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めっちゃ痒い!
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「母ちゃん、浜薔薇で米とか乾麺貰ってきたから」
ここに置いておくから!と台所のよく見える場所に置いておく。
先日KCJの職員が浜薔薇に来たとき。
「イツモへの贈り物で猫用のものはそちらに渡しているけども、人用のものはどうすればいいですかね?」
蘆根が何気なく聞くと。
「それでしたら、まずはイツモ様をいつもモフってくれる永島様にまずお渡しになったらいかがでしょう?」
永島家は母と息子の二人暮らしである。
「あ~言われてみると、そうか、そうだよな」
そこからイツモ経由で猫用と人用の物資が来た場合、KCJの職員が一度立ち会った上で。
「成人女性と10代後半の少年が必要とされる分量をまず渡すことになったんだ」
「ええっと」
傑は疑問を訪ねようとする。
「KCJ?」
「王立の、ケットシーの、日本支部の頭文字だな」
職員は身分証明書を首から下げるとわかる。
「この辺のケットシーは、イツモぐらいだから、ほぼその職員さんはイツモ担当ッテカンジカナ」
「ケットシー協会って、なんであるんですか?」
「ああ、それはだな」
ケットシーは猫の親から生まれるのだが、猫にはない特徴がある。
まずノーマル猫、マル猫よりも寿命が長い、一桁多く生きる。
「そういうわけで孤立しやすいらしい、ケットシーって」
そこで道をはずしたケットシーが悪さをし、ケットシーの本場で困らせた事が多々あった。
「毛皮の質も猫とは違って油をはじくから、毛皮目的で狙われたりもしたそうだ、でもケットシーってああ見えて強いから」
「強いから?」
「何かあると、危険が迫ると、ナノサイズのトレミー状の結晶を作って身を守る、またその状態で襲いかかる」
「ナノサイズ?トレミー状?」
トレミー状ってピラミッドを上から見た形。
「ケットシーって、塩分も猫より気を付けなくていいんだが、むしろ足りないと自分で舐めに行くそうだが」
その取り入れた塩分で、トレミー状の結晶を障壁のように張り、自分の身に振りかかる衝撃を分散させる。
「でも一番はわかってないことが多いんだわ、こういう障壁を張る個体は多いってだけで」
できない子もいます。
そういう個体によって個性が強いのもケットシーの魅力なのかもしれません。
気になったそこのあなた、是非ともKCJの活動報告をご覧になってください。
ゴソッ
スパ銭湯で長湯して、湯上がりの綿棒をしようと、綿棒を使ってみたところ、綿棒についた汚れが本当にひどかった。
(これは帰り、浜薔薇行くか)
「蘆根さん、今日は本当に、本当にきたないですよ!」
事前にそれぐらい汚いということを伝えられた上で、耳の中を覗くと。
(これはなかなか)
みっちり!
このボソボソとした耳の中を、どう掃除してくれようか、考えながら、耳の中を見回したているその姿で。
(あれはいい耳に当たったときの蘆根さん)
後ろの待合、いわゆるS席にいる常連客は、そんな蘆根の癖なんだよと心の中で指摘した。
下手に触ったら、耳垢が飛び出してきちゃいそうな耳、どんな大物が眠っているのだろうか、そんな予感をさせる耳。
妄想させる素晴らしい耳をこれから掃除する。
ガサ
耳の中に入れてすぐにこの音がした。
(もう大物がいるのかよ)
これはやり方を変えなければならない。
蘆根はお客さんの後ろに回って、耳を押さえて、回し始めた。
こうすることでへばりついている耳垢が取れやすくなるという。
カサカサ
そして確かめるように耳かきをすると、ポテっとした耳垢が取れた。
先ほども思ったが、この浅さで垢がこれなら、もう少し期間を置いていたら、耳の中が詰まっていたのではないだろうか。
ゴリ!
そこからかかりと削り落としていく。
パリ
削り落としたもとを片付けるだけで、割れる音が連続でする。
ス~
また奥へ。
ここまで深いと耳かきでなければ触れない、そんな場所を、蘆根はまるで自分の手のように耳かきを使いこなす。
撫でるだけで、ポロポロと垢が落ち、それを集めてサジの上を半分覆い隠すと、引き抜いて、紙の上をとんとんと落としていく。
「蘆根さん」
「どうしました」
「なんか、耳掃除したところ、めっちゃ痒い!」
そのまま耳かきを貸してください!そう言いたくなるような痒さらしい。
その痒さの原因は何か?
(いた)
コリコリコリコリ
「お…おぉ…」
まだ理性は残っているが、これがもし家ならばかきすぎてしまうだろう。
「おっ!」
それを最後にお客さんはおとなしくなった。
チーン
(落ちちゃったか)
その間にも耳掃除は続けられる。
(ああ、もったいない)
S席の客は羨ましくてしょうがなかった。
永島は猫の寿命は知っていたから、このバイトもそんなに長いことやらないだろうなと思っていたが。
「ケットシーは寿命以外で死ぬことが本当に珍しいし、百年近くは生きるの?」
それを知ると、彼の頭の中でぐるぐると思いが渦巻いた。
(これ、このままバイトを進学しても就職しても続けさせてもらった方がいいんじゃないだろうか)
人生で一番食えているを感じているのが、このケットシーの恩恵だったので、人生の岐路もケットシーありでいいのでは?と思い始めていた。
ここに置いておくから!と台所のよく見える場所に置いておく。
先日KCJの職員が浜薔薇に来たとき。
「イツモへの贈り物で猫用のものはそちらに渡しているけども、人用のものはどうすればいいですかね?」
蘆根が何気なく聞くと。
「それでしたら、まずはイツモ様をいつもモフってくれる永島様にまずお渡しになったらいかがでしょう?」
永島家は母と息子の二人暮らしである。
「あ~言われてみると、そうか、そうだよな」
そこからイツモ経由で猫用と人用の物資が来た場合、KCJの職員が一度立ち会った上で。
「成人女性と10代後半の少年が必要とされる分量をまず渡すことになったんだ」
「ええっと」
傑は疑問を訪ねようとする。
「KCJ?」
「王立の、ケットシーの、日本支部の頭文字だな」
職員は身分証明書を首から下げるとわかる。
「この辺のケットシーは、イツモぐらいだから、ほぼその職員さんはイツモ担当ッテカンジカナ」
「ケットシー協会って、なんであるんですか?」
「ああ、それはだな」
ケットシーは猫の親から生まれるのだが、猫にはない特徴がある。
まずノーマル猫、マル猫よりも寿命が長い、一桁多く生きる。
「そういうわけで孤立しやすいらしい、ケットシーって」
そこで道をはずしたケットシーが悪さをし、ケットシーの本場で困らせた事が多々あった。
「毛皮の質も猫とは違って油をはじくから、毛皮目的で狙われたりもしたそうだ、でもケットシーってああ見えて強いから」
「強いから?」
「何かあると、危険が迫ると、ナノサイズのトレミー状の結晶を作って身を守る、またその状態で襲いかかる」
「ナノサイズ?トレミー状?」
トレミー状ってピラミッドを上から見た形。
「ケットシーって、塩分も猫より気を付けなくていいんだが、むしろ足りないと自分で舐めに行くそうだが」
その取り入れた塩分で、トレミー状の結晶を障壁のように張り、自分の身に振りかかる衝撃を分散させる。
「でも一番はわかってないことが多いんだわ、こういう障壁を張る個体は多いってだけで」
できない子もいます。
そういう個体によって個性が強いのもケットシーの魅力なのかもしれません。
気になったそこのあなた、是非ともKCJの活動報告をご覧になってください。
ゴソッ
スパ銭湯で長湯して、湯上がりの綿棒をしようと、綿棒を使ってみたところ、綿棒についた汚れが本当にひどかった。
(これは帰り、浜薔薇行くか)
「蘆根さん、今日は本当に、本当にきたないですよ!」
事前にそれぐらい汚いということを伝えられた上で、耳の中を覗くと。
(これはなかなか)
みっちり!
このボソボソとした耳の中を、どう掃除してくれようか、考えながら、耳の中を見回したているその姿で。
(あれはいい耳に当たったときの蘆根さん)
後ろの待合、いわゆるS席にいる常連客は、そんな蘆根の癖なんだよと心の中で指摘した。
下手に触ったら、耳垢が飛び出してきちゃいそうな耳、どんな大物が眠っているのだろうか、そんな予感をさせる耳。
妄想させる素晴らしい耳をこれから掃除する。
ガサ
耳の中に入れてすぐにこの音がした。
(もう大物がいるのかよ)
これはやり方を変えなければならない。
蘆根はお客さんの後ろに回って、耳を押さえて、回し始めた。
こうすることでへばりついている耳垢が取れやすくなるという。
カサカサ
そして確かめるように耳かきをすると、ポテっとした耳垢が取れた。
先ほども思ったが、この浅さで垢がこれなら、もう少し期間を置いていたら、耳の中が詰まっていたのではないだろうか。
ゴリ!
そこからかかりと削り落としていく。
パリ
削り落としたもとを片付けるだけで、割れる音が連続でする。
ス~
また奥へ。
ここまで深いと耳かきでなければ触れない、そんな場所を、蘆根はまるで自分の手のように耳かきを使いこなす。
撫でるだけで、ポロポロと垢が落ち、それを集めてサジの上を半分覆い隠すと、引き抜いて、紙の上をとんとんと落としていく。
「蘆根さん」
「どうしました」
「なんか、耳掃除したところ、めっちゃ痒い!」
そのまま耳かきを貸してください!そう言いたくなるような痒さらしい。
その痒さの原因は何か?
(いた)
コリコリコリコリ
「お…おぉ…」
まだ理性は残っているが、これがもし家ならばかきすぎてしまうだろう。
「おっ!」
それを最後にお客さんはおとなしくなった。
チーン
(落ちちゃったか)
その間にも耳掃除は続けられる。
(ああ、もったいない)
S席の客は羨ましくてしょうがなかった。
永島は猫の寿命は知っていたから、このバイトもそんなに長いことやらないだろうなと思っていたが。
「ケットシーは寿命以外で死ぬことが本当に珍しいし、百年近くは生きるの?」
それを知ると、彼の頭の中でぐるぐると思いが渦巻いた。
(これ、このままバイトを進学しても就職しても続けさせてもらった方がいいんじゃないだろうか)
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