何百回も転生した私は村人になりたかったけど魔界に転生してしまったので魔界に村を作ってそこで生活する!

しおん

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転生…そして魔界へ

第一村人ならぬ第一冒険者発見

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「えーと…どうしよう」
村を作るにも資材や道具が無い…そもそも技術も無い。
資材はここら辺一帯の木を切り倒すことで何とかなるが、道具と技術はどうにもならん。
やっぱりここに村作るのは無理だな。
「しゃあない森から出るか」
もしかしたら忘れているだけでここは魔界の森では無いかもしれない。
まだ希望はある!━━━━━

「…と思っていた時期も私にはありました」
森をぬけるとやはり見慣れた魔界の風景。見渡す限り草原地帯…ところどころ燃えてるけど。
鳥型の魔物が鳴き、花型の魔物が他の魔物を喰い、異形の魔物が唸り声をあげる。そんな光景
ちなみに森をぬけるまでに10数回ほど魔物との戦闘があったがあまり面白くも無いのでカットさせてもらった。
しかし魔界からでないとどうにもならない。
「まずは魔界からで…「イィヤアァァァ」
突然、森の中から叫び声が聞こえた。
「誰か居たのか!ならそいつを助けて道具をうb…貰おう!」
そして梨夢はまた森へ入っていった。

人影が見えた。
「2人か」
緑髪で高身長な男と黒髪の緑色の目をした少女が魔物の群れから逃げている。
「いやいやいやあんなの居るなんて聞いてないよレオンー」
男の方はレオンというのか。
「知らねぇよ口動かすくらいなら足を動かせぇ」
と彼達2人は魔物の群れから全力疾走で逃げている。
彼達は冒険者らしいな。
木の上から私は少しだけ様子を伺うことにした。
「ハア前前前前━━カット━━前世でここには来るなって言っておいたはずなんだけどなぁ」
何千年前の話だろう。
「おいサラもっと早く走れ」
ふーんあの少女はサラちゃんか…
「そんな事言われてもぉっとぅぁあ」
見ているとサラが何かにつまづいて転んだ。
「おい!サラ大丈夫か?」
レオンは足を止めて言った。
しかし魔物達はスピードを落とさずに突進してくる。
「う、うぅ」
「クソォ」
レオンはサラを庇うように前に立った。
その時…空から魔物達に向けて大量の火の玉が降り注いだ
「おい!早く逃げろ!」
フゥー何とか間に合ったぁー
レオンはかなり戸惑いながらも
「お、おう」
「ありがとうございます」
そう言ってレオンはサラをおぶって森の出口の方へ走っていった。
そして私はこの魔物達の相手…をする訳でもなく
私も全速力で逃げる!
一体一体なら相手はできるけど群となると話は別だ逃げる!とにかく逃げる!
転生後は毎回レベルがリセットされる。さっきの魔法でMPもきれた。今できるのは逃走あるのみ!
そこは闘えよと思う人も少なくはないだろう。しかし梨夢のレベルは1魔界に出没する平均的な魔物のレオンは40…しかもここはサイハテの森で出没する魔物は普通の魔界の魔物より強く、80Lvなのだ。
私程の熟練者となると80Lvの魔物も倒せないことは無いが
「群れは無理っす」

「レオン君…あの人大丈夫かな?」
無事に森を抜けられたレオンとサラはぜえぜえと息を切らしながら寝転がっていた。
すると突然聞き覚えのある声が…
「やあ無事みたいだね」
ポカンとする2人…
梨夢が追いついて来たみたいだ
レオンからやはり疑問の声が
「あ、あの…さっきの人ですよね」
すると梨夢は何故そんな当たり前の事を聞くの?と言うような表情をしている。
すると次はサラが
「もうあの魔物達を倒したんですか?!」
「倒してないよ」
意外な回答&即答でまたポカンとする2人
普通ああいう場面では1時間後くらいに全部の魔物を倒してから逃がした人達の目の前に現れるだろう。
それなのに「速攻で逃げてきた」という回答…そりゃポカンとしますよね。
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