Shapes of Light

花房こはる

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①ー現ー

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 見上げると埋めつくすような一面の単色のスカイブルー。
そこから視線を少し下ろすと、まるで樹海のごとく同じ背丈の木々がその視界いっぱいに広がる。
そして、その最果てはそのスカイブルーの空と一体となって溶け合っている。
まるで森の海のよう・・。

 と、ふいに風が吹き、ある一点の空間に濃縮する様に空気が揺らめき集まり始めた。
そのつい先程まで何もなかった空間が、しだいに『何か』を形作っていく。
その現れた『何か』は、宙に浮いたまま徐々に一つの人の形をした存在となり、ゆっくりと瞼を開けた。
瞼の奥の薄い紫色の瞳がまぶしそうにスカイブルーの空を映す。肩の辺りに届きそうな淡い褐色の髪を風がゆらしている。
何もなかった空間のその『何か』は、14・15歳くらいの少年となって姿を現した。

 その少年は、ゆっくりと深呼吸をして、海のような樹海を見下ろした。
「・・・どこだろ?ここ?」
空と樹海以外は何も見えない。
どうしようかと考えあぐねていた時、ふと一筋の風が吹き、それに乗ってかすかな声のようなものが聞こえた。
『・・・くれ。・・・・助けてやって・・あいつを・・・・』
とぎれとぎれで、しっかりと意識しないと聞き取れないような声とも音とも判断が付きにくいもの。
さらに良く聞き取ろうと意識したその時、樹海のある一角がわずかに何かが動いたように思えた。
もう、声は聞こえない。
いつまでも宙に留まったままこうして樹海を見下ろしているわけにもいかず、少年は先ほどの何かが見えた樹海の中へとその身を降ろしていった。


「・・確かこのあたりのはず」
木々がからみつくように、枝をそこかしこに縦横無尽に伸ばしているので歩きにくい。
それでも少年は器用に木々の間をすり抜けて行く。
「・・?!」
少し進むと何か異様な気配に足が止まった。
・・・特に何か変わったものがあるわけでもない。ただただ、木々が生い茂っているだけ。
それでも少年はその異様な気配に一瞬たじろいた。
「っ!」
わずかに気を抜いてしまい、木の枝に腕を引っかけてしまった。
白い腕に一筋の線が浮かび上がった。そこから赤い血が近くの木の枝に滴り落ちた。
「痛っ!やっちゃった・・」
さらに流れでる血をぬぐおうとしたとき!
「っ!!」
木の枝が幹が、はっきりと意志を持ったかのようにうごめき、少年めがけて襲い掛かって来た!!

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