浮かべたままシャルルの魔法に相対した。
「氷創成魔法・絶対零度(コキュートス)」
スノウの右手から放たれた魔法は広範囲に広がる絶対零度の冷気をブリザードのように放っていた。
シャルルとスノウの魔法がぶつかり合う寸前に俺は危機を感じ会場内に防御結界を展開した。そして、俺の予想通り、魔法同士がぶつかり合い、炎と氷属性の相性により起こる事柄。そう、水蒸気爆発だ。冷えた冷気に高熱が交わることで起きる現象が目の前で起こっていた。爆発の影響は会場内に届く前に消されていたが、闘技場内はもろに影響を受けていた。流石の俺もこの光景には驚きを隠せずに、すかさずスキル透視化(エコー)を行使し闘技場内を確認した。
肩をがくっと落としながら戻ってきたワカツキに対して皆激励の言葉を送っていた。
「お前、めちゃくちゃいい試合してたぜ! あの人の防御するところも、攻撃するところも見れたしさ、ほんとよくやったよ! 合格間違いなしだな」
「本当にお疲れ様です! ワカツキさんとてもかっこよかったです! 私も頑張ります」
「お疲れ様、かなり良い戦い方だったんじゃないか?」
俺たちの励ましの言葉にこそばゆいのか体を捩らせながらそっぽを向いていたワカツキだった。そして、その後もワカツキの戦いを見て学んだのか、似たような戦法をしていたのだが、あれはワカツキだからこそできた戦法で、他のメンバーではどうしても粗が目立つし、何よりあの男がそう易々と何度も同じ戦法を取らせてくれるわけが無い。そして、ナグモの番が回ってきた。残りはナグモとシャルルと俺を残した三人だった。
「よし、行ってくるぜ!」
「頑張ってください! ナグモさん」
ナグモが闘技場に立ち、試験が開始された。開始早々ナグモは自身に身体強化のスキルを使い、スノウの簡易結界から離れつつ超高速で動き回り狙いを定めさせないようにしていた。あいつ、魔法は使えないって言っていた割に今使っているのは雷魔法のボルザクスじゃないか。ナグモは自身ではスキルを使っているつもりなのだが、傍から見るとどう見ても雷を身に纏っているようにしか見えなかった。
「なあ、ワカツキ。あれって魔法じゃないのか? あいつに教えてやらなかったのか?」
「うん、魔法だね。前に教えたんだよ? そしたら、「いや、あれは俺のスキルだ!」って言って聞かなくてさ……」
ふむ、やはりあいつは少々馬鹿なのかもしれない。
ナグモの超高速で動き回る動きに何の躊躇いもなく、氷の槍(アイスランス)を飛ばしているスノウ。それを意に介さずただひたすらに闘技場内を駆け回るナグモがいた。
一連の攻防が終わったのを見計らって、ナグモが一気に距離を詰めに行った。
「鳴雷一閃」
先程の超高速よりも更に早い、最早神速と言っていいほどの速さでスノウに斬りかかった。その速さに初めてスノウが一歩距離を置きながら、氷の城壁を作り上げていた。だが、その城壁をナグモのオリジンスキル剣神の権能である絶対両断の力で次々と斬り倒していた。
そのまま一気に距離を詰めたナグモが初めて一太刀喰らわせるのかと会場内がどよめいていたが、一瞬で会場のどよめきが収まった。それは、神速で動いていたナグモの体にいつの間にか氷が纏わりついていたのである。
「氷創成魔法・氷の鎖(アイスロック)」
鎖状になった氷がナグモの体を縛り付けていた。あの城壁はナグモの速さを鈍らせるために用いたらしい。一見ナグモの策はシンプルかつ最善手だとも思われたのだが、やはり相手の方が一枚上手だったように見える。
スノウに捕まった後もどうにか抵抗していたナグモだったが、近付いたことにより簡易結界の効果が表れ始め、みるみる体が氷に侵食されていた。
その光景にナグモは、はぁとため息を吐き、両手を上に上げて降参を宣言していた。
「その速さはかなり評価に値する。これから経験を積んで強くなれ」
スノウが今試験始まって初めて賛辞を贈ったことにより、皆大勢がナグモに称賛の嵐を送っていた。
そんなナグモとは逆に緊張のあまりどこか空虚な感じがするシャルルの顔が気になった。
「大丈夫か? かなり緊張しているように見えるが」
「だ、大丈夫です。今まで皆と戦っていたのでどうも一人となると不安でいっぱいになってしまいます」
ふむ、こういう時はどう言って励ましてやるのがいいのだろうか? 頑張れじゃあありきたりすぎるよな……、俺にはこの試験より今のこの状況の方が厳しいのではないだろうか。
「シャルルの実力なら勝利は厳しくても、いい勝負ができる筈だ。自信を持て」
合格点に程遠いかもしれないが我ながら中々にいい言葉選びができたのではないかと自我自賛していた。
「クロムにそう言ってもらえるととても安心できます。では、行って参ります」
シャルルが闘技場に立ちスノウと対面していた。その両者を見た時俺は違和感を覚えた。その違和感は、シャルルを前にした途端、スノウが今までしまい込んでいたポケットから手を取り出していたこと、それに加え少しだが口角が上がっているように見えた。なんだか嫌な予感がする。俺もいつでも動ける準備をしておこう。
試験開始の合図が鳴った。その直後今まで簡易結界だけを使いまずは参加者の出方を窺っていたスノウが攻撃を繰り出した。シャルル目掛けて無数の氷三角(アイスニードル)が迫っていた。だがシャルルも準備はしていたのかワカツキ同様、炎防御魔法・フレアサークルにて防御していた。それよりも気になるのはあのシャルルの体にみるみる溜め込まれている魔力だ。これまでの戦いを見て、解析した結果スノウ相手に小細工は通用しないと、だから一撃の最大火力で仕留めようと算段を立てたのかもしれない。
フレアサークルと氷三角がぶつかったことにより、起きた蒸気で視界が晴れる前にシャルルは魔方式を構築して、詠唱まで終えていた。
「炎創成魔法・燃え盛る薔薇(バースト・ローズ)」
シャルルのほぼ全魔力の放出、その威力は凄まじく放たれた魔法は燃え上がる一輪の薔薇に見えた。
かなり広範囲の魔法に対し、スノウは冷静に不敵な笑みを浮かべたままシャルルの魔法に相対した。
「氷創成魔法・絶対零度(コキュートス)」
スノウの右手から放たれた魔法は広範囲に広がる絶対零度の冷気をブリザードのように放っていた。
シャルルとスノウの魔法がぶつかり合う寸前に俺は危機を感じ会場内に防御結界を展開した。そして、俺の予想通り、魔法同士がぶつかり合い、炎と氷属性の相性により起こる事柄。そう、水蒸気爆発だ。冷えた冷気に高熱が交わることで起きる現象が目の前で起こっていた。爆発の影響は会場内に届く前に消されていたが、闘技場内はもろに影響を受けていた。流石の俺もこの光景には驚きを隠せずに、すかさずスキル透視化(エコー)を行使し闘技場内を確認した。
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