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最後の戦い(4)
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四国祭開催当日。今回の四国祭は俺の所属するクシャナス王国にて開催されることとなった。
この四国祭は四年に一度開催される催しとなっている。この四国祭は国を挙げてかなりの規模なお祭り騒ぎへと変わる。市街地には数多の出店が軒並みを出し、その周囲にはありとあらゆる人々が喧騒を出していた。
この四国祭の日は学園も休校となり、俺のクラスメイトは全員応援に駆けつけてくれる予定だそうだ。少し気恥ずかしいが、こんな俺のことを応援に来てくれる皆の存在がなにより俺の安心感を促してくれていた。
今回この四国祭に参加する四か国は以下の国だ。
我らがクシャナス王国。
エストランド王国。
バビロニア王国。
アクエリア王国の四か国がこの四国祭で参加する国々だ。
大会の開会式まで幾らかの時間があり、それを知っていたシャルルと二人でこのお祭りを回っていた。
「どこから回る? 何か食べたい物とかあるか?」
「んー、私こういうお祭りの出店の食べ物って食べたことが無いんです。だから、全部食べたいです!」
「全部か……、食べきれるのか?」
「一人では無理でしょうね。ですが、あなたと二人で食べれば食べきれると思いませんか?」
「うっ……」
いや、二人で分け合ってもこの全ての出店を制覇することは厳しいと思うのだが、そんな可愛い顔でしかもハッキリと言われてしまえば断ることはまずできないだろう。
そこからシャルルの言う通り一つずつ出店を周り、俺の腹がはち切れそうになっていた。やばい、まさかここでシャルルの意外な一面を知ることになるとは思わなかった。あのシャルルが、この細くしなやかな体からは想像もできない大食漢だった。
「クロム! 次行きましょうか!」
「あ、あぁ……」
俺が今にも胃袋の限界を迎えそうなのもお構いなく、シャルルが俺の右手を掴み次の店に連れ回していく。
四国祭の武道大会が開始の時刻が近付いてきた。参加選手である俺は会場に案内され、選手控え室に招かれた。
控え室に招かれた俺は瞬時に今大会のレベルの高さを身に感じた。控え室で待機している選手一人一人のレベルが遥かに高かった。身に纏っている魔力があの第二試験で戦った冒険者より大きかった。
その選手たちを見た俺は一気に気を引き締め直し、大会に臨んでいた。
「君がクシャナス王国の最後の一人かな?」
俺が集中するために瞑想をしているとふと声をかけられた。目を開き、その声のする方に視線を向けるとそこには白銀の鎧に赤い髪をしていて綺麗な鼻筋が通ったひとえにとんでもないイケメンが俺の目の前に居た。
「はい……、そうですけどあなたは?」
そこまで言って気付いたことがあった。それはその男の身に付けている鎧の胸元に見覚えのある紋章がある。そう我が国の国旗が鎧の胸元に刻印されていた。その刻印を見て俺は一つの仮定が浮かんだ。この男はもしかすると聖騎士じゃないかという仮定だった。
「そうか、よろしく頼むよ。俺はクシャナス王国聖騎士団団長アルトリア・ドラゴニルだ」
やはり俺の予想通り聖騎士だった。しかもその聖騎士の中でも最強の団長が我が国の代表の一人だった。その男もといアルトリアの魔力量を確認すると、端的に言うとバケモノだった。こいつ魔力量が俺と遜色がないな。いつの時代も必ずこういう次元が違う存在は現れるものだ。
「よろしくお願いします」
俺は簡単に挨拶を交わしていると、不意に俺が気付くことができずに背後から肩に手を置かれ話しかけられた。
「君、普通の人間じゃないね。今回の戦いが楽しみだよ。それと君も久しいね」
「……」
「やあウルク、今回は負けないからな」
どうやらこの口ぶりからするとこの二人は顔見知りで、尚且つその戦いはウルクとやらが勝利を収めたらしい。確か前回大会はこのウルクが優勝してアルトリアが準優勝という結末を迎えたのだったな。
ウルクとやらも解析(スキャン)してみると細かい情報は得られなかったのだが、魔力量だけでいえばこいつもバケモノだった。これは俺も本気で戦わないと危なさそうだ。なんせ今回の俺は例え誰が相手だろうと負けることは許されないのだから。
そしてまた新たに一人の老人が控え室に現れた。その老爺を見た瞬間に思った感想が強いの一言だった。魔力は感じることはできなかったのだが、身に纏っている雰囲気が強さを物語っていた。
「ほぅ? エストランドの生ける伝説が今回も出場するのか。これはかなり楽しみだな」
「ほほほ、この老いぼれを過剰評価しすぎですぞ、バビロニアの英雄よ」
一通り会話が終わり皆がばらけたところで先程ウルクが放った言葉が妙に引っかかる。普通の人間ではないなと確かに言った。まさか俺が半神(デミゴッド)であることに気付いているのか? だとすればあいつも半神の可能性が出てくるがまさかこの時代に俺に並ぶ強者が現れたのかもしれない。
武道大会の対戦相手が発表された。先程抽選会が開かれていた結果を発表していた。
今大会は勝利をし続ければ全部で三回戦うことになるのだが、今張り出された対戦票を見るに俺は第三試合に出場することが決まった。そして一回戦を勝つことができれば次に当たるのはあのエストランドの生ける伝説と呼ばれていた老爺と当たることが濃厚となっていた。決勝はアルトリアかウルクのどちらかと戦うことになるだろう。
この四国祭は四年に一度開催される催しとなっている。この四国祭は国を挙げてかなりの規模なお祭り騒ぎへと変わる。市街地には数多の出店が軒並みを出し、その周囲にはありとあらゆる人々が喧騒を出していた。
この四国祭の日は学園も休校となり、俺のクラスメイトは全員応援に駆けつけてくれる予定だそうだ。少し気恥ずかしいが、こんな俺のことを応援に来てくれる皆の存在がなにより俺の安心感を促してくれていた。
今回この四国祭に参加する四か国は以下の国だ。
我らがクシャナス王国。
エストランド王国。
バビロニア王国。
アクエリア王国の四か国がこの四国祭で参加する国々だ。
大会の開会式まで幾らかの時間があり、それを知っていたシャルルと二人でこのお祭りを回っていた。
「どこから回る? 何か食べたい物とかあるか?」
「んー、私こういうお祭りの出店の食べ物って食べたことが無いんです。だから、全部食べたいです!」
「全部か……、食べきれるのか?」
「一人では無理でしょうね。ですが、あなたと二人で食べれば食べきれると思いませんか?」
「うっ……」
いや、二人で分け合ってもこの全ての出店を制覇することは厳しいと思うのだが、そんな可愛い顔でしかもハッキリと言われてしまえば断ることはまずできないだろう。
そこからシャルルの言う通り一つずつ出店を周り、俺の腹がはち切れそうになっていた。やばい、まさかここでシャルルの意外な一面を知ることになるとは思わなかった。あのシャルルが、この細くしなやかな体からは想像もできない大食漢だった。
「クロム! 次行きましょうか!」
「あ、あぁ……」
俺が今にも胃袋の限界を迎えそうなのもお構いなく、シャルルが俺の右手を掴み次の店に連れ回していく。
四国祭の武道大会が開始の時刻が近付いてきた。参加選手である俺は会場に案内され、選手控え室に招かれた。
控え室に招かれた俺は瞬時に今大会のレベルの高さを身に感じた。控え室で待機している選手一人一人のレベルが遥かに高かった。身に纏っている魔力があの第二試験で戦った冒険者より大きかった。
その選手たちを見た俺は一気に気を引き締め直し、大会に臨んでいた。
「君がクシャナス王国の最後の一人かな?」
俺が集中するために瞑想をしているとふと声をかけられた。目を開き、その声のする方に視線を向けるとそこには白銀の鎧に赤い髪をしていて綺麗な鼻筋が通ったひとえにとんでもないイケメンが俺の目の前に居た。
「はい……、そうですけどあなたは?」
そこまで言って気付いたことがあった。それはその男の身に付けている鎧の胸元に見覚えのある紋章がある。そう我が国の国旗が鎧の胸元に刻印されていた。その刻印を見て俺は一つの仮定が浮かんだ。この男はもしかすると聖騎士じゃないかという仮定だった。
「そうか、よろしく頼むよ。俺はクシャナス王国聖騎士団団長アルトリア・ドラゴニルだ」
やはり俺の予想通り聖騎士だった。しかもその聖騎士の中でも最強の団長が我が国の代表の一人だった。その男もといアルトリアの魔力量を確認すると、端的に言うとバケモノだった。こいつ魔力量が俺と遜色がないな。いつの時代も必ずこういう次元が違う存在は現れるものだ。
「よろしくお願いします」
俺は簡単に挨拶を交わしていると、不意に俺が気付くことができずに背後から肩に手を置かれ話しかけられた。
「君、普通の人間じゃないね。今回の戦いが楽しみだよ。それと君も久しいね」
「……」
「やあウルク、今回は負けないからな」
どうやらこの口ぶりからするとこの二人は顔見知りで、尚且つその戦いはウルクとやらが勝利を収めたらしい。確か前回大会はこのウルクが優勝してアルトリアが準優勝という結末を迎えたのだったな。
ウルクとやらも解析(スキャン)してみると細かい情報は得られなかったのだが、魔力量だけでいえばこいつもバケモノだった。これは俺も本気で戦わないと危なさそうだ。なんせ今回の俺は例え誰が相手だろうと負けることは許されないのだから。
そしてまた新たに一人の老人が控え室に現れた。その老爺を見た瞬間に思った感想が強いの一言だった。魔力は感じることはできなかったのだが、身に纏っている雰囲気が強さを物語っていた。
「ほぅ? エストランドの生ける伝説が今回も出場するのか。これはかなり楽しみだな」
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